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新年の夜が深まり
姿を持たぬ思考たち
五感の縛りから解き放たれ
星空の下で踊り出す
遠い過去へと遡行する
魂の営みの始まりだ
透明な窓辺で落ち合って
僕ら、それぞれの旅に出よう
肉を携 ....
静けさの含み持つ何か 
自らの心落ち着いた時に
期せずしてやって来る何か

過去へ遡行しながら
未来から到来する
未来から到来しながら
過去へ遡行する

胸奥から込み上げ溢れ 溢れ込 ....
連綿と続く人生の
響きの中に目覚めていて
この生の端緒と終点が
螺旋を成し繋がっていくのを
底の底で見つめている

それは焼け野原に咲く真っ赤な薔薇
何処にも行けないと知っていて
静か ....
ふう
どうしようもねぇな
この寒さは
孤独が過ぎて
凍えちまうよ

慕い親しみ忍んで孤独
夕の巨大な富士ヤマの如く
この身に迫り来るけれど

やっぱり耐えていくしかない、んだな
 ....
風になびく
ススキの穂が
水面を滑る
 
 眼差す太陽にギラリと光り
       
到来した冬は
情け容赦なく
すべてを裸にし
覚醒の輪郭を
与えていく
 
 透徹として刄の ....
近く微かに揺れる紅葉
呆けた顔して立ち尽くす人

全てが忘却された雨上がりの朝、

男は綺麗に髭を剃り
キャベツを買いに街に出た
夕暮れが来て
昼間高曇りの空の下
白っぽかった街並みが
闇に呑まれて行き出すと
高く豆腐売りのラッパの音、
響いて意識は遥か彼方に
散逸しながら
飛んでいく

遠い過去と遠い未来、
 ....
みんなが笑っている
みんなが怒っている
みんなが泣いている

朝に 昼に 夜に

やるせなくて
どうしようもなくやるせなくて

夢は終わっていく
人生は続いていく

地球が廻り ....
黄金の虫
炎に包まれ
檻の中から
飛び立った

見学していた
子供達の間から
歓声が上がった

黄金の虫
ドーム状の
天井近くまで
炎に包まれ
舞い上がり
ふらふら堪え揺れ ....
あゝ風が吹く と
風を浴びる名無し人は
気流の鳴る音を聴きながら
ひたすら途方に暮れて
あゝ風が吹く と
無私の愛が
魂の病を癒し
肉の病すら和らげる
のなら

この冷える夜陰の静謐に
天使たちは降りて来るのだろうか
自愛に充ち病んで倒れる己の許に

あの遠い日の海の夜明け
靄と波の戯 ....
月は夜空に煌々と
波は浜辺に打ち寄せて
酔いどれ共が歌っていく
銀の夜道に眩めきながら
酔いどれ共が歌っていく

波は白波
満月の
光に照らされ
行くあてなく
土塊と化した酔いどれ ....
今日歩む道、暖かく
急な変化に神経乱れ
沸き起こる不安感に
吐き気を覚えながら
垂直に見上げる空の青
半球描き何処までも
遠い遠い記憶の余韻、
胸奥から懐かしく響き
私は進む、
前へ ....
荒れ狂っている
闇が光のなか
光が闇のなか
灼熱の上昇
灼熱の下降
闇が光のなか
光が闇のなか
荒れ狂っている

燃え盛る壊ノ力、、受け容れ飛び込む己、、
せめぎ合い切り刻まれては ....
動かない川の水面に、
漆黒と銀白の陰陽
濃密に混じり輝いている


対岸の雑木林、
淡い陽光に照らされ
そよとも揺れず
枝絡み合い重なる奥に
白い空間 ぽっかり開く

凝視されて ....
坂道に
水の流れ、
大量に 
夜の透明、
車は行き交い
飛び込んでいく
人、人、人

君はスマホの
中に居て
綺麗な声で
歌っている
聴いたことのない
異国の歌を
夢見心地 ....
街道をぶらぶら歩き進み歩道沿い
赤い赤い花の群れに
黒い革靴一つ、落ちている
右片方だけ 色褪せ 皺の寄り
黒い革靴、落ちている

存在の大海原に
今日も冷雨は降り注ぎ

個体化され ....
割れ目が口を開く
唸りを上げて滴り
蕩けるキャンディー
眉間に皺寄せ叫び悶え
微細な重層亀裂ノイズ
脳髄に充満し滑走し始める
破滅に向かう忘却のグルーヴ 
発情し爆発する幻想のケダモノ
 ....
日々がどよめいている
宇宙が波打っている
『遠い遠い』と手を振る君

