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雨が盛んに降っていた
暗い空から降っていた
俺の心は憂鬱に
蒼く震えるネギ畑、
踏んづけながら
進んでいた
何処にも行けないと知りながら
それでも踏んづけ進んでいた

)この嵐の果て ....
[やあ]
[なんだ?]

森はもう
こんなに涼やかに
静まり返っていたのか

[なあ]
[なんだ?]

此処に来ると、
君たち樹木の我慢強い無言の意識を感じるんだよ
僕の脳裡に ....
静かだ
ああ 静かだ
やっと夜の深まり
落ち着く己の神経が
闇の奥処に潜む
何かに触れる

のっぺらぼう

何処までいっても
平坦な始原の異様、
茫漠と広がる匿名性


静 ....
命、光輝く
命を生け贄として
幸せ、花開く
不幸せを養いとして

どんなに喜びの深い海にも
一粒の涙が
溶けていないということはない










*谷川俊太 ....
今を、静けさが支配している
静けさは私という不安を抱き留めている
私は静けさのなかで震えている

静けさのなかですべては始まるから
静けさがすべてを支配するから

私は吐きそうになりなが ....
ミンミンゼミの蝉時雨
窓ガラス越し物凄く
気が遠くなるよな濁音の渦

彼らはひたすらに生きている
僕らが時をやり過ごすとき
彼らは命を燃焼する
僕らが虚空を覗き込むとき

ミンミンゼ ....
闇の重みがぐんにゃりと
魂に激しく切迫し
私の意識は朦朧として
呻きながら覚醒する

真夜中の病棟にただ独り
呻きながら覚醒する

ハッと息を呑むこの瞬間、
孤独が生きて立ち上がり
 ....
今日も空は青かった
にこりともせずただ青く
無限の沈黙のうちに
それは在った

今日も私は無力だった
宇宙の虚無に耐えかねて
あなたにあることないこと
喋っていた

今日も黄昏は優 ....
光が渦巻いていた
熱風が絶えず吹いていた
人々は絶えず歩き過ぎ
俺は串カツ屋の前で
アイスコーヒーを飲んでいた
とても苦い味がした
身体が熱く飢えていた
生きることに飢えていた

す ....
硬く硬く冷たい顔
あらゆる解釈を拒絶して
のっぺらぼうの力に呑み込まれ
未知なる混沌へと己を開く

硬く硬く冷たい顔

ある日突然、
不意打ちの死がやって来て
生の細部をみるみる奪わ ....
あじさいは
梅雨の
花房

時の静謐に
心の寂寥
抱え込み

うっとり
薮に
踏み込めば

赤々と滴る
薔薇の花、
また薔薇の花

此処にも
季節の快楽
眩めき
 ....
あじさいの花房は梅雨の色
差し出した手を青くして
この七月の静かな一時
あなたは寂寥と戯れる
うっとりとした顔で戯れる

時は輪切りにされ垂直に立ち









 ....
雨が降ります
 草木濡らし
風が吹きます
 草木揺らし

)私はひねもすベッドのなか
)のっぺらぼうの死の幻覚に
)さ迷い目覚めてまたさ迷い

雨が降ります
 草木濡らし
風が吹 ....
病院の午睡時は
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵のように残り
自分が此処に居ることが
怖いくらいはっきりと浮き立つ

病院の午睡時は
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵の ....
詩は言葉とは違う

詩はイメージの閃光
あるいは、
言葉に先立つ豊潤な沈黙(圧倒的な静けさ)
木霊する声の止めどもない湧出

そうして、
詩が言葉になるとき
詩は遥か彼方に遠去かって ....
歩け、歩け、
ひたすら前へ

母語に吃り言葉を失い
途方に暮れて立ち尽くしながら
貴女の後ろ姿を不意に見い出し

ひたすら前へ
歩く、歩く
 
木霊し続ける声の方へ

今日も巨 ....
沈黙する宇宙
充血した虚無
断層に突き刺さった白骨

陽は傾き
死者達の視線が乱舞する
茜の空を
遠い目で見ている

俺の傷みは血を噴き
一つの生をたずさえて
一つの死をたずさえて
赤ん坊から老人マデ
寄り道しながら
僕は行く

)今は何もせずぼうとして
)うねる夏の光を夢見ながら
)美しく深まっていく世界を信じ

 ....
兵隊蟻の隊列
ポテトチップスの欠片

吹く風、生暖かく

蹴散らせ!踏み潰せ!

