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娘のわき毛は

男を興奮させる

何かがある
 溢れる海の{ルビ思想=おもい}を
 透いた生命の鼓動にのせて
 ぼくはきみに語りたい
 {ルビ灼=あつ}い 熱い視線の息吹に恋い焦がれ
 ひとり 沈んでいった人たちのことを
 ふるえる ....
車の中のあなたは雨 避けがたくとりとめもなく

一つの今と一つの場所が移動する 相づちは質量を残さない

「モノローグ」そう題された つめたい彫像として心臓まで

こと切れたままのラジオ  ....
 
                                                                            
大切な人が死んだとき
勿論、ぼくは生 ....
寂しい気持ちになるのを
誰かのせいにしてた
流れ星の行方が
願わない場所にばかり向かうから

二人の思い出は
全ての言葉より
もっと脆いものだった
一人の気持ちが
頑なすぎて笑え ....
ひらがなのきみでいて
そのほうがよく笑う
ひらがなのきみでいて
そのほうがよく眠る

書かれた文章は
いつか嘘をつく
だから意味もなく
生きていたいのだ
朝焼けや夕焼けに
驚いてい ....
心臓に張巡らされた無数の血管のように
言いたいことがあるのに
それが言葉にならないって
きのう電話できみに話したね

勿論、お互いの苦悩や孤独のこととか
きみへの愛や関係性とかい ....
うれしい言葉だけおぼえているように
心身をむしばむくだらないやり取りや
こずるい軽口の数々は
聞かれるそばから次々と消えてゆくように
心の谷底に
大きな口をした動物が
いつもいるように
 ....
浮世、
という
夏の、
ゆらぐ陽のように
濃く、
あまりにも
鮮烈な、
燃えさかる幻が
汗ばんだ肌を
包んでいる

熟れた風のそよぐ
青い夜、
若い男の身体は
激しく鼓動し ....
「子どものための幻想詩」

子どもらしい子どもにしたがる
大人のためかもしれない

大人になりきれない子どもがえがく
むなしい まぼろしかも

けれど中にはよいものが

目を磨くん ....
そうして八月がやって来た
濡れた髪は山脈のゆるい傾斜をなぞるように戦ぎ
大地の荒々しい脈動を伝える両脚は
透徹した眼をもって立つことを求められていた

ぬるい渓流を走るわたしの血管
 ....
         160918

秋風が吹くとはなんの意だろうか
月もおぼろに隠れる陰気な蒸し暑い夜には
おばけが丁度好いのだが
お店がこう明るくては出るに出られず尻込みをする
頭と背中は ....
子孫へ

2016年9月9日(金)←これは曜日というもので、今のところ7つあります。惑星の感じ(ならび)でつけてあるのだと思います。これから増えたり減ったりするかもしれません。23時47分です。こ ....
ガーガー鳴くたびに君は目を細めて嬉しそうにするから
ぼくのきれいなものは濁音で埋め尽くされている
空っぽの硝子の鳥籠に
早春の光が淡く虹色に差す

そうすると
わたしはうすい水色の服を着たくなる

――籠の外では生きられない
  華奢ないきものだったはずなのに

  でも囀りは  ....
どれくらい時間が経っただろう
もうずっと
海の見える街で
透明な観覧車に乗り
まわっている

昼間の
高い位置からの眺めにみつけた
泳ぐ船体はすこしずつ南方へ向きを変え
遠ざ ....
人形のはらわたを見ている

一昨日前に購入した人形を過失により踏みつけた結果だ

俺は決してそんなものを見たくてこの人形を買ったわけじゃない

だけれどもそのはらわたはとても誠実で

 ....
世界中にできた闇の部分がすごいスピードでずれて
くちぶえが遠ざかり
輪郭線が地平線とまじわりながらかたちをかえて
あたしたちはまだうっすらと汗をかいて
雲の裏側にのびていく光の筋が不意 ....
輪の裏で
小人の群れを掴み
握り潰す
手の端から
零れる体液を頬に塗ると
始まりと終わりの境界を見ることのない
私たちが
夕日を捕らえ
夜に
引きずり込んでいく
えりくすま、え ....
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愛言葉- やまうち ...自由詩316-10-7
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子どものための幻想詩- 田中修子自由詩9*16-9-29
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10万年- nemaru自由詩4*16-9-10
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硝子の鳥籠- 塔野夏子自由詩7*16-3-9
観覧車- 自由詩14*16-2-3
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