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小さな青虫が
葉っぱを虫食いにして
生きてゆくみたいに、

夢を壊して、
優しさを捨てた男と
胸のはだけたドレスの女

ふたりはいつか
美しい蝶になって
この街を、
飛び去りたか ....
三つの色、
一つの終わり
声と息が重なり、
いのちを紡ぐ

春、
菜の花が咲き
夏、
青い夜に

秋、
幾度もの口づけ、
瞳に映るのは
紅蓮の炎

めぐる季節と
想いは ....
君のこと 好きに決まってるだろ

もちろん君の旦那も 君以上に好きだ

ゴメン ボクたちには
君に話せない 秘密があるんだ

察してくれ あまり深く訊かないでほしい

ボクたち 誰か ....
あのラーマが販売を終了する
ラーマとは、インド神話最大の英雄の一人で
タイの現国王もラーマ10世なのだが、
販売を終了するのはマーガリンの名前だ

ボクたちは、あたりまえのように
毎朝パン ....
どこからともなく
黒い帽子、
黒いコートの
陰謀論者がやってくる

はじめ電信柱の影にいたが
子供たちが騒ぐと、
わざとコートの前を開いて
●ン出しをして追いかけて来る

不気味な ....
船場汁っちゅうのは
塩鯖のアラを使い、
その塩気と、
だしだけで食べるもんや

汁の具は鰭と目玉、
鯖の骨やらのアラのほかに
大根の薄切りをつかう
そんだけでもう十分やろ

板張り ....
赤いウインナーに、
十字の切れ目を入れて
四本の足を作る
さらに一本づつ 内側から
四回、切れ目を入れて
八本の足を作る

油を引いたフライパンで
コロコロ炒めると
足が開いて蛸ちゃ ....
寂れた町の匂いのする
季節外れの席でビールを飲む
砂粒だらけの赤い足で、
板張りの床を踏んでいた
濡れた髪の女の子が
ハンバーガーとポテトを運んだ
台風が去った跡の景色が、
そのままこの ....
謎の荷車を引いて
着飾った馬がやってくる
出来立ての{ルビ宇宙=ビスケット}は、
遠く遥々夢の続きから
そよぐ秋風に
ミルクの匂いを薫らせて
村から村へと
せつなく甘い{ルビ宇宙=ビスケ ....
エロ可愛いソルジャーたちが拉致目的で追いかけて来る。ついさっきは、あわやオバサン・ソルジャーに噛みつかれて死ぬところだった。ソルジャーたちの背後に見える太々しい顔があまりにも巨大なのでボクはそいつのこ .... ステアされた初々しい愛が
縦長のコリンズグラスに注がれる
細身のジレを着た男は、
水滴を纏った美しい緋色の儚い愛を
「どうぞ」
と言って、ボクの目の前に置いた

冷えたグラスの縁には
 ....
土砂降りを浴びて
雷さまが落ちた夕暮れに
雲と蒲焼きの匂いが過ぎてゆく
汗とガリガリ君も遠ざかる

そして何処からともなく
幽かな松茸の馨りがやってくる
定番は土瓶蒸しに焼き松茸、
そ ....
水浸しの草原に黒い鳥たちがいる
どこまでも濡れた大地に星が映っていた
シマウマに乗って宇宙へ行く
果てしなく遠い、天地の境を行けば
そこに揺らめく虚空の入口がある
朝が来れば揺らめきは消えて ....
砂粒がかがやくと
水際はふたたび沈んだ
土用の波が音をたてて崩れる
台風前の静けさが
妖しい雲に包まれていた

あの賑わいは、
もうない
貸しボートも
焼きそばも
かき氷もやってい ....
ぼくはどこへゆくのかなぁ
ポケットにビー玉がじゃらじゃら
麦わら帽子に少し汚れたランニング
ビーチサンダルの鼻緒はブルーだった
あの頃のぼくはもういない

灼熱の街を黒い革靴でさまよう
 ....
降りしきる砂に埋もれてゆく
さまざまな過去が現れては消え
羽のない水色の鳥は
ぼんやりとした想いの空をとびつづけた
ここが幻だとしても
今は見ているものが現実だった
砂に埋もれてゆくからだ ....
道の途中で、
一緒の者が笑い始めた
相棒は笑いながら
「もうお終いだよ」と言う
そんなことはないよ
いつか終わりかどうかじゃなくて
僕たちはちゃんと生きている

相棒は歩くのを止めた
 ....
本田憲嵩さんのatsuchan69さんおすすめリスト(77)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
虫ケラの刹那- atsuchan69自由詩11*24-1-19
3+1- atsuchan69自由詩11*24-1-2
2+1- atsuchan69自由詩12*23-12-27
さよならラーマ- atsuchan69自由詩18*23-12-20
陰謀論- atsuchan69自由詩10*23-11-13
船場汁- atsuchan69自由詩13*23-11-5
三匹の蛸ちゃん- atsuchan69自由詩10*23-10-31
幽霊たちの砂浜- atsuchan69自由詩18*23-10-24
宇宙売りの天使- atsuchan69自由詩11*23-10-2
平和絵巻- atsuchan69自由詩4*23-9-22
愛のカクテル- atsuchan69自由詩6*23-9-11
詩情の薫りご飯- atsuchan69自由詩7*23-9-4
シマウマに乗って宇宙へ行く- atsuchan69自由詩12+*23-8-26
終わらない夏休み- atsuchan69自由詩8*23-8-16
ビーチサンダル- atsuchan69自由詩12*23-8-12
砂の鳥- atsuchan69自由詩10*23-8-5
とんじゃく- atsuchan69自由詩5*23-7-1

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