いつしか俺の血には凝固したガラス片が混じり、血管の内壁を傷つけながら流れて行った、内耳にはいつだって体組織の悲鳴が聞こえていた―低く、呻くような、けれど確かに、それが悲鳴だと感じさせる、声が…感覚 .... 病室の窓から
夜の空を見つめる
何もない
何も起こらない
ただ黒いだけの空を
病院の灯りが反射するなかを
幻想の円盤が立ち止まる
意味ありげに
知性を持つもののように
私にその姿を見 ....
奇妙な旋律が反復される
たましいの奥底に眠る宇宙を起こしてと
剥き出しの孤独な個が表層を滑走しながら
たましいの深淵を開いていく

寂寥の荒野に響く木霊
黄昏の斜光
橙色に燃え上がる人声 ....
壁を突き抜けた先にまた壁その先には檻が待っている
檻は守る形で展開されているのか?
知能犯を守るためにできているのだとすれば
虚構でしかないルールになってしまう
言葉の玉で撃たれる事を恐れては ....
分かってるな? 奴らに取っちゃ俺たちは食料でしかない。いやそもそも食料という概念など奴らは持たない。俺たちは奴らの身体システムのオートマティックな衝動に取っての同化対象物・包摂対象物でしかない。奴らは .... 切り傷はアンダーラインでしかない


無数の 傷を追うアンダーラインを皮膚に蓄積して 一つのすべての闇の
表面の奥行きに群がり
わたしが吐く息の端に止まる
静けさ

(
白、それ ....
どうですか、調子は
はい、特に変わらず
変わらないはず
あるかいや
いいの

変わらない
といえば変わらない
薬で平らに
なった心に
悲しいって言う

先生も僕より若く
修羅 ....
一粒の砂から身動きが取れなくなるまえに 一粒の雨から花ひらく海にダイブするわたしは


美しい


荒波にのまれながら燃えさかる流星をキャッチするわたしは海の守護神となり わたしの大地 ....
詩の草稿

エトの生存者は言う。

憎悪を抱く者たちが勝ち、良心的な人々は騙され、負けたと。

また、カネを握らされた同胞のエトたちは、

一時的に喜び、彼らに従ったが、使われた後、殺 ....
僕は親指を立てて
あなたの顔に、見せる

しばらく忘れていた
Thumbs up の合図を
あなたに
僕に
この夜に

フェイスブックに
ツイッターから
インスタグラムまで
誰 ....
私の角は
人を刺し殺す獣の武器
のはずだが
裸の胸に
苛立ちと
ふかく暗い傷を刻み続けた
だけだった

鬼としての
こころが欲しい
なにひとつたにんを気にせずいられる
欲 ....
僕は

ほんとに
なにかがおかしいんだ

過去にあんな悪いことしたから
僕は辛いんだ

なんでみんなが持っているものを
僕は持っていないんだ

死にたいと3日に1回くらい思う
 ....
 中庭 1

{引用=
午後の
柔らかい日が射しこんできて
すべてが淡い色のなかに溶けてゆく
地球という中庭
私の心に拡がる中庭


 中庭 2

{引用=
草をむしる
 ....
心の底の廃墟を抱え
ひかりのどけき春日を行く
風はやわらか気は緩み
若芽はピンクに色づいて
永遠に続く平穏が
戦車の木霊を消すかのよう

春が来た、春が来た
恐怖の心の廃墟には
戦車 ....
生きているということは死に近づくということ
しかし
死に近づくということはそれまでの分を
生きられる
ということだ。ありがとう

日の出直前の東の空に影で黒い雲が
風で千切られて流されて ....
目の前でぼくが首を吊ろうとしている
おれは勝手にしろと吐き捨てる
禁煙はやったことがない
おれはおれの弱さを知っているからだ
言葉には
一人称しか存在しない
二人称や三人称は
一人称が存 ....
ウクライナへの侵攻で
明らかになったのは

プーチンが
いつのまにか
独裁者となっており

もう誰も
とめることができなくなった

という事実だ

しかしプーチンよ
覚悟する ....
共通語の
音楽は
阿吽の呼吸の
彼のポエム
生先の庭
花は咲く
こう困難な時期が続くと
人々がしたいのは
分別よろしく振舞うよりも
発狂すること
なのではなかろうかと
いう気もする

ずっと以前からそうなのだ
といってミサイルは打ち込まない
普通 ....
青い空が水晶の塊のように浮かんでいる
難破した砕氷船が沈んで
空のクレヴァスに紡がれる物語
大きな心の屈曲を抱え
帰港すべき場所を探す
青い空を突き抜け
漆黒の宇宙を見出すとき
輝く無数 ....
どうした、もう書かないのか弱虫と。はい書けません書きません

きみとの意見は平行線、僕は閉口するばかり

わからない、から黙っている。主導権から身を引いて

映像で見れば零れ落ちるものがあ ....
街を這いずり回る
薄汚れた思想を
ひっくり返せば
苔の付いた鰐の腹を晒し
蹴り上げれば
貧弱な翼で羽ばたき
裏通りをヨタヨタ低空飛行した後
暗い巣の奥に引っ込む

  奴らはウザウザ ....
風に吹かれて
混沌とした現実に曝され
絶えずもう絶えず
風に吹かれて
唸ってリアルは唸って
この混沌に殺されていくよう

)君は月明かりのなか永遠を探している
)あの光に満ちた永遠を
 ....
強者を打ち倒すためには
現存する何かに
頼ってはならない
それは強者の入れ代わり
しか意味しないから

すべての個が
個として
独自の概念で
あらゆる強者に
立ち向かっていく

 ....
薄暗い
漠然と広がった
空間のなか
台形の
ノッペリとした
大人の背丈半分程の
鉛色の工作機械が
等間隔で何台も
一列に並べられている

大きな金属音があちこちから
互いに呼応す ....
殺しに行く
戦闘機の航跡雲が
──とても美しい
朝の、晴れた空に
罪はない

美に関係性はない
あるのは
自分でも分からない
シンプルな
本当にシンプルな
感覚だけなのだ
しずしずと夜が明けてゆく
早朝からクラッシックを流している
近所迷惑な騒音の確信犯だ
ただのPCスピーカーだけど
サブ・ウーハーを備えているだけあって
ハーマン・カードンの電気クラゲは
か ....
静かな頭蓋のなかで
記憶は波だつ あらゆる襞へ
あらゆる層へ
その波たちは伝わってゆく

記憶はささやき
記憶はつぶやく
かたちを持った あるいは
かたちを持たない
出来事のこと 出 ....
秋の雲は美しい

どこまでも高く
澄み渡る青空で

自由自在に姿を変えて

行く先などを問うのは
野暮というもの

その千幻万化する神ごうしさは
天空に住む神の一人というあかし
 ....
降り止まない雨が
心の奥底に言葉を溢れさせ
魂の隙間から
零れ落ちるような光滴たち
無数に煌めき散逸する
終わらない旅路の果てに
訪れるもの一つ
想い描けないなら
何億もの地上の眼を掃 ....
天寧さんのおすすめリスト(65)
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アスペクト盲_【即ゴル不参加作品】- 壮佑自由詩422-6-22
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冬の終わりの雪の日に- 秋葉竹自由詩122-3-16
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