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鳥の船が沖をゆく 夏の朝

雲の峰が溶け やがて海になる


{引用=(二〇一八・八・一〇)}
白いりんごをのせた皿に薄陽がさしてゐる。

月をたべた少女が硝子の洗面器にそれをもどした。

日が暮れる。わづかに年老いてゆく。
   Ⅰ

わすれてもらへるなんて
うらやましいことです

たれの目にもふれず
こころのうちに咲き
たれに憶えてもらふこともなく
たれにわすれられることもなく
時のは ....
{引用=   The Evening Prayer}


だんだんみじかくなる

{ルビ滴=しづく}よりも


もうきこえません


うけとつてく ....
猫がちひさくねてゐる
がらんとしたひる下がり

友だちの本棚に
一冊きり のこされてゐた
うすい詩集をひらく

表紙は白 何もかかれてゐない

一ページ目
「私 ....
かわいい小鳥が鳴いてゐる

かわいい小鳥が鳴くたびに

肩がずきりといたい


ええ わたしは鳥だつたんですよ


ひとのゐないところでは

いまでもときどき鳴 ....
猫といつしよにすはつて
落ち葉がものすごいいきおひで
木にもどつていくのをみてゐました

世界がどんどんまき戻されて
文明がはじまるまえの
澄みわたつたあをぞらにもどりまし ....
花がしづかに揺れてゐる。

その横に小さな言葉がおちてゐる。

姉さんがそれをひろつて、お皿にのせた。


子供たちは外であそんでゐる。

まぶしいほど白いお皿に ....
{引用=米カリフォルニア州の出張先にて父危篤の報に接した日の深夜一時、外に出て見上げた空に浮んだ月を見てゐるうちにふと現れたことばを記した。その約六時間後、日本時間の八月十日午後十一時五十七分、父逝去 ....
田中修子さんの石村さんおすすめリスト(39)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水平線- 石村自由詩7*18-8-29
日暮- 石村自由詩10*18-8-29
春のスケツチ三題- 石村自由詩19*17-10-13
晩祷- 石村自由詩12*17-9-30
- 石村自由詩10*17-9-24
肩がいたい- 石村自由詩8*17-9-17
もどつていく- 石村自由詩16*17-9-8
草色- 石村自由詩19*17-8-31
月の夜- 石村自由詩12*17-8-24

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