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まだ晴れている朝
片方の前髪だけ趣向を変えて
より露わになった左半分の肌色が
まるで新調の石鹸かなにかのように光っている
かつては他人の雨傘をほんの少しの間だけ
秘密の甘い果実として共有し合 ....
{引用=
つやのある蟻のような円らな瞳で、住みついている栗鼠のようにや
さしく微笑みかける。いま柔らかな月光によって冷ややかにコーテ
ィングされながら、か細く流れる川の音のようにやさしくせせらぐ ....
   ※

揺らめく瞳に湛えた
微笑みの奥から
さらに微笑みが湧き出ているかのような瞳
滾々とした
透明度の高いその水面の煌めきは
その青い瞳を通して視る世界に
含有されている
金色 ....
湖畔の公園
鬱蒼とした森の道
イヤホンの耳栓で
外界を遮断しながら
今日もコーヒーショップで
光熱費と時間を減らし終えたのち
その黒く湿った撓垂れから
さらに咽る風を送る
帽子を目深に ....
大時計の針の上で寝そべる
空の瑠璃色を映す
湖の波紋が 夜の膜のように拡がってゆく
その浅い水の褥のうえには
夏に日焼けした物憂げな表情が
よりいっそうに青く映り込んでいる
その細ながい胴 ....
   1

水のせせらぎのかぼそく落ちてゆく音の
さらさらとそよぐ 細い川が立っている
あるいは川面に映る 黒髪のなびく樹木の体幹
水面を揺らす風の冷ややかさでつるりと象られた
細ながい球 ....
あなたのせいという
急速な風に吹かれて
青葉がつぎつぎと落ちるように
暦が落ちてゆきました


あなたのせいという
見えない伝書鳩が
ひと息いれる暇もなく
夏の星座の下を行き交いまし ....
赤茶けたカーテンを捲って覗く
窓のむこうの電柱
電球の切れかかった外灯が
ぱちぱちと青白く点滅しているのを
ひとり、ぼんやりと眺めている
机のうえの白いコーヒーカップの底には
固まったまま ....
木製の昼の頭蓋の
硬さとおなじだけ
いつまでも揺蕩っていたい
すこしだけ曲げた
指さきと指さきとで
共有しあう
些細な、ひとひらの花弁をひとつの接点として
子供がつくった水色のゼリィーの ....
過ぎていった季節を常夜灯のように思う
わたしは揺り椅子の二つの脚に停留の錨を下ろし
アンテナの代わりに
机のうえの海に花瓶と丈高い花を置いて
自分のなかの未知なる惑星を探りだす
(わたしは丈 ....
ハラリ
腰までながい黒い頭髪
ぼくの初恋の少年の恥じらいを取り戻させるもの


――垣間見える
年上だったあの女(ひと)の面影


フワリ
仄かなリンスの香り
お澄ましのお姉さん ....
   1

やさしいきみはあまやかな声の中に居た
水のせせらぎの癒しにも似た音色
きみは水で形成されたうつくしい水精(ナンフ)だった
ぼくはひとつの水槽の中に入るように きみのなかに熔けてゆ ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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