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夢を見ながらなにかを叫んでいたような気がする、喉の痛みが冬のせいなのか夢のせいなのかわからなかった、ベッドに腰をかけて夢の続きを探していた、そんなものはどこにも無いのだと気付けるほどにはまだ目は覚 .... じくじくと膿んだ傷の中に次の一行があった、指を指しこみ痛みに悲鳴を上げながらつまんで拾い上げると血で汚れてよく読めなかった、苛立って声を上げながらシャツの裾で拭くとどうにか読めるくらいにはなったの .... この夜は戻らない、錆びれた運動場のフェンスに巻き付いた蔓の記憶のように、検知出来ない場所で発酵した感情を生み続ける、それはどこにも行かない、蓄積してやがて漏れ溢れ、内側から肉体を侵攻してゆくだろう .... それはどこかにあるのか、それともどこにもなかったのか、違うやり方をすれば手に入れられたのか、近くにあったけれど見落としていただけなのか、要因なんて探せばいくつだって見つかるものさ、でもそんなことに .... そんなもんだよ、なんて分かったような顔したって、飽きもせず生きていくことなんて出来るわけもないし、俺がやりたいのはただ、現時点での俺を更新し続けることだけなんだ、昨日よりもほんの少し違うことをしたい、 .... 本当に恐ろしいのは自身の存在とその周辺のすべてが本来あるべきはずの意味を失ってしまうことだ、豪雨に洗われた路面のように本質を剥き出しにして、けれどなにも語ることは出来ない、本当に恐ろしいのはそうし .... 木偶の坊古びて肥溜めの中失笑、糞の臭い骨まで染みて夜通し風呂何度も入れ替えて浸かりふやけまくって朦朧、とうとう倒れ込むも目覚ましの餌食、半狂乱で壁に叩きつけて知らぬ顔決め込みたちどころに熟睡、糞食 .... チャコールグレーの夜、ローヒールの足音が窓の下を通り過ぎる時、インスタントコーヒーが少し喉を焼いて、イマジネーションのすべてに一瞬血が混じった、それはある意味理想ではある、ただ望む血じゃないという .... 現代そのものを浴びるほど飲んで酩酊し続けている、根幹の抜け落ちた人間どもが俺を不愉快にする、そこで生きざるを得ない以上仕方のないことだとはわかっちゃいるけれど釈然としないよね、ぶっちゃけた話、なん .... 瞳孔に刻まれた光景は必ず陽の当たらない場所だった、建物に張り付くように生え広がった羊歯、身を屈めで様子を窺う野良猫、酔っ払いの小便の臭い、行場を失くして蓄積する湿気、誰かが捨てて行った悲しみの名残 .... 曇天には俺が出しそびれた悲鳴が充満していた、古いダウン・ブルースのリズムで年老いた魚のように繁華街を歩く、昨夜はレイドバックして、ピアノを奏でるように詩を書いていた、時の流れは人間を変えることはな .... 無数の甲虫が這いずり回り鋭い牙をカスタネットのように鳴らしながら俺の皮膚を食い破り体内に侵入する、乱雑に食い荒らすせいで俺はまるで使い込まれて捨てられたズタ袋のように大小様々な無数の穴で埋め尽くさ .... 振動を伴う、低い響き、脳髄の共振が、俺の体温をおかしくする、すべてを投げ出して横たわる床、甘い煙草みたいな臭いの、熱に温められた部屋の空気、まだ滲む冷汗を気にしながら、少しの時間他愛の無い夢を見る .... 狂った夜は俺を、悪夢に誘おうとする、俺は唇を嚙んで、流れた血の味で正気を取り戻す、出口はいつだって自分で作ってきた、不可能だと思えるような夜にもやってみるとなんとかなった、だからもういいんだ、闇の .... 狂った時計はそのままに、どうせ完璧な時間など無い、賞味期限の切れたレトルトを平らげて、終わりかけている繁華街へ繰り出す、夜に少し雨が降って、アーケードは埃臭い臭いがする、自転車の数人の若者たちが奇 .... 高波にさらわれた昨日までの俺が海のどこかで腐乱している、上空に見えた幻の飛行船の横っ腹にローマ字でそう記されていた、飛行船は俺がそれを確認した途端に燃え上がって落ちた、俺は慌ててそいつが落ちた辺り .... 昨日誰かと電話で話した気がするけどそれが誰だったかなんてもう思い出せない、たぶん身内の死に関することだった気がする、台風が通り過ぎて夏が少し項垂れた午後、歯医者の椅子に横たわりポカンと口を開けなが .... 捻れながら転がり落ち、原形を留めぬほどになった今日の自我を、洗面台で沿った髭と一緒に水に流した、血が混じっていたのはカミソリのせいなのか、それとも何か他に原因があったのか?鏡で入念に調べてみたけれど傷 .... 静かに剥げ落ちていく現実はリアルとはまた違う、思想が現実に根差していることはリアリズムではない、それはただ現実的というだけのものだ、短絡的に周囲の価値観に日和るだけのものはイズムではない、十円玉を .... 酷暑の最中だったが、脳髄に氷水が流し込まれているみたいに冷めていた、体温や体調のせいなんかじゃない、俺がそこにどんな感情をも持ち込むことが出来ないせいだ、必要最小限の自分への命令、下手糞な機械の模 .... 何度も寝返りを打ったのに結局眠ることは諦めた、ノーステッチのブラックジーンズ掃いて真夜中に繰り出す、目的を失った連中たちがダンゴムシのようにビルの影で丸まっている、落伍者たち、でも快楽で帳消しにな .... 