波の音が聞こえる
私の心はざわつく
どこかで天使の泣き声がする
安らぎはこない

無茶な要求ばかりを押し付けられて
すっかり嫌気がさした頃
どこかで天使の泣き声がする
平安は何処?
 ....
東の空に陽が昇り
小鳥が鳴き騒ぐという
小さな物語を知ったとき
「鳥の朝」という意味が生まれ……

中天に陽があって
猫が居眠りをするいう
呑気な物語を知ったとき
「眠る猫」という意味 ....
充溢していた時とは
自分が消えてなくっているとき
思えば大体そんなものだった

そんな風に出来上がった世界に
生まれて生きていつか死んでいく
そのことに絶対的な反感を持ってもいいですか
 ....
夢でしか会えないひとが
夢の中でいつもの場所にいて
そこであたりまえのように
暮らしていた

秋の夜の眠り際に
夢であることを知ってしまった
自分の根っこを見つめる
すべての人間への憎悪なのか
すべての人間への深い愛なのか
それらはとても似ている
そういう考えは空想家のすること
憎み愛するのが人間だ
現実家は迷いながら仕方なく生 ....
一番愚かなことは
放課後の中で学んだ
一番美しいもののことは
禁忌の中で学んだ
一番罪深いものは
日常に転がっていた
一番悲しいものは
自室の本棚で震えていた

引戸の滑りが駄目にな ....
音楽を聴く分析学的な時間が好き
きみと過ごす解析学的な時間

深く沈潜してゆく愛情にも似た雪のよう
罵られる騾馬のように時間が過ぎていっても

愛撫する隙もないきみと暮らしているぼくは
 ....
西の空が
赤銅色に燃え残り
薄暮が辺りを包む頃
俺は拳を握りしめ
一心不乱に進んでいく
胸の辺りに蟠る
抑えがたい不安感に
鼓動激しく息を継ぎ
夕闇の道を進んでいく

西の空が
 ....
地平線の終点のない広がり

始まりも終わりもない線

見えないもの達が存在する

海は空と交わることはなく

永遠に夢みる

この広がりは僕が消えても

いつまでも存在する
樹間から
覗く秋晴れの青、
ふるふる震え
金木犀の香が舞う夕べ、
時はすっかり透き通り
遠い記憶を辿りいく

)何があったか
)細かいことは忘れちまったが
)ただ喜びと懐かしさだけ
 ....
白くてぼんやりしている一日
読みかけの本は表紙から冷えていく
犬はどこどこ毛を生え換わらせるから
死んで右往左往している夏の毛を集めて
新しい子犬として
毛糸玉に魂を吹きいれる魔法の息を
 ....
どうしようもなくなったら
髭をそるだろう
髭をそることを するだろう
油っぽいバサバサの白髪まじりの髪や
そろそろ着替えたい肌着をさしおき
やはり髭をそるだろう と思う
詩 ....
苦しみの只中にある時、人の辛さを被う布となり底へおりる意識の錨となるのは安易、だという事は、なかなか忘れ勝ちだ。困難は、苦しみが拭われてから始まる。周囲を見回した時にこそ、初めて顕現する。霧が晴れた庭 .... 選ばれる事に挑戦するのは苦手
ずっと子供の頃から何にも選ばれなかったから

のど自慢にたとえるならいっつも鐘一つしか貰えない人
鐘一つと鐘二つの計り知れない差異の大きさを悩みになやんでいた青春 ....
私には色々な付属物が
付きすぎていて
もう自分のためだけに
生きるなんてことは出来ない
ただ、死んだ後に
付属物達が
私と共に
朽ち果てるのは
あまりに忍びないので
これからは
そ ....
正直なところ、たしかに生活することは悪くない。湯を沸かし、布を洗い、床を磨き、花を飾る。娘の髪を梳き、夫の靴をそろえ、ときどき、外で花を売ることは。
どうしても今日死ななければいけないのに。とい ....
トンビ飛ぶ空には秋の白の月

山国の盆地を侵す波のおと

腹の音響いて天の猫笑う

奈良漬の塩の上がりと半月板

虫達の叢だらけ善光寺

蛍かと思えば着信宵の秋

雲一つ鼻腔に ....
1.

ベランダのむこうに
海がひたひたと満ちてくる
だから駅前のコンビニも
24時間のスーパーも
どこも沈んでにじんでいる

空の冷蔵庫のなかで
たっぷりと寝た肉を吊り下げて
夜 ....
修学旅行で長野の永平寺に行った
若い坊さんが
俺たちのホストだった

晩御飯を食う前に
「いただきます。」
て何をいただくか知ってるか
奴は得意げにそう言った

そんなネタ俺は知って ....
レオレオさんのおすすめリスト(19)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
天使の泣き声がする- 無限上昇 ...自由詩320-11-27
日々の連続性は物語の形をとって意味となる(おさなごへの答え)- につき自由詩8*20-10-10
週末の反感- 道草次郎自由詩8*20-10-10
夢の場所- につき自由詩7*20-10-9
虚無感- 道草次郎自由詩320-10-9
天国はここ、って歌ってたやつもここからはいなくなったし- ホロウ・ ...自由詩5*20-10-9
秋の詩片- 梅昆布茶自由詩1420-10-5
夕闇- ひだかた ...自由詩520-10-5
地平線の広がり- フリーダ ...自由詩320-10-4
遠い記憶- ひだかた ...自由詩720-10-3
暮れるのがはやい- そらの珊 ...自由詩14*20-9-30
髭をそること- 道草次郎自由詩220-9-30
腐れ華- 道草次郎散文(批評 ...220-9-29
初めての夜に- こたきひ ...自由詩6+20-9-27
横須賀にて2- 花形新次自由詩920-9-26
メモ(正直なところ)- はるな散文(批評 ...1420-9-21
皆さん、秋ですね。- 道草次郎川柳3*20-9-21
キッチン_22- 平井容子自由詩520-9-11
いただきますの永平寺- ゴデル自由詩5+*18-11-26

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