いいですか、必ずはいかいいえで答えてください。
「はい」
よくできました。あなたは背中にやけどがありますね。
「はい」
やけどの原因はなにかの事故ですか。
「いいえ」
事件?
「はい」
....
心が言葉を作った。心と心が、話し合うため言葉がうまれた。
心は心から話す。時折心にもないことを話しつつ、話したいことを話す。話したことが話したかったことになる。
僕はもう、心にもないことは離そうと ....
なんとなく目からビームを出してみる
僕たちはマックに行くのを諦めた
落書きの中で何度も恋をする
ときどきは泣いたりもするお月さま
犯人はきっと我が家の猫ですね
火星へと祈 ....
{引用=月の夜
時計がこわれている
わたしはおなかがすいたので
きれいなおとこの子を食べている
(妹はきたのくにで
いまではむらさきつめくさです
こおった風にゆれて ....
{引用=いまひろいひろいお花畑にいます
だれもいないので寝ころんじゃいます
ぺたんこのわたしの胸に
とんぼがとまります
わたしのいきもとまります
(むかしはまきばに花をつみにきた少女を牧 ....
海岸の町をぬけていく
錆びた看板に風があたって
クジラの声がする
思いを刻んだカーテンを
めくっては繋ぎ直して
あとに残したギザギザする感情に
また風があたってようやく
琥珀ができて ....
うだつの上がらないパンダが
夢を忘れたわたしにくれたもの
彼はそれ以来、シロクマとして生きることになり
パンダであったことはきっとわたししか知らない
わたしは温かい、黒い闇に包 ....
マンション管理的な仕事をしているわけですがマンションの中におかしな人がいるのです 一年に一回くらいの割合で頭がおかしくなる時期があるのです 「上の階から水漏れがする」という事で上の階へ行ったらそ ....
しゃべりたいしゃべるしゃべらないですら不自由との抱きあわせ販売でした。小銭を三枚落としたら二枚はいつも返ってきません。おじさん、あたしまた、お金なくしちゃった。電柱にてはためく文字、1LDK、家賃、の ....
めい
めいとめい
樹木の役割
うんぬんかんぬん
花
ぽんぽん
ぽぽんぽん
詩が書けるヤツはドンドンアップすればいい。
ネット以前だったら新聞・雑誌に投稿しても、
選考するヤツの目にとまらなければ早々と水子にされる。
出版業者に頼んでみても「字が書けない脳性マヒの少 ....
低気圧が近付いてゐる午後。
少年が鉛筆を削つてゐる。
室内に、新しい芯の匂ひが満ちる。
「隆、下りてらつしやい」
と、羊羹を切り終へた母の声が階下から聞こ ....
絵とか小説とか漫画とかお笑いとか
およそ表現と名の付くものは全て好きで
あれも良くてこれも良くて
....
わたしは退化する。蔑まれないと正しさがわからないような、回路をはんだで繋ぎ直し続けている。どこへ、行かなくても靴がないからって愛想笑いを失敗した、かわいそうな女の子を演じるまでもなく窓辺にうずもれてい ....
恋をうたうには
およそ似つかわしくない
人を殺めるための道具を
組みたてるのがお仕事でした
筆をとり
隠れるように記した
ふたりの暗号
遺書ともつかぬ感情の発露
どんな罪にも清冽な
....
一周まわって今時の
君の着る服が、
私の前髪をきれいに揃えようとする
君のきるシャッター音が
あまりにデジタルなので
私は前髪を揃えようと思うのだ
私の肺の穴あなから
ミツバ ....
気づいたら「しね」という 文字で
紙を書き潰していたんです
どうしようもない 酷い感情が
私を笑わせようとする
狂ってるみたいだ
あの人を 快感を尽くす限り
罵倒し ....
てんぺんすたくるして
ないてんぱんくする
てんと、てんのすぺーくは
ぱんきんぐして
こんすてんくすして
なんかもうたいへんだ
たいへんだ
ほいほいのしゅてんはめっけんして
けんきけ ....
思い出は過去でべたべたして
ひらかなくなってしまった
ドーナツ、夜あけ、オリオン座
がたがたする椅子にすわって冬をあじわった
なん年かで一周するヒットチャートみたいに
おわり続けるも ....
俺が出した命を
俺の犬が食っている
尻尾を振りながら
そんな汚いものでも
お前は喜んでくれるのか
俺はもう一度
ひねり出した
フガフガと鼻の周りを
命だらけにして
嬉々と ....
たまに心無い言葉と言うのを耳にする
私は普段人と言葉を発するが
その会話や言葉に心はあるのか?
心ある言葉を使う時は大抵誰かを
励ましたりするくらいで心なんてない
心無い言葉こそ人の本音 ....
人と話すことを覚えた
寄り道を覚えた
変わることを覚えた
残酷に思える詩と、優しさを感じる詩が、僕にはあって、
僕は優しい詩が好きだ。
戦闘機より、パンケーキが出てくる詩を読んで、楽しい気持ちになりたい。
怒りや悲しみを、表現しないと駄目なときがあ ....
絵の教室で聞いた話。とある農家から出た木の仏像があって、手に入れた絵描きがアトリエで作業の合間に眺めて過ごしていた。ある日、いつものように画布と格闘していると、いきなり真っ二つに仏像が割れた。頭の先か ....
ヘンゼルとグレーテルよ
お家に帰ってはいけません
お前たちの薄情な父と母を
決して許してはいけません
両親はお前たちを捨てたのです
それも一度ならず二度までも
確実に死ぬとわかっていな ....
・火蛇玉谺丸骨同黒
・星蟻私光水砂肉島
そう
あの子のなきがらに
付箋が張ってあった
「解釈してみて」
わかるようでわからない
心を追いかけ
血潮のなかで溺れている
皆を
ちょうど首のところで止めたんだね
....
さくら 指揮棒 鉱石ラジオ
雷鳴 マロンケーキ 水族館の床
握手 ペットショップ 炎
ジグソーパズル 生姜湯 高架下
旅行鞄 セロリ 視力検査
モ ....
あー
頭のフタがとれちゃった
花に話しかけようとしなかったから
ぽろっと落ちちゃった
コップにも話しかけておけばよかった
水入ります
であるとか
靴下でも
ネジでも
スズメでも
....
照るもる
本懐セルカ試合
もうてんの
ぱっついちのちの
本懐セルカ試合
らーめん
チャーハン
餃子の安穏
経て経て
のいちのやりとり
それがにちにち
じゅうねん
にじゅうねん
....
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