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本当に心底悲しい時
ひとは涙を流さない
日々、瞬きのシャッターを切り続ける。
現像の出来ないネガ、心底に降り積もる。
ひとは幸福でありたいものだ

生きる場はなかなか自由には選択できないが

問われるシーンがあるとしたら
自分自身を選択して生きてゆきたい

ぼくも自分と家内と社会との折りあいに
四苦八 ....
木立の緑が揺れている
私は冷たい虚を飼って
鉛の監獄から眺めている
気だるく憂鬱な昼下がり
空は一面の灰色模様、
風はもう絶えず吹き
荒れ果てた街並みが
ぱたんぱたんと倒れていく

 ....
言葉にはできないものがある
言葉からは洩れるものがある
その溢れ落ちた得体の知れないものを
掴みどころのない感情を
何とか伝えようと
何とか形にしようと
何とか掬い取ろうと
名も無き詩人 ....
覚えてもいない幸福の味を求めて彷徨う


目は潰れ耳は千切れ鼻は失くし
皮膚は擦り切れただれ口は開かない


それでも存在を知ってしまっているから
何処にも無いなんて信じられなくて
 ....
雨の一滴が右手の甲に 落ちた
ズシリと 重たかった
ミシリと 胸の空洞が鳴った

私は慌てて滴を振るい落とした
軋む胸が一瞬、
張り裂けそうになって
雨が盛んに降っていた
暗い空から降っていた
俺の心は憂鬱に
蒼く震えるネギ畑、
踏んづけながら
進んでいた
何処にも行けないと知りながら
それでも踏んづけ進んでいた

)この嵐の果て ....
 光にむけて祈るあなた、おとなしく、おとなしく、草のようにほほえみかわして吹かれてゆくあなた。海まで望めない草原に、光源のようにひとり淋しく立っているね。

 あなた。紫陽花とあざみの花をにぎって ....
天が下りる
肺を圧し潰す
耳裏の風切り羽が散る

音はもう無い

手足を置き去りにして
夜を転がる

擦り切れ残った頭蓋だけ
あの天蓋へ反して
[やあ]
[なんだ?]

森はもう
こんなに涼やかに
静まり返っていたのか

[なあ]
[なんだ?]

此処に来ると、
君たち樹木の我慢強い無言の意識を感じるんだよ
僕の脳裡に ....
 ああ、どんなにはっきり知りたいのに、どうしても知りえない。どうしても確かめたいのに、どこにもそれは明かされない。くらく苦しいばしょへと、ああ。あなたは降りてゆくのね。

 そこで、天が降りるよう ....
静かだ
ああ 静かだ
やっと夜の深まり
落ち着く己の神経が
闇の奥処に潜む
何かに触れる

のっぺらぼう

何処までいっても
平坦な始原の異様、
茫漠と広がる匿名性


静 ....
彼女は水色の服ばかりを着ていた。
キャンバスには、青と白の水彩画。
それは何? って聞いたら、
「空」って。
他には何か描かないの? って聞いたら、
「いいえ」って。

低血圧で低血糖。 ....
眠れない夜のオフィーリア、
貴女は死に向かって歩む?

{ルビ水面=みなも}に映える白詰草には、
僕たちの{ルビ記憶=おもいで}が散りばめられて。

貴女は、夜へと歩き去るオフィーリア、
 ....
ねじばなの咲く土手にすわって、
 わたし、むこうを向いていたの。
 
ローカル線の電車が駅に、
 すべりこんで、鳴らす警笛……
 
ええ。2両しかない電車で、
 雲のようにながれてゆく。 ....
ふわっと地面におりてきて、
 着地。
 
ああ、ここに貝殻があるわ、
 と手にとって、
 
お日さまにかざして、
 すかしてみる。
 
貝殻は、貝殻だわ。
 わたしも誰かにとっての ....
端っこまでクリームの詰まったクリームパン。
そういう幸せが、君の人生に沢山ありますように。
死んでしまいたいと思うことは多々ある。
わたしが今住んでいるアパートのベランダからは、
オベリスクのような細いビルが見える。
わたしはその細いビルをわたしの墓標だと思っている。
その細いビルを ....
悲しみが少しだけ減った夜には、
悲しみをプディングにして食べてしまおう。
そうしなければ生きられないのであれば、悪になることは悪ではない。
問題は悪をもって何をなすかなのだ。
悲しみが少しだけ ....
打ちっぱなしのコンクリートに、ウサギ模様。
あれは星雲、これは星。あれは星座、これは銀河。
わたしたちの見ているのは、宇宙。
まだ見ぬ宇宙がそこにあると……紫煙の向こうに、確かめているわたし。
 ....
風景画のように澄んだ風景のなかに、ゆれて。
りんご王女が顔を赤くするから、すこしうつむき──
 
