すべてのおすすめ
黒玉西瓜食えるのかと目疑う
遣らずの雨と喜んだら叩き出される
世界に佇み梢を探す
河原に縞模様の石のみ目立つ
言いたいことすべてマンホールの中
遠くのコンビニを選んで買物する
あとは下るだけの観覧車の退屈
明日の希望まだ遠く時計見て待つ
今日は何を決めた
瑞々しき言葉揮発して
遠くを見て加速する
水着素材のおむつそれほど優秀か
どれだけ金に執着する
!の使い過ぎ見苦しい
流れる風景に逆らい大仏立つ
わざわざ眞夜中にラーメン屋探す
みんな帰ってわれ独り
焦って目的を忘れ去る
退屈は食べても減らない
まだ星が高いので帰る
今スマホかテレビのリモコンを踏んづけた
轢かれた猫見て時を取り戻したくなる
南国の秋の夢に見たみかん
急須傾けた分今日のあれこれ忘れる
砂嵐の画像を見つめ夜も更ける
....
写真のないアルバムを開く
ギターの弦切れて退屈押し寄せる
屋根裏からモデム出てきた
待ち人来ず時間返せと呟く
だから安い方で良いと言ったのに
口にする退屈のいつしか有り難き存在
最後に時計見てからまだ七分
いつもいつもいつかもいつ
ホルモン焼きの煙に噎ぶ
酒気ぬけず仕事休む
あんな瞬間さえ懐かしい
人の退屈を請け負う
立ち止まれば尚忙しい
元気でいる鎌倉の空の下
何かを手放し明日を迎える
別れた恋人を思い出す時間が無駄
退屈の種を諦念という大地に蒔く
いつかまた来て土産を渡す
靴磨いても出かける予定なし
充実の花が退屈の実を結ぶ
戯れ言ばかりの日記帳焼く
バス停で深く考える
弟は来年も四歳
読書もできず口の中に荊
誰かのエゴに苛立つ己のエゴ
松茸ご飯と知りジャーの蓋閉める
感性をいまいちど研ぎ澄ませれば
大荷物でボートが沈む
友人に誠実でないと嘆く
何を抱えて今日を終える
呼吸の乱れ悟られる
退屈の有り難み思い知る
さっきまで晴れていたのに
腹の減らない香りがする
定期的に泣き笑い
冷たい雨から逃げられず
自分から魂が抜ける
美声で歌う石拾う
訳もなく急ぎ足
昔の村の記憶が蘇る
侘しさ連れて暴走族やって来る
故郷の秘密基地見つけられず
失敗してまた作り直す
名前も知らぬ親子が懐かしい
あの頃の夜はもっと健全だった
目の前でバスが出る 時刻表見づらい
時化て波ばかりが踊り狂う
音楽の正体を突き止めたくなる
あの霧の中かもめはいくつ
デジタルな言葉ばかりでは退屈
ラグタイム聴きながら歩く
床屋で居眠りした
ラップ流れてスイッチを切る
痒いのだか気持ちいゝのだか
思わぬ場所で腹が鳴る
誰も来るなと願う独りの露天風呂
スピーカーの位置が気にかゝる
踏み外した偽造の感覚
気泡が破裂する前に逃げる
誰もいない場所でくしゃみをする
嗅覚がもたらす記憶が一番鮮明
簡単に引っ越せると思った
嫌いな歌ばかり流行る
窓の外見て考えるのをやめる
突然解放され戸惑う
廃駅に来ない列車を待つ時刻表
無駄に積もった手紙に埋もれ
闇雲に作れば良いというものでもない
越えられない鉄橋の向こうから声
楽して恥をかく
疲れ果てた昨日 夜明けとゝもに消ゆる
鏡越しに消えない退屈
音源にこだわってどうする
昇る朝日に伸びる影ふたつ
誰かゞ作り上げた世界今日も流されてゆく
お茶の葉が開くまで
2月の空に白い言葉淀む
ピアノとは仲良くなれなかった
彩る花なき植木鉢横たわる
音楽も眠る深い夜
来世は蟹に生まれようと思う
鍋底の海老の目が躍る
オペラをヘッドフォンで聴いてもよかろう
それだけの勇気の意味を問う
小さく成長する
上州かるたのチャンピオン桂浜で大いばり
肉体以上に脳が疲れた
今何か考えても時は止まらず
足下ふらついた午後
その箱の中にも庭を
年賀状が年々減る
行くのなら日比谷でなくても良い
たゞ木を植えたゞけの庭などない
定期的にぼやく柱時計
それを写真に撮る意味はなんだ
祭りの翌朝散歩をする
懐かしい人との再会帰郷とよく似る
人の見ぬところで何かゞ行われる
うち捨てられたゴミが昔を語る
たまには黙って消えてみよう
砂粒を数えるほどの退屈と諦念
地上で炸裂する美しい花火
面白いことも明日は苦痛
どんなものにも存在がある
これ以上何を考えれば日は暮れる
この町は大きいが地下鉄がうるさい
日本が中心の地球儀を探す
会話の順序が気にかゝる
誰も彼もが利己的に見える
楽しい場所が脳裏に浮かぶ
虚空の夢計画通り太りゆく
飽きもせず蛾が電灯に集まる
鳥の立場で物を語るような悟り
シンクロする月の光と風のハミング
目先の退屈に気を取られる
童謡を聴いて泣けてくる
たまにはそんな事もよかろう
写真の色褪せで時代を追う
ごく普通の感覚がそうでなくなる
知らず知らずのうちに色を失う
年下の多い職場は息が詰まる
至らぬ点を看破される
いつまで経っても気づかれない
誤変換で「怪奇月食」
勝手に人物像を作り立てられた
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