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まつすぐに 空を断つなり はつ燕
遅れても ええよとめくる 梅暦
まだ上手く ないのとすねる 水仙歌
ひばかりの 道に迷いし草だまり
色知れど わすれ去られし 蕗ノ薹(ふきのと ....
弥生近し忘るなとばかり揺れ来たる
「ざわざわ」と潮風の音 髙い空。
梅が香や流るる水に影一つ
阪神大震災
冬闇やラジオわななくなゐのあと
窓際の席を求める妻月夜
我すきの古俳あつめて冬ごもり
野分去て猫佇むや破れ堂
太平をねがひて詠へ去年今年
此宵の月を肴に酒の酔
上れ〳〵坊ンより伸るいかのぼり
相合の肩寄合ふて雪見傘
秋晴 ....
キッチンの九月の透明なる床よ
屋根の上の秋に挨拶 How do you do?
流星よ若かりし日の軽音楽
時の海を漂い続ける木の実たち
雁渡し私の青いマグカップ ....
屋根の無い外で虫鳴く午前四時
秋の朝白むくりやの明り窓
湯を沸かす音まで連れて九月ゆく