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付け足されてゆくことがあって
それはとても
喜ばしい

差し引かれてしまうことがあって
それはとても
痛ましい


あなたの暮らしは
わたしの暮らしでもあり

わたしの途は ....
わたしは 鏡のなかで待っている

あなたを待っている



あなたは なにも知らずに
平気で 素顔を のぞかせる

わたしは みとれて 口ずさむ





月明 ....
改札口にて
お待ち申し上げております


行き先を
詮索したりはいたしません
どうぞ
ご安心を


あなたがここを
通過してゆく事実のみ
確かめさせて頂きたいのです ....
竹の林の向こうから
銀の鈴の音 
リン シャラリン


夜露は
月の輪郭を
ゆるりとその身に吸い込んだ



川霧晴れて すすきが並ぶ



トン カラリン
{ルビ独楽 ....
こころの機微をおひとつ、どうぞ

かわりに今後もよろしく、どうぞ


わたしの背後のあれこれの
言い尽くせないあれこれの

混じり気のない よろず味



恥ずかしながら
 ....
わたしは みにくい獣だ

 鋭利な刃物を知っている
 (わたしの爪はいつも)
 鋭利な言葉を知っている
 (やわらかな皮膚だけを)
 鋭利な視線を知っている
 (傷つける)

みよう ....
虹を渡すのは、雨の純真であるように

雨を放すのは、空の配慮であるように

空を廻すのは、星の熱情であるように


やさしき担いごとは満ちています



あなたを求めるわたし ....
各駅停車の鉄道がはたらいている
ひとの数だけ
想いの数だけ
星空のなかで
各駅停車の鉄道がはたらいている

天文学には詳しくない僕たちだけれど
きれいだね
しあわせだね
このままでい ....
肩が
うっすらと重みを帯びて
雨だ

気がつきました
小雨と呼ぶのも気が引けるほど
遠慮がちな雫が
うっすらと

もちろん
冷たくはなくて
寒くもなくて
そのかわり少しだけ
 ....
幾千幾万の人波は終わりを告げない


すれ違う一つ一つの顔を
忘れる代わりに
白の背中が
鮮烈に映える

本当は
黒であり
青であり 
赤であるかも知れないが
白で良い ....
ベンチに腰を下ろしたら
まるで恋人みたいな気分になって
不思議



人の通りの薄い時刻
けれども人がいない訳ではなくて


噴水を挟んだ向こうのベンチには
しっかりと
恋人た ....
まなこ に にちりん

もろて に こがらし


つち の かんむり しろ こだち 



かぐわし みつ むし

たわわ の やま つき    


かぜ の ふところ  ....
久しぶりに自転車をこいだ


思いのほか重くって 
にわかに
ふくらはぎが 
注意報

堪え 
堪えて 
焼鳥屋を目指す 
男ふたり



「とりあえずビール」

 ....
さくら かんざし
あかねの 鼻緒

ねむりの いわおに 
腰かけ
仰ぐ 


ちり ち り りん
金魚の尾ひれが 
風鈴を蹴る

ちり ち り りん
黄色の帯と 
左手 
 ....
せっかくのスカートが、なんて
君は
ふくれた顔で
片手にサンダル

フナムシも
フジツボも知らない
君は
おびえた顔で
片手にサンダル



ここは 
たまたまの国道沿い
 ....
むらさきいろの透明グラスは
この指に
繊細な重みを
そっと教えており

うさぎのかたちの水色細工は
ちらり、と微笑み 
おやすみのふり


壁一面には
ランプの群れがお花のか ....
思い出せる涙は
すべて

私のせいであるが故



思い出せる涙は

なんとか上手く 
こころに
収まる




思い出せぬ涙は

だれのせいであったか

どん ....
君は変わったね

同じことを
君が言い出す前に
キスをしよう

全てが始まったあの日を眺めながら
全ての終わりを語る唇を
塞いでしまおう


傾く船にはもはや 
救いの手立 ....
幼い日々
などというものは
これまでも 
これからも
全く変わりありませんので
特筆いたしません



或るときから
うたに喜ぶようになって
泳法はままならずとも
流れゆく日々 ....
わたしがむやみに数えるものだから
蛍はすべていってしまった


わたしが思い出せるものは
ひとつ
ふたつ

美しい光

いつつ
むっつ

美しい光

けれどもそこ ....
四六時中の想いは

必要以上に
君と僕とが不可欠だから

必ず壊れてしまうよ


はぐらかそうって魂胆じゃなくてさ

短命に舌鼓は
哀しいなって思うんだ



ほのか ....
LEOさんの千波 一也さんおすすめリスト(201)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
プラスマイナス・ウィズ- 千波 一 ...自由詩13*05-11-1
わたしは_鏡のなか- 千波 一 ...自由詩14*05-10-7
改札口にて- 千波 一 ...自由詩41*05-10-6
百鬼夜行- 千波 一 ...自由詩15*05-9-30
きびだんご- 千波 一 ...自由詩18*05-9-27
未熟- 千波 一 ...自由詩28+*05-9-22
連環- 千波 一 ...自由詩21*05-9-20
銀河鉄道- 千波 一 ...自由詩31*05-9-14
やさしい雨- 千波 一 ...自由詩20*05-9-13
火の鳥- 千波 一 ...自由詩17*05-9-12
少しだけ歩き疲れたら- 千波 一 ...自由詩19*05-9-11
みのりごと- 千波 一 ...自由詩19*05-9-3
発泡の夏- 千波 一 ...自由詩20*05-8-30
献花- 千波 一 ...自由詩43*05-8-29
磯辺の遊び- 千波 一 ...自由詩20*05-8-28
硝子工房- 千波 一 ...自由詩23*05-8-27
思い出せる涙は- 千波 一 ...自由詩21*05-8-22
淡い味だね- 千波 一 ...自由詩11*05-8-14
履歴書- 千波 一 ...自由詩19*05-8-8
清流- 千波 一 ...自由詩43*05-8-2
微香性- 千波 一 ...自由詩11*05-8-1

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