)何かが湧き起こり
)何かが沸騰して
)すべてが終わり
)すべてが始まろうとしている
)名状しがたい何物か ....
いずれ遠くなっていくこの一日に
ちょこんと座り瞑目する君は
未だ見ぬ異郷の光景が
大地をカッと割り姿現わすのを
静かに一途に待っている

)風の匂い 大気の感触
)あゝ既に遠い一日よ
 ....
夜の入口にて
誰かと誰かが話している 

太陽が無限に没した後
地球という宝石箱はぶちまけられ

夜の入口にて
誰かと誰かが話している

蠢く闇に包まれて
密やかに、密やかに

 ....
喪失は流れ消え
乾き切った胸底に
氷食地形の
研磨された岩石の如く
哀しみの蒼い窪みだけ
鋭く冷たく穿たれる

(愛は
私の中にある
思いを伝達しようとする
すべての努力を
根こ ....
 わたし

わたしが点在している
時間軸は消去され
点と点は結ばれない

ほら、あそこにもここにもわたしがいる
永遠の花園だ
垂直にそれぞれの孔を穿ち
わたしが不断にほどけていく
 ....
黄白い
月が
宙に浮かんでいる
この夜は
脈動静か
気は鮮明
揺れる
草葉の陰に居て
絶えざる街のザワメキを
浴びて浴びる
わたくしが
視界に飛び込む
孤独の実を
むしゃむし ....
白雲が流れていき
青い青い空が広がった

異国は遠いけれど
宇宙は此処だ

僕はそう思った
小刻みに震えながら重い足取りで進む俺
どこまでも灰色に広がる地平が
奇妙な高揚感を誘う
不意に吹き抜ける強風に
踊り出す手足はてんでばらばら
関節の軋む音 辺りに響き
俺は自分が薄い膜の内 ....
人が其処に居て、
此処に居て、
その空間を占めているということが
何もしなくてもただそれだけで
美しいんだ凄いんだ

明日へと影伸ばし歩む人よ、

ゆめゆめそのことを忘れるな


 ....
陽は落ちて
辺りはひっそりと
静まり返り
あんまり暗い
夕暮れだ

玄関先では
見知らぬ声が
会話を交わし
部屋を
ノックして
歩き廻る

濃くなる夜闇が
ざわめき始め
 ....
夜、寝る前になって
やっと止まる原因不明の嘔吐感
医者はばんばん薬を処方し
私はばんばんそれを飲み
そうして実は気付いている

吐き出したいのはこの魂だ
上手く吐き出せない現状に
吐き ....
薄暗い
漠然と広がった
空間のなか
台形の
ノッペリとした
大人の背丈半分程の
鉛色の工作機械が
等間隔で何台も
一列に並べられている

大きな金属音があちこちから
互いに呼応す ....
こたきひろしさんのひだかたけしさんおすすめリスト(321)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
新年に- ひだかた ...自由詩8*21-1-2
フルサト- ひだかた ...自由詩520-12-28
輪廻(改訂)- ひだかた ...自由詩520-12-27
美学- ひだかた ...自由詩920-12-21
冬よ、進め!- ひだかた ...自由詩920-12-15
お買い物- ひだかた ...自由詩620-12-13
夕の幻聴- ひだかた ...自由詩420-12-11
このまぁるい地球の上で- ひだかた ...自由詩920-12-3
黄金の虫(改訂)- ひだかた ...自由詩520-11-28
名無し人- ひだかた ...自由詩620-11-25
降臨- ひだかた ...自由詩520-11-24
酔いどれ共の歌- ひだかた ...自由詩820-11-23
今日という日に- ひだかた ...自由詩620-11-19
壊ノ力、宇ノ声- ひだかた ...自由詩520-11-15
凝視- ひだかた ...自由詩420-11-13
水の街- ひだかた ...自由詩12*20-11-9
黒い革靴- ひだかた ...自由詩520-11-2
毒薬- ひだかた ...自由詩420-11-1
どよめき- ひだかた ...自由詩1020-10-31
異郷- ひだかた ...自由詩420-10-30
夜の入口にて- ひだかた ...自由詩620-10-28
燃やす(改訂)- ひだかた ...自由詩620-10-26
名無し人- ひだかた ...自由詩620-10-24
月に祈る(改訂)- ひだかた ...自由詩420-10-23
想念- ひだかた ...自由詩420-10-20
現〇夢- ひだかた ...自由詩820-10-18
walk・on_- ひだかた ...自由詩620-10-15
生誕- ひだかた ...自由詩420-10-13
詩の言葉で魂を- ひだかた ...自由詩1020-10-12
〈根源悪〉の原体験(改訂4)- ひだかた ...自由詩320-10-11

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