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季節はいつの間にか
窓の景色として生まれて来る
わたしは、
季節を食べることもできる
触れることもできるし
ときには、憎むことさえできるのに
馬車のように疾走る季節を 
掴ま .... 
 花はみずからを
 最もか弱い葉であると思って散り
 多くの葉は我が身こそ
 
 逞しい花であると思いつつ繁る
 樹はそれを黙って哀しみながら
 春が花を愛で 秋が葉を罰す .... 
束の間の輝きが水面に射すと
魚は 眠らない営みにリラリラと
言葉を浮かべ
手に取ろうと揺らめく影を砕いて
その光の枠を抜け出したまま
ほんの夏の終わりの方まで滑ってゆく。 ....