ぼくは窓のそとを王女が眺めるままに、
王女の髪と景色とを見ていたんだ。
 
水彩画のように ....
積み上げたものがパーになっても大丈夫。
いつかチョキで勝って、すべて取り戻せるよ。
希望で照らしてほしいわけでもなく、
絶望から抜け出したいわけでもない。
ただ少し、この不安を減らしてほしい。

空から落ちて来る一粒の雨に、
何個の水素が含まれているかなんて、
わたしは知 ....
森の中で、
 みしらないお城をみつけたの。
あたし、にゃあと鳴いて、
しらないお城をみつけたの。
 森の中で。

お城のなかにはいると、
 籐でできた椅子があって、
あたし、
まるく ....
高齢者の運転は危険だよって
母から車のキーを取り上げた
買い物に行けなくなっても
母は文句ひとつ言わない
ただ
バッテリーが弱るから
エンジンだけはかけてやってと
小さな声で頼まれた
 ....
海に潜り
息を全部吐き切って
胚を空にすると
体は砂底まで沈む

水が冷たくなって
辺りが暗くなって
とても怖いんだけど

そこで仰向けになって
見上げる海面の
美しさと言ったら ....
命、光輝く
命を生け贄として
幸せ、花開く
不幸せを養いとして

どんなに喜びの深い海にも
一粒の涙が
溶けていないということはない










*谷川俊太 ....
旅に出よう
今は汽車が走らない線路を
何処までも 何処までも
歩いて行こう

リュック一つを背負い
身軽なままで
あれこれ考える必要はない
ただ まっすぐ歩けばいい

春は足元の草 ....
君が愛していたものをすべて
壊してみてそうしたら
君は君でなくなってしまうのかって
そんなことをアボカドを凍らせながら
思ったりして

蝉の声がする
誰の所為でもない
僕は一人で
影 ....
あおいみつるさんの自由詩おすすめリスト(572)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
悲嘆- HAL自由詩7*19-10-23
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_McKay_Rooney_call_when_you’re ...- 梅昆布茶自由詩1219-10-21
只ぼうと(改訂)- ひだかた ...自由詩10*19-10-21
戒め- HAL自由詩11*19-10-19
幸福という味覚- 水知鴇都自由詩419-10-12
哀しみ一滴(改訂)- ひだかた ...自由詩1019-10-11
- ひだかた ...自由詩6*19-10-11
光纏処女(ひかりまとうおとめ)- la_feminite_ ...自由詩6*19-10-11
夜長- 水知鴇都自由詩319-10-11
樹木の声〇森の思考(改訂)- ひだかた ...自由詩519-10-10
印象…やさしい人の- la_feminite_ ...自由詩3*19-10-10
闇の奥- ひだかた ...自由詩519-10-9
僕は彼女の手を握っていた- la_feminite_ ...自由詩6*19-10-8
etude- la_feminite_ ...自由詩3*19-10-7
etude- la_feminite_ ...自由詩3*19-10-7
etude- la_feminite_ ...自由詩4*19-10-7
クリームパン- クーヘン自由詩13*19-10-7
ポエム- la_feminite_ ...自由詩8*19-10-6
ポエム- la_feminite_ ...自由詩4*19-10-6
ポエム- la_feminite_ ...自由詩4*19-10-6
りんご王女の側近- la_feminite_ ...自由詩3*19-10-4
チョキ- クーヘン自由詩11*19-10-4
空から落ちて来る雨に- la_feminite_ ...自由詩3*19-10-1
猫と森の中の城- la_feminite_ ...自由詩7*19-9-12
錆行く声- ガト自由詩11*19-9-4
光の窓- ガト自由詩6*19-9-3
命、輝いて*- ひだかた ...自由詩8+*19-8-26
線路- 美空自由詩219-8-24
からっぽの食卓- 鳴神夭花自由詩419-8-23

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