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それにしても、『マールボロ。』、


 いまだにみんながきみの愛について語ることをしないのは、いったいどうしたことなのだろう。
(リルケ『マルテの手記』高安国世訳)


誰もが持っている ....
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 私の周囲にあったものは、すべて私と同一の素材、惨めな一種の苦しみによってできていた。私の外の世界も、非常に醜かった。テーブルの上のあのきたないコップも、鏡の褐色の汚点も、マドレーヌのエプロンも、マダ ....  あの原稿を送った後のことだ。ジュネの『葬儀』を読んでいたら、こんなことが書いてあって、驚かされた。


 とつぜん私は孤独におそわれる、なぜなら空は青く、樹々は緑で、街路は静まりかえり、そして ....
『イル ポスティーノ』という映画を見ていたら、パブロ・ネルーダの詩の一節が引用されていた。


俺は人間であることにうんざりしている
俺が洋服屋に寄ったり映画館にはいるのは
始原と灰の海に漂 ....
 ジャン・ジュネの『小さな真四角に引き裂かれ便器に投げこまれた一幅のレンブラントから残ったもの』にある、「ある日、客車のなかで、前に腰かけていた旅客を眺めていた私は、どんな人も他の人と等価であるという .... ●学校の子供たちに数学を教えている●わたしは●数学の教師●学校が済むと直ぐ帰って●二階へ上がって●二階の書斎で●読みかけの本を読んでいた●やがて●暗くなり●窓の外を●夜の間にひどい雨が降った●その .... なんて名前だったかな?
(ロン・ハバート『Battlefield Earth 1 奪われた惑星』第三部・4、入沢英江訳)


そしてそれはここに実在する。
(ロン・ハバート『Battle ....
幸せかい?
(ヘミングウェイ『エデンの園』第二部・7、沼澤洽治訳)

彼はなにげなくたずねた。
(サキ『七番目の若鶏』中村能三訳)

あと十分ある。
(アイザック・アシモフ『銀河帝国 ....
め、めず、ら、しく、

朝、早、く、は、やく、

目、目が、覚め、ま、した、そ、それ

、で、港、に、まで、出て、散、歩、する、こ、とに、

した、の、です、靄、が、かった、海 ....
当然のことながら、言葉は、場所を換えるだけで、異なる意味を持つ。筆者の詩句を引用する。


ひとりがぼくを孤独にするのか、
ひとりが孤独をぼくにするのか、
孤独がぼくをひとりにするのか、
 ....
読点でできた蛙


なのか
蛙でできた読点なのか
文章のなかで
勝手に
あっちこっち
跳び廻る





読点でできたお酒


ヨッパになればなるほ ....
あるとき、atom、つまり、「原子」という言葉が、ディキンスンとホイットマンの二人の詩人の詩に使われているのを発見して、これは、おもしろいなと思ったのである。それというのも、当然、この二人の詩人が、「 .... まるで痴呆のように
大口あけて天を見上げる男
できうる限り舌をのばして待っている
いつの日か
その舌の上に蝿がとまるのを
(とまればどうすんの)
蛙のように巻き取って食うんだ
(と) ....
 教室が半分水につかっているのに、先生は黒板の端から端まで書いてる。ばかじゃないの。「ばかやろー」って叫んだ子がいる。どうせ街中、水びたしなんだけど、せめて学校でくらい、机のうえに立って、濡れない .... グキッ
ボキッ
とかとか鳴らして
首の骨を
鳴らして見せる
ジュン

凝り症だから
とかとか言って
しょっちゅう
ボキボキ
やってた

いつだったか
おもっっきり
 ....
みんな 考えることが
おっくうに なったので
頭を はずして
かわりに 肩の上に
鳥籠をのっけて 歩いてた
鞄を抱えた 背広姿の人も
バス停でバスを待つ 女の人も
みんな 肩から上は ....
引っ越してきたばっかりなのに、
ほら、ここは、神さまの家に近いでしょ。
さっき、神さまが訪ねてきたのよ。
終末がどうのこうのって、うるさかったわ。
だから、持ってた布団叩きで、頭を叩いてや ....
昼に、近くのイオン・モールで
いつも使っているボールