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 寒いが 晴れている
 中野坂上で降りる

 昼は あんかけ焼きそばにした
 ベンチに腰掛け空とビルを見てた
 流されていく言葉は
 僕の中にあるのか世界の中にあるのか
 そうした問 ....
 何も言わない
 読点のような皿を洗う
 燃え終えた数本のマッチに
 年々似てくる
 僕の記憶

 日をうけて
 影になっていく 木
 振動する沈黙 かなしすぎるほどに
 決して ....
 赤い葉が 二、三枚
 枝に残っている

 ここに
 光が建っている
 秋 水辺にいるみたいに
 薄く 目を開けて
 飛沫を 頬に浴びて
 カメレオンの眼は
 薔薇に似ていなかったかと思い
 検索してみたがどちらかというと巻貝
 今し方 ハヤシライスを食い
 煙草をすい 部屋の暗いあたり
 眺め
 ほつれそうな体 仮初の ....
 谷川俊太郎さんが亡くなられた
 十一月十三日二十二時〇五分 老衰のため杉並区内の病院で

 谷川俊太郎さんが亡くなられた
 この一文はずいぶんと不思議だ
 生や死を超えた感じのある方だ ....
  梱を解く
  潮風に鳴る 缶ごみ
  いろどる 比喩たちの面皰

  梱を解く
  あなたの二枚の手を思う
  ひらたく延ばした糊状の意味

  荷はひろげられたまま
  ....
  川を越えて
  戻ってこなかった
  砂利になった言葉ならば
  ひとつかみにして 気のすむまで
  玩んでいられるのだが


  駅の屋根に
  ふる雪のかなしさ 静かさ ....
  蒲団のうえ 擲たれた
  かたちのパジャマ
  空腹が現在形のように
  堰きとめられてある
  くらやみの土管
  熱を舐める
  終電すぎ 汗のすべりが
  愛の五月蝿さをおしえてくれる
  置いていった本のように心が
  かなしくひかる
  こんなにも
  あなたの
  ばかげた
  世のなかが晴れていた
  ことばが ぼくの目のなかで
  すばやく動いて よくは見えない


  たいくつな愛のように夜がきてほしい
  あなたの胸にいつしか溜 ....
朧月夜さんの草野春心さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
宙吊り(2024.11.04)- 草野春心自由詩324-12-4
何も言わない(2024.11.03)- 草野春心自由詩624-12-2
プールサイド(2024.11.24)- 草野春心自由詩5*24-11-28
カメレオンの眼(2024.10.25)- 草野春心自由詩524-11-20
谷川俊太郎さんが亡くなられた(2024.11.19)- 草野春心自由詩6*24-11-19
梱を解く- 草野春心自由詩323-10-23
歳月- 草野春心自由詩923-10-9
パジャマ- 草野春心自由詩622-10-2
舐める- 草野春心自由詩3*20-1-18
泥水- 草野春心自由詩220-1-18

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