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季節はまた一巡りし
俺はぼんやり宙を眺める
不安定な気分はいつもながら
鉛の身体も相変わらずながら
まだまだイキマスヨと独り言ち
何処からともなく湧くチカラ
指先じんじん温もって
また一 ....
ああ 春の匂いがする
ああ なんて孤独なんだろう
ああ ひたすらに歩み進む

命、息吹き
命、育ち
命、枯れ果て

底無き宇宙が開くもの

ああ なんて指先の温かい
ああ 春に湧 ....
生牡蠣の緑は
内蔵のオー
真珠の淡いピンクは
皮膚のウー
冬の夜に吹き抜ける寒風は
頭蓋のアー

アー ウー オー
オー アー ウー
遠く遠い去る去り逃れる
憧れ懐かしい戦慄の
 ....
見渡す限りの地平線
垂直に立ち、歩む人
何処までも何処までも
肉を携え魂を生かし
意志の命ずるそのままに
今在る不思議に打ち震え
この深夜、
独り在ることに寛いで
宇宙の時流に乗っていく
すっと孤独に留まりながら
この隙間だらけのあばら家に
雷鳴が轟くのを待っている

境界の門が開く、その時を
舞い狂う雪に別れは予感され

家族消え家は壊され雪野原

夢の果て終わる間際の雪しんしん
蒼いテントが揺れている
ドーム状の岩峰が聳えている
真っ黄色な空!走る稲妻!

強烈な雷鳴、耳をつんざき
落雷の波動、脳髄を貫く

割れる、割れる、割れる、割れる
この大地!


 ....
ぶらんこぶらんこ
揺れている
風もないのに揺れている
ぶらんこぶらんこ
揺れている
誰もいないのに揺れている
ぶらんこぶらんこ
揺れている
言葉のとおりに揺れている
荒れ狂う海を見た
 防波堤は決壊し
穏やかな海に遊んだ
 日がな一日泳いで泳いで
甘やかな海を味わった
 夕げに貝をほじくり食べ
律動絶えない海を聴いた
 夜の浜辺に蟹を追い
太陽を溶 ....
巨大な宇宙の夕焼けに
染まり進む人々が
鏡の中を通っていく
さようなら さようなら
言葉を置いていきながら
後から後から奥へ奥へ
張り巡らされたアスファルトを越え
今夜は満月 天に貼り付き 
煌々と現の恍惚を照らし出し
巨大なものに呑まれいく恐怖
束の間刹那だけ麻痺させて
街行く人の顔、
白くくっきりと浮き上がらせる
海が薄暗がりのなか
世界を満たす溶液のように
広がり
わたしは
裸で泳いでいく

貴女の不在を知りながら

貴女の声の余韻に包まれ
宛もなくただひたすらに
切断された記憶の奥へ
 ....
私は海に帰っていく
歴史という名の迷妄から
少しずつ霧晴れいく
意識の軌跡を携えて
私は海に戻っていく
潮の香満ちるあの浜に
きっときっと帰っていく
現の日常の表層が
呆気なく転覆される
その瞬間、
異界の地に
熱風吹き荒れ
在るものすべて
銀の粒子となり
交わり躍り離反する
(広がる広がる光の海!
降って来る降って来る死者の群れ ....
遠い
在るものすべて
遠い


言葉は浮遊し声さざめき
(意味と響きは解離して)
通り過ぎる人、人、人

わたしは母語を失って
記憶の像にうっとり沈み


遠い 

在る ....
全ての喪失は流れいき
乾き切った胸底に
氷食地形の
研磨された岩石の如く
哀しみの蒼い窪みだけ
鋭く冷たく穿たれる

(愛は
私の中にある
思いを伝達しようとする
すべての努力を
 ....
神走る
跡を追う
ただ痕跡のみ
残す
見えぬものを
聴く言葉、掬う言ノ葉
散らす人

俺は流石に音を上げた
貴女の遠去かるスピードに
流れる石、意志、猪の
猪突猛進
速度増し
 ....
沈黙を白く照らして冬の月

寒月や卒塔婆の梵字流れゆく

ワンルームマンションに独り月氷る
文字、ぼやけていく
文字、白い下地に崩れ
雨に濡れた卒塔婆の梵字 浮き出る

梵字、
雨に艶めき不定形の蠢き
異界の冷気流れ込む

一瞬の

梵字、すっと消え
文字、再び黒々と浮 ....
開けた窓から雨の匂いが流れ込み
濡れていく遠い森のざわめき始めて
貴女の声は透明な水底に沈んでいく
机の上の
真っ白な
紙に向かい
詩を書こうと
意識を集中していると
部屋の左側から
異様な冷気
立ち上がり
彼方の界が
現を圧して
滲み出す


