すべてのおすすめ
子猫を抱いて
戸口にたって
海の幻を見おろしてから

しばらくして
冷めたコーヒーを飲む

帰らない旅人は
古本に栞を挟んだまま

彼女の人生から消えた 
魚を釣りに行きましょうと
手を引かれて行く
氷のように冷たい手である
連れてこられた川辺には
沢山の人がすでに釣りを始めていて
思い思いに竿を上げ下げしている
自分もどこからか
骨のよう ....
小さな子供たちが
毎夜、枕の中で騒ぎ立てる
オキテ、ハヤクオキテ
耳に温かい息がかかって
あまりに生臭いものだから
頭を枕に打ちつけて
子供たちを潰す
何度も何度も打ちつけて
そうやっ ....
床に寝そべって本を読んでいて
なんとはなしにうしろが気になる
真っ黒いもやのような男が
扉の陰に立っている気がして
おそるおそる振り返ってみても
当然誰もいない
誰もいないのに
誰かが扉 ....
父の焼く卵焼きは
ほんの少し砂糖が入っていて
ご飯の上に乗せて醤油を垂らすと
一パック分の鰹節が欲しくなる。

(ご飯の上で、湯気の音頭に合わせてゆらゆらと踊り狂う鰹節。)

赤い箸で何 ....
車のウィンカー音


メトロノームに聞こえるのは


私だけかしら
渡しそびれた手紙が
一冊の本に挟まっている。

「必ず届きますように。」と手を合わせ
何冊かの本と共に
庭の片隅で火にくべた。

燃え残ったページが
秋の風に吹かれ
くるくると ....
さびしさだけのおにぎりに

今日はおかかをつめた
部屋の隅に風船が浮かんでいる
白い風船だ
暗い片隅でそれはぼうっと光る
雨の日や
嵐の日には
表面に顔が浮かぶこともあるが
ぼやけた表情ではっきりしない
時折、夜中に目を覚ますと
わた ....
蛇の体内を通って歩く
そう思っている間に駅からずいぶん離れた

知人が結婚するにあたり
引っ越しの手伝いに行くことになった
とはいえ概ねの作業は業者に頼んだとのことで
あとは新居で荷解きす ....
金属光沢を放つ 一枚の直方体が
荒野に立っている 寒風が吹き抜ける
怒りに任せて 猿人が草食動物の大腿骨を打ち下ろす
粉々に砕けて 寒風に散る頭蓋骨


叫びは 直方体に反響して 増幅 ....
君の取扱説明書

注意書きに

愛だけじゃ動きませんのメッセージ
「いらっしゃいませ、こんにちは」

こんにちは 尻文字マンです。

「店内でお召し上がりでしょうか?」

わたしは尻文字マン。
店内でお召し上がりです。
チーズバーガーをくださ ....
尻文字で詫びている  
通販サイトのタイムセールを見るたび

欲しいものリストが増えていく

ぽっかり空いた穴は満ちやしないのに



 
背中が寂しいと言ってたけど
背中には答えない

まっすぐ私を見て
私の目を見てみ

何かわからないことがあるか?


愛なんて問うな
こんなに愛されていて   
 
キスは

するとされる より

するとする が、いい



 
知人はたくさんいるが
友人は少数精鋭

どこまでが知人で
どこからが友人か
このダルい領域の話は個人的にどうでもいい

ただ友達っていうのはな

思い出した時に
頑張れよって心の底 ....
ひとりきりの 秋の 夜更けに
天井の蛍光灯も テレビも 消して
ろうそくを ひとつ
灯してみましょう
淡い おれんじ色の炎が
闇を ゆらして
ゆったりと おどけはじめる

開け放し ....
祈りって
なんだ。

どうやって祈る。

同じだ。

跪いても
酔いどれても

神には聞こえてる。

聞こえないのは
私のほうだ。

幾度となく語りかけるその返事を
私 ....
夜の中で意味が冷えていく
わたしは知りながら傾いて
もう少し影を濃くしようとしていた

ふるいうたが流れていた
それとも口ずさんでいたか
どちらにせよわたしたちは小さすぎた
隠しごと ....
あなたの組み合わせた 手

こっちをじっと見つめる 眼

開いた口からこぼれるのは 言い訳

わたしを閉じこめておきたいだけ?



窓から空をのぞけば 魚




 ....
明日に僕がいなくても
人々は出会い そして別れる

昨日からあなたがいなくても
僕は生きている 世界は時を止めない

今日が唐突に終わろうとも
きっとどこかに続きがあるのだろう
 
夜、虫のこえ

秋がそこにいた

でも、まだしまえない名残のTシャツ



 
ジプトーンの天井を見つめながら
病院のベットに横たわったブタは云った
俺には心臓が無いんだよ


看護師のマチ子はブタの脈をとった
どういうわけかしらね?
ブタはもう一度云っ ....
変わらず、
愛娘と手を繋いで歩いた
川沿いの遊歩道はあり
愛娘だけ不在となり
果てなく伸び行く

変わらず、
いずれ銀に光る川も遊歩道も消え
巨大な途方もなく巨大なチカラが
噴き上げ ....
社員旅行で
人が寝ようとしているときに
レジ袋をシャリシャリするな
シャリラー追放!
と言いたかった

電車の中で
人が本を読んでいるときに
レジ袋をシャリシャリするな
シャリラー追 ....
何か
   
大切な物が 欠けて
情緒が欠落している

月に
力を
借りただけ

魔力が落ちないように
ヒトを
食っただけ



だから どうした
かなしみのほうに
かたむいていく白い朝は
つかみそこなった
ひなたちが
さかみちを
ころがりおちてゆく

いきさきは
とおい御国か

秋という字の
右耳に
火がともっている
 ....
何を言われても
どんな事をされても笑っている
悲しいけれどこぼれない涙
でも泣いている
ひさしさんの自由詩おすすめリスト(122)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- ガト自由詩7*15-10-15
夜釣り- 春日線香自由詩815-10-1
不眠- 春日線香自由詩315-10-1
誰もいないのに- 春日線香自由詩315-10-1
男の料理- 梓ゆい自由詩4*15-9-29
メトロノーム- 中村 な ...自由詩3*15-9-29
空が落ちている。- 梓ゆい自由詩6*15-9-28
ひとりの献立- フユナ自由詩8*15-9-28
風船- 春日線香自由詩115-9-28
九月某日- 春日線香自由詩115-9-26
名辞以前- 藤原絵理 ...自由詩5*15-9-26
君の取扱説明書- 北大路京 ...自由詩615-9-23
尻文字マン、ハンバーガーショップへ行くの巻- 北大路京 ...自由詩315-9-22
尻文字で詫びている- 北大路京 ...自由詩4+15-9-21
満ちない- 殿上 童自由詩17*15-9-21
- ガト自由詩6*15-9-15
関係- 殿上 童自由詩13*15-9-14
2U- ガト自由詩6*15-9-12
秋色夜曲四_<追憶は_けして消えない>- 南無一自由詩215-9-11
天の声- ガト自由詩7*15-9-11
隠しごと- はるな自由詩615-9-10
ウオゾラ- ケルリ自由詩5*15-9-10
明日に僕がいなくても- cidle自由詩115-9-8
Tシャツ- 殿上 童自由詩16*15-9-7
マチ子とブタと病室で- オダカズ ...自由詩4*15-9-6
不変進化(改訂)- たけし自由詩315-9-6
シャリラー追放- イオン自由詩2*15-9-6
BUSTER- ガト自由詩5*15-9-3
おとづれ- そらの珊 ...自由詩16*15-8-28
悲しみは- リィ自由詩2*15-8-28

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