すべてのおすすめ
夜が空けた。
立体的に、次々と、パタパタと。
画角のはじは暗い
焚き火が燃えていて少しずつ暖かい
手をかざしながら思い出す
ラムネのビー玉の音
レモン色に水色がよく合ったお祭り広場だっ ....
っていうのは
重力って
星の重さで時空が歪んでるので
投げたボールは時空の歪みに沿ってまっすぐ進んでて
結果落ちてるカーブになるわけ
ってことは
この辺もあの辺も全部ぜーんぶ
歪んでる
....
大きな呼吸の
あるところ
迷子の流れ星もどうぞ
下町の画廊
築百年
ブランデーみたいな色してる
二階が住居で一階がお店のタイプ
こまい植木鉢が外の棚にいっぱい並んでいて
植木屋さ ....
山本英子氏は1946年生まれ、1984年に現代詩手帖賞を受賞、近江詩人会に所属していらっしゃる詩人です。私にとって、山本英子氏の詩とは、一作品でタルコフスキー映画一本分くらいのすごさ、お腹いっぱい ....
友よ、と言った君の声をこの耳は聞いた
この耳を大切にしたい
けれども声はすぐに去っていった
彼方へ、とあの人も言った
あの声をそっと眺めていたい
けれどももうここにはなく
日々打ち上げ ....
そうやっていつも気づかないふりで逃げる
上手く逃げたと思っていても
いつかは対峙する時が来るものだ
ひとり
佇んでいたプールサイドは
夏の光に汚れて立つのがやっとだった
きみが
手のひら ....
引き潮に雨音が混ざる
夏の浜辺
探せなくなったあの子の
足跡が消える
砂に残る蛇模様
かすんでゆく水平線
瞳の奥でざざんと縛 ....
気がつくと、渚が後ろにあった
最近やけに足が濡れるなと思っていた矢先のことだった
後ろなど滅多に振り返らないから気がつかなかったけれど
ふと振り向くと、後ろに渚があった
ひたひたと波の打ち ....