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ネット間のむくつけき影が
まるい指きどり、きらりコイン・トス
お気にいりのいち枚を
載せた型をじいっと見つめ
着地するまでどれだけ回ったか
数えてるんだと笑った
投げあげられた淡黄色の ....
かすかな生活の、いつ消えてもおかしくない繫りの
はっきり見えていなくても、それを想い描ける
聞こえないけれど感じる
小さな部屋で、今あなたが立てるあらゆる響きを
同じ夜の片隅にある、遠く隔てら ....
耳をとざしたほうがいい
ことばを思わないでいいから
目もひらかず
ただ触れていたい
指で肩で舌で
そのからだの奥を覗きこむような
こまかな息づかい
一度は奪われた草木を甦らせ
半透 ....
ヴェランダをはじめて見た時
その美しさが怖かった
風の流れがそこだけちがい
光あたりも微妙にちがう
犬がおなじ犬とは思えないくらく白い
あの、人工芝とはなんだろう
ガレージって一体なん ....
ここ数日で失った総熱量が
まもなくプランの上限に達するという通知は
私の視界のすみずみまで霞ませ
内蔵が熟れた
あけびの実のように黒ぐろと蔵種した
発熱で疼く思考の芯を
地下で砥がれた ....
前略
昨日曇のち灰神楽
静かな凧あげ日和
腰のお加減如何
本日未明より流謫
星は晶となり積み
手元不如意につき頼む
草々
あなたがひとをもとめるとき
わがこをはむめだかのようだ
あなたがさみしささがすとき
ふるえるくものすたまのよう
あなたがみかんをしぼるとき
あめつちふたたびめぐりあう
あなたがらっぱを ....
連れていかれた羊
針をいれられる雲
糸をくれるのは
知らないでいい人に決まってる
流氷にまつわる伝承のように
幼児のおでこで移ろっている
南国語で聞いても
腸は抜かれている
イ ....
雨があったかくなって
ほんとうだな、って
雨が あったかくなってるねって
ほころんだね梅が
そろそろ 空によく似あう
さぁさぁくり出そう
今日はとてもトライアングルな気分
また見 ....
一
面取のない
三角定規で引いたガクガクッ
こころもとないあの日の線
それ宙の果にただようガスの森
誰かが時を人と無理に結ぶため時を隔て
違う誰かが拡がる空間を国家としてな ....
あちこちでびん笛がはじまる
うち幾人かは胴をうまく叩いている 薄暮
目は子ども時分からよくない
たくさん撲たれてきたからさ
と、隣のじいさんが笑った
にごった水晶の弛みや
かわるが ....
海硝子が集まる潮溜りがあるんだ
陽射をまといやわらかにおし寄せる汀
ひっくり返ったヨットを数え
貝殻なんかひろっていると
不意に気が遠ざかる
雨になれば走れなくなる白い電車が
通う島に ....
手紙が来るのがわかります
そろそろ
来るんじゃないかな、と
空でわかる
鳥の羽ばたきで
そして週間後
ケッコンします、と
御出席賜りたい、と
幸せなことばが
私を苦しめ
カ ....
モノクロームの映画が終われば
カーテンを揺らし
しみ込む雨
誰か好きなんじゃないかと
錯覚する痛み
もの哀しい風景の色には
限られた感情の両端があり
その中に無限を確かめることもでき ....
ゆれる
場末のカウンターで一杯
曲と曲の合間の
エアポケットに燻ぶれ
ゆれる
ミュートしなよと
いつまで生きてゆくのさと
ゆれる
昼風呂にも様々な内外の境はあって ....
罠にかかった小鳥を
まだ暗い空に放した
迷いのない姿にほっと胸をなでおろす
百のけものが
身体の中で溶けて通らなければ
どんな鳥も放せない
太陽が空を焼きはじめるのを
部屋の影から見 ....
藻いろの川に夕日がくぐると
透明がぼんやり
浮かびあがり
水は流れていたのだとわかる
落しものや誰か
生きてるもの生きてないものに
黒い影が時おりゆらめく
今はまだ気 ....
キミと公園で
これ以上、人を好きになるのはよそう
そんな別れかたはやめて
公園をかるい足どり
コーヒー片手に横ぎる
服が脱ぎたいって
わたしは好きなのに
....
おおきな
朝日を 笑いながら
数えきれない鳩が輪になって
時の繋がりが聴こえてくるような
羽根を打つほどうつくしい游び
壁にぶつかるんじゃないか
そしてそのまま吸いこまれ ....
