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カーテンが頬を撫で
柔い夢を
そっと与える頃
ワタシという私は
教室と意識の狭間で
青インクを
走らせている
緑を模した声音が
頭上を掠め、そして
空へと還ると
ワタシは私に ....
ぶっちゃけ僕には牙がある
人間を串刺しにできちゃうくらいの牙がある
鏡を見ると瞳孔は縦長である
射抜く程の
うなじから背骨を伝い落ち真っ黒な毛が逆立つ
鼻腔は伸び ....
逆立ちしてもできるんだと
空に向かって股をひろげたその子は
倒れたあと少し悔しがり
今度は大の字になって
世界に向けて発信中と叫ぶ
その子は誰にでもピースする
やめなさいと言いたくなる ....
わたしはあなたを抱きしめて殺す
わたしはお腹を撫でながら泣く
ぼろぼろと泣く
両手に涙がたまったので
涙をお腹に擦り込む
気がついたらあたりは大河
汚濁した黒い水
さぶん
わたしは潜る ....
「ロックンロール」
が口癖であるかのように
毎日3コードの事ばかり考えてる
きみ、
体重を測定したら
“痩せ過ぎ”の烙印を押されたね
でも
「3コードの方が重要だ」
って
きみは ....
といかけのない
こたえをさがして
きょうも
なみうちぎわを
あるいています
あしもとを
ころがってゆく
ことばたちが
ちいさなきずを
つけてゆくのです
ちょっとした
じこ ....
毎夜
ぼくは
ぼく自身の中にある
貧しい
優しさや
素直な心を
誰もいない
真夜中の
公園の湖に
捨てるんだ
君にかけそこなった
優しい言葉も
抱きしめたい
気持 ....
太陽が隠れ、雨が降っている。
駅から、歩いて帰る途中、
だれもいない、
公園による。
幼いころ、よく公園で待たされた。
雨が降っていても、
寒さで凍えながら、
靴の中が水で濡れても、 ....
笑う
もう逢えないから
上昇気流に乗って、すばらしいオオカミの毛皮が舞う
運河と気体は太陽がオレンジ色に染めた
黒髪を揺らした君の太ももは堤防の上に座り
回転する渦からは10 ....
丘に寝そべっていた少年が
組んだ足の先で 空を横切る電線を踏む
と
はりつめていた空は ぴりりと裂けて
へき開し
裂け目の奥からふうわりと
薄紅や
橙や
菫色の花びらが
うっとりと目 ....
息を吸い込んだときに
嘗めていた飴もいっしょに吸い込んで
喉の途中で止まっているので
水を飲むしかなかった
どうやら
胃に落ちたようだ
気管に入り込まなくてよか ....
静かに
静かに
入れて
あたたかいプリン
スプーンを溶かすよ
落っこちる黒
黒
たまんない
湿ってる
プリンの底
地下鉄ゴトン
改札口ガタン
猫の目キラリ
三日月ピカリ
ドブ川ドロリ
長い影スラリ
帰り道ポツン
建築現場の鉄骨が
空の重さに耐えている
昼下がり
子供たちがホースで虹をつくる
二階のベランダから身を乗り出す猫
視線の先には
鳥が羽を休めている
鉄骨が発する低い唸り声が
体 ....
虹色の珠を見つけた
みんなは綺麗キレイと言うけど
僕はその中途半端な感じが
たまらなく
気持ち悪くて
ソイツを叩き割ってしまいたくなった
でも
好き ....
やわらかく夜は
わたしと明日のあいだを流れてゆきます
あなたは
向かいあう見知らぬひと、や
すれちがうたいせつなひと、や
ほんの1ミリのすきまでとなりにいる
わたし、
が
ふい ....
どこにもない慰めを
深い色にまぜてとかしてみたら
少し落ち着いたみたい
ぬくもりって
だんだんと冷めてゆくものだから
あたりまえに溜息なんてついてみる
琥珀色の鏡に
吸い ....
(見舞われたのは界王拳10倍かめはめ波では無く)
(24時間降り続け吹き続けたドカ雪でした)
薄暗い部屋の中で 電気も付けずに
軋む ベッドに横たわったまま
ずっと液晶画面を 眺めていたん ....
葉の落ちた街路樹
居酒屋の提灯
放置自転車
足早に歩く女
遠くの東京タワー
そんなものを眺めながら
あてもなく 街を歩く
この気持ちに 孤独と言う名前をつけた奴は ....
ため息を薄めた空気を吐き出せば
白くけむった現実が儚く揺れる
滅んでゆく世界が急激に収縮すると
必至にしがみつかなければ吸い込まれてしまう
その前に見えた
一瞬の閃光を書きとどめるた ....
1・2・3…
その次は?
僕の頭はところてん式
4・5・6…
いっぱい知るんだ
その次は?
耳から何かがこぼれ落ちた
のかもしれないね
7・8・9…
こんなに覚えたよ ....
私はすすむの
雨にぬれても
よわっても
何かうしなっても
それが二度と戻らないものでも
私は何かうしないながら
何かをひろって
私は暗闇をすすみながら
未来を見つけ
....
男の子を好きになると
いつも考える
この子はあのとき
どんな顔
するのかなって
試してみたくて
たまらなくなる
帰る場所はあるほうがいい
帰る場所がある人と
帰れないところまでは行かないで
少し遠いところで
夜の川を眺めていたい
もう何度も
傷を舐め合ったから
わたしもあなたも
優しくなれたから ....
なっちに誰も突っ込んであげられなかった
肩叩いて
尻さわって
モーニング娘。の ....
みだれた髪が顔をくすぐるから のびきった髪にくしを通す
こんな日は心もみだれて仕方ないので
そんな気持ちを宥めるように ゆっくりと ゆっくりと 何度もくしを通す
くしにからまった髪は ....
雨が嫌いだ
校門でしか会えない
君の顔
今日は
半分だけ
だれも起きていないリビング
ガラス戸の光
外の空気
となりの墓地から
鉦の音が聞こえてきます
いぬがしんで
しずかです
百科事典をひらきます
わたしもいつ ....
日が射しつづける部屋と
その外の温度差が
私と君の何かに似ている
いつまでも知らないふりをすることで生まれていた美徳が
最近では感じられなくなって
限界が背後でクスクス笑いをはじめたのが ....
あなたは正しいことが好きですか
わたしは
キスの向こうにある風景をぼんやり知っている
それはやわらかで
さみしい
わたしはいつも探している
わたしは時々メールを打つ
返事がくれ ....
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