部屋の外では
稲妻物凄く荒 ....
光の空、
いよいよ透明に青散らし
冬、深まる
深まる冬に
強い熱放つ、
太陽は天に貼り付いて

霊園に佇む墓石たち、
しづかしづか 白骨を打ち鳴らす
水を運ぶ両側で

一つの墓石 ....
夢の蝶、舞う
遠去かる
宇宙の縁に触れ 燃えあがり
忽然と消え また現れ

あらゆる現の美をよろめかせ
その軌跡のおぼろな輪郭を
響かせて 響かせて
うじゃうじゃと
うじゃうじゃと
ことば湧く
わくわくと沸く
湧く沸くとわく
湧く沸く湧く沸く
ワクワク ト 鳴って!


くねってみようひねってみよう
やはらかに しなやかに
こ ....
無音の現に
頭突っ込む
頭呑まれて
言葉を捨てる
要らないんだ
要らないんだ
伝達言語、要りません
白壁囲う白い部屋に
伝達言語、要りません


壁を叩く
沈黙の壁叩く
壁な ....
陽の光満ち、
無数の銀の矢飛び交うなか
私の意識は泳ぎ出し
遠く貴女の声を聴く

久しく憧れ懐かしい
囁くような貴女の声は
やがて天空に力強く木霊して
飛び交う銀の矢を震わせ
降って ....
静かだ

この現、
静まり返り
沈黙の間に
無音の響き
行き交って

静かだ

音の精霊たち、
掬うコトバに
寄り添って
くろめ川の水底は
ゆらゆらゆらゆら揺れ動いて
澄んだ水面の影呑み込み
そうしてなおいっそう透き通り
底なし底抜け 師走の大地を震わせる





 
やわらかな肉に
流れる
清冽な水を
むさぼり飲み
やわらかな宇宙を
貫く
輝きの光を
集める

ことば、コトバ、言葉 を!

欲望の卑猥を魂に焼き
スコンとまっさらな地平から
 ....
落ち葉舞うもう絶え間なく絶え間なく

鰯雲流れ流れて西へ行く

木立の間茜の光冬陽落ち
こたきひろしさんのひだかたけしさんおすすめリスト(321)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
walk・on5__春うらら- ひだかた ...自由詩8*19-3-2
Walk・on_4_春の感慨- ひだかた ...自由詩7*19-2-27
宇ノ声(改訂)- ひだかた ...自由詩719-2-23
walk・on3- ひだかた ...自由詩619-2-19
すっと孤独に留まりながら- ひだかた ...自由詩1219-2-16
雪野原(改訂)- ひだかた ...俳句5*19-2-15
境界にて- ひだかた ...自由詩419-2-10
ぶらんこ- ひだかた ...自由詩9*19-2-7
ふるさとの海- ひだかた ...自由詩1119-1-31
世界を越えて- ひだかた ...自由詩819-1-26
今夜は満月- ひだかた ...自由詩719-1-22
欲動(改訂)- ひだかた ...自由詩519-1-20
帰っていく- ひだかた ...自由詩5*19-1-18
異界の地に- ひだかた ...自由詩919-1-15
遠い- ひだかた ...自由詩1219-1-9
燃やす- ひだかた ...自由詩5*19-1-6
ト_なって14_元日の神々- ひだかた ...自由詩8*19-1-2
冬の月- ひだかた ...俳句4*18-12-26
出来事- ひだかた ...自由詩418-12-25
推移- ひだかた ...自由詩1018-12-23
真っ白な紙- ひだかた ...自由詩618-12-19
師走の墓参- ひだかた ...自由詩9*18-12-18
夢の蝶- ひだかた ...自由詩10*18-12-17
ト_なって7_沸騰宇宙- ひだかた ...自由詩5*18-12-16
ト_なって6_白い部屋にて(改訂)- ひだかた ...自由詩4*18-12-15
- ひだかた ...自由詩818-12-12
透空- ひだかた ...自由詩3*18-12-11
くろめ川(改訂)- ひだかた ...自由詩4*18-12-8
ことば、コトバ、言葉_を!- ひだかた ...自由詩818-12-3
夕景(改訂)- ひだかた ...俳句9*18-12-2

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