ひとつ択ばせてあげる
そういわれたら
もし較べたとして
どちらも美しいのだから
ひとつは激しく輝き
ひとつは静かに乾いてゆく
涙に浮かべた想い
机にかさね肘をつい ....
目が覚めたら強襲フツカヨイ
周回軌道を弾かれる予感
夜の裡から ハザマまであった
更の加速は無謀的です
だろうが進め
見えるか あれが帰還限界点
戻れなくなるのは
私はレミングだから ....
ふんわりあかるい 丘をもちあげ
かげにかくりと 谷をおる
ひらひら帰りみち
みどりのうらで こえをきく
蜘蛛のこわさや あしたの雨の
ひろがりについて
夕陽がおちる
....
ゆたかな木
夏の雲みたいにわきおこる
しずかに立っているようで
たくさんの声をもつ
ゆたかな木
鳥たちの翼を夜からまもり
どんな風も受けとめ
星のひかりに運ば ....
ワルツ
青のつぶが昨日より
すこしだけ小さい
明日になれば 目に見えなくなって
ひろく つめたく降るだろう
そして
濡れた道ばたで
セミとコオロギ ....
蟻
辛抱づよいのか
気もそぞろなのか
個性はどこにでもあるのだなぁ
けれど 蟻よ
それは どう見ても ただの小石だ
次の時間
木の葉の波でひと休みして ....
秋心 (あきごころ)
息にした けむり色
ただよう風が見えた
秋が どう溶けてしまうのか
一度は知りたかったから
踊り場で、ほら つむじになれた
そんな夜
....
そろそろこの町を出ていこうと思う
もうそんな時期なのかい
うん 吐く息がさ
そう 秋だからな
吸う息とだいぶ違ってきたから
思いのほか早かったな
....
わたしからあかんべ
あなたからは木の葉
たからもの 小指ではさみ
あたたかな秋の 空へかえそう
うたたねしながら
ときどき見てる
からみぐあい
....
街のひろがりを映した 水たまりの空が
土に吸いこまれてゆく ゆっくりと
ちぎれる雲と太陽 深い青を
夕暮れを待たず その透明を失わせ
風に押し上げられた 鳥たちの翼が
噴水 ....
きみにあげた 乾いた骨は
ある深さの空で生まれ
漂っていたのだと思う 低い声で 細い管で
貪る世界から すこし離れていたかった
喉の重みからぬき出した小骨
きみにあげられない ....
田中宏輔さんのsoft_machineさんおすすめリスト
(93)
タイトル
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カテゴリ
Point
日付
さらばテニス・ボーイ
-
soft_machine
自由詩
6*
24-3-20
ゆっくりと
-
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自由詩
5*
24-3-11
はるびと
-
soft_machine
自由詩
11*
24-3-9
墜落
-
soft_machine
自由詩
4*
24-3-8
解熱
-
soft_machine
自由詩
5*
24-3-8
無信
-
soft_machine
自由詩
6*
24-3-8
あなたがするとき
-
soft_machine
自由詩
6*
24-3-1
ひつじ雲
-
soft_machine
自由詩
6*
24-2-24
さんかく
-
soft_machine
自由詩
8*
24-2-23
線
-
soft_machine
自由詩
7*
24-2-22
夕春
-
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自由詩
11*
24-2-20
うみべのいのり
-
soft_machine
自由詩
11*
24-2-10
世界のセージ
-
soft_machine
自由詩
3
24-2-10
おいしい
-
soft_machine
自由詩
4
24-2-9
ゆれる
-
soft_machine
自由詩
5
24-2-4
朝の天使
-
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自由詩
7
23-10-2
よどみ
-
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自由詩
4+*
23-10-1
キミと公園で
-
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自由詩
3*
23-10-1
翼あるもの
-
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自由詩
12*
23-9-30
ふたつの夢
-
soft_machine
自由詩
4*
23-9-29
ポイントオブノーリターン
-
soft_machine
自由詩
6*
23-9-23
ちょうちょ
-
soft_machine
自由詩
10*
23-9-23
ゆたかな木
-
soft_machine
自由詩
15*
23-9-19
(みっつの青のこと)
-
soft_machine
自由詩
5*
23-9-17
蟻
-
soft_machine
自由詩
5+*
23-9-15
秋心_(あきごころ)
-
soft_machine
自由詩
4*
23-9-15
(_旅立ち_)
-
soft_machine
自由詩
5*
23-9-11
しえすた
-
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自由詩
13*
23-9-10
誰
-
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自由詩
4*
23-9-8
サクリファイス
-
soft_machine
自由詩
5*
23-9-8
1
2
3
4
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