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独り暮しで 卒寿を越して
初めて気づいた ことがある
馬鹿げた 無駄話でもいいから
時には交わして みたいものだ と
ひたいの横皺が せせらぎをつくる
眉毛の尻尾が どぐろを巻い ....
卒寿となって 卒寿を越すと
どうして 翳が浮き揚がるのだろう
喋ることにも 聞き入ることにも
何もみるな 何も想うな
弱気の愚痴も 吐きだすな
強気の言い訳も すべきぢゃない
冷 ....
灰色の冷気が 幸福な耳翼を 切る
白い救急車が 愁いを 告げて 突っ走る
わが家の黒い柱が ひび割れを 見せる
街はずれの 冬の田んぼに
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