日々は痴呆症のように過ぎる、こめかみを強く押しながら昨日の夢を思い出そうとしている、連続する無、連続する退屈、ともすれば永遠にでも続きそうなそいつを断ち切るために今日になにかを残したくて叫び始める .... 異国の船は沖の無人島の側で沈んだってノイズだらけのラジオが言ってた、本来はアウトドア用のロングチェアーにもたれながら、海水をたらふく飲んで死ぬのはどんな気分だろうと俺は考えた、大量に飲むと気がふれ .... 色褪せ、解れ気味の痩せ細った卵巣に宿った鼓動は産まれる前から眉間に皺を寄せていた、それが俺、それが俺さ、俺の胸中は初めからポエジーに寄生されていた、やつは俺の視神経と血管の幾つかまで根を張り、俺の .... 藍色の悲観主義が窓枠と一緒に錆びてる、デカダンスは周回遅れだ、何かを突き詰めて探そうとすると必ず時代遅れだと揶揄される、連中はどんどん頭を使わなくなっているのさ、初見で判断出来るものだけで現代社会 .... 鼓動が意識の中で反響している、その響きは強過ぎてどれが最初の音なのか感じ取れないくらいだ、意味の無い疲労と焦燥の中で、その僅かな振動に糸口を見つけようとしていた、流れを変えるのはいつだってそういう .... 擦過傷に滲む薄い血のような光が時折目の端にチラついていた、少し水分を取るべきなのかもしれないと思ったがまだそうしたくなかった、日曜の午後は果てしない熱と退屈の中で軟体生物のようにのたのたと過ぎ去ろ .... 歪んだ燭台の中の左手の小指の先端の骨はすでに黄色く、そこでどれだけの時間が流れたのか見当もつかなかった、一匹の大きめの蟻が意味ありげにそのそばに留まり、しきりに触角を揺らしていた、石で作られた建物 .... 明け方の悪夢が目を覚ましてからもずっと漏水のように滲んでいる、それは猛烈な夏のせいだけではもちろんないだろうし、まして狂いかけた脳味噌のノイズのせいだけでももちろんなかった、正気の方が狂気よりもず .... 時間は降り続ける針の雨だ、すべてが的確に俺を貫いては床を鳴らして消える、概念的な血みどろ、底無し沼に踏み入ったかのように身動きもままならない、それは痛みには思えなかった、それは傷とも思えなかった、 ....
レタスさんのホロウ・シカエルボクさんおすすめリスト(54)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
それだけじゃ片付かない何かの為に- ホロウ・ ...自由詩4*24-12-15
命のすべての闘いにおいて俺が語ることは- ホロウ・ ...自由詩4*24-10-16
自分をも欺くために、すべて- ホロウ・ ...自由詩4*24-10-8
それはきっと初めから出来上がっている- ホロウ・ ...自由詩5*24-10-2
地の塩に乾杯しよう- ホロウ・ ...自由詩3*24-9-30
水が絶えなければ循環は続いていく- ホロウ・ ...自由詩5*24-9-28
スピードスター・スリーパー- ホロウ・ ...自由詩4*24-9-24
誰かの為に鳴らされる音はすべて歪んでいる- ホロウ・ ...自由詩5*24-9-20
革命なんか笑い飛ばすんだよ、実際の話- ホロウ・ ...自由詩5*24-9-18
指先の足跡- ホロウ・ ...自由詩6*24-9-16
傘は要らない- ホロウ・ ...自由詩2*24-9-14
なにかが寝床にやって来る- ホロウ・ ...自由詩4*24-9-12
These_are_better_days.- ホロウ・ ...自由詩3*24-9-10
寝苦しい夜は牙を研ぐのに向いている- ホロウ・ ...自由詩2*24-9-8
風が俺を撫でようとするときに友達と居てしまっては- ホロウ・ ...自由詩2*24-9-5
その腹にはいったいどんな言葉が記されているのだろう- ホロウ・ ...自由詩3*24-9-3
路地に滲む夢- ホロウ・ ...自由詩5*24-9-1
いつのまにか滲んだ血でさえ流したあとには忘れている- ホロウ・ ...自由詩1*24-8-30
腹を決めろよ、もしもその先に行きたいのならば- ホロウ・ ...自由詩2*24-8-28
噛みつきたいのなら牙をまず綺麗に研いでおくこと、そして迷いな ...- ホロウ・ ...自由詩3*24-8-26
ロスト・チャイルドは未知なる世界の為に変異種的な成人をする- ホロウ・ ...自由詩2*24-8-25
レコードの溝の数- ホロウ・ ...自由詩2+*24-8-24
沈没船の内訳は君のように俺のように- ホロウ・ ...自由詩3*24-8-22
Parasitic_【P】- ホロウ・ ...自由詩2*24-8-20
チューニング・ライフ- ホロウ・ ...自由詩2*24-8-15
俺は初期衝動を持ってる- ホロウ・ ...自由詩3*24-8-13
ピエロのナイフ- ホロウ・ ...自由詩2*24-8-11
渇いた夢- ホロウ・ ...自由詩3*24-8-4
深海のモノローグ- ホロウ・ ...自由詩3*24-7-28
途轍もなく赤いキャンバスが垂れ流す言語- ホロウ・ ...自由詩3*24-7-21

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