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充溢していた時とは
自分が消えてなくっているとき
思えば大体そんなものだった
そんな風に出来上がった世界に
生まれて生きていつか死んでいく
そのことに絶対的な反感を持ってもいいですか
....
自分の根っこを見つめる
すべての人間への憎悪なのか
すべての人間への深い愛なのか
それらはとても似ている
そういう考えは空想家のすること
憎み愛するのが人間だ
現実家は迷いながら仕方なく生 ....
どうしようもなくなったら
髭をそるだろう
髭をそることを するだろう
油っぽいバサバサの白髪まじりの髪や
そろそろ着替えたい肌着をさしおき
やはり髭をそるだろう と思う
詩 ....
苦しみの只中にある時、人の辛さを被う布となり底へおりる意識の錨となるのは安易、だという事は、なかなか忘れ勝ちだ。困難は、苦しみが拭われてから始まる。周囲を見回した時にこそ、初めて顕現する。霧が晴れた庭 ....
トンビ飛ぶ空には秋の白の月
山国の盆地を侵す波のおと
腹の音響いて天の猫笑う
奈良漬の塩の上がりと半月板
虫達の叢だらけ善光寺
蛍かと思えば着信宵の秋
雲一つ鼻腔に ....