整然とした生の営み
獰猛な死への傾き

僕は天を仰ぐ
二本の巨人の足となり





 ....
巨大な宇宙の夕焼けが
今日も雨降りの向こうにやって来る
私も君も雨に濡れ
その時をじっと待っている
今日という日を取り逃さないため
在ることの不安に呑み込まれないため
祝祭の刻を、永劫の瞬 ....
降り続く雨に
赤い薔薇は薮の中
凛と咲き誇り昔日の
君の面影、呼び起こす

 *

この雨のなか
はしゃぐ子らの声上がる
病棟の窓辺のやるせなさ

 *

一雨毎に色深める
 ....
暑い
むしむしと暑い
〈病院の冷房は皆さんの健康のため26度設定です〉
自律神経失調症の僕は
ぼうっとしてしまう
ぼうっと遠い海を思う
青く涼やかな海原が
静かにたゆまず波打って
潮の ....
私の心は鬱々と
外は晴れて燦々と
闇と光が交錯する

)眩しい戸外の緑の群れ
)俺は眼からそれをむしゃむしゃ喰う
)光で闇を圧倒せんと
)眼からそれをむしゃむしゃ喰う

私の心は鬱々 ....
咲き誇る紫陽花
憂鬱な思いに
濡れたふくらはぎ
閉じられる傘

 *

雨上がりの明るみ
触れ合う額と額
優しい石鹸の匂い













 
大気のハロー、青い地球
緑は再び燃え立って
私は自分を忘却し
無限の彼方に身を委ねる

)すべて、すべては去っていき
)果ての果てに眩めくもの
)思考の遥かに見出されるもの

(〃詩 ....
今日はのどかな高曇り
光の空が白く白く
一様に広がっている

僕はといえば病院の
外出許可を得てあてどなく
何処までも歩いていく

心も体も魂も
〃身一点に〃*凝集していく
そんな ....
ゆらゆらと
揺れ動く葉よ、草花よ
おまえはひねもす風を受け
静かに黙って花開かせ
静かに黙って枯れてゆく

ゆらゆらと
揺れ動く葉よ、草木よ
おまえはひねもす風を受け
遠いふるさとに ....
私が一つの内面を持つのならば、
宇宙も一つの内面を持つだろう。

私が笑い悲しむのならば、
宇宙も笑い悲しむだろう。

ああ この壮大な宇宙の夕焼けに
貴女はまたしても遠去かっていくのか ....
うつらうつらする
この午後に
鳥は囀ずり
地は照り映え
私の憂鬱と倦怠は
一吹き風に溶けていく

)なんて優しい午後だろう
)遊ぶ子供の声が窓辺から
)うっとりゆっくり流れ込む
) ....
石と薔薇、石に薔薇

逃れ去る永遠は
石に薔薇を刻み込み
無数の棘で肉を刺す

失われた日々よ、〃無限の〃想い出よ
あおいみつるさんのひだかたけしさんおすすめリスト(161)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- ひだかた ...自由詩6*19-10-11
樹木の声〇森の思考(改訂)- ひだかた ...自由詩519-10-10
闇の奥- ひだかた ...自由詩519-10-9
命、輝いて*- ひだかた ...自由詩8+*19-8-26
叫び- ひだかた ...自由詩5*19-8-21
蝉時雨(改訂)- ひだかた ...自由詩719-8-18
闇と孤独(改訂)- ひだかた ...自由詩1219-8-12
今日もまた、明日もまた- ひだかた ...自由詩1419-8-9
光の星- ひだかた ...自由詩12*19-8-5
死顔- ひだかた ...自由詩419-7-20
季節の快楽- ひだかた ...自由詩819-7-20
戯れの一瞬- ひだかた ...自由詩819-7-16
日曜日の幻覚- ひだかた ...自由詩719-7-14
病院の午睡時- ひだかた ...自由詩12*19-7-10
詩と言葉- ひだかた ...自由詩6*19-7-9
walk・on_19- ひだかた ...自由詩619-7-8
過剰(改訂)- ひだかた ...自由詩419-7-8
一つの生をたずさえて- ひだかた ...自由詩8*19-7-7
殺意(改訂)- ひだかた ...自由詩519-7-5
夕焼け(改訂)- ひだかた ...自由詩519-7-1
入院生活2- ひだかた ...自由詩719-6-30
看護士と海- ひだかた ...自由詩819-6-28
この午後の刻- ひだかた ...自由詩8*19-6-26
面会(改訂)- ひだかた ...自由詩619-6-24
無限(改訂)- ひだかた ...自由詩519-6-22
幻想散歩- ひだかた ...自由詩519-6-21
眼差し- ひだかた ...自由詩919-6-20
遠い夕焼け(一つの白昼夢)- ひだかた ...自由詩419-6-19
優しい午後- ひだかた ...自由詩12*19-6-18
想い出- ひだかた ...自由詩5*19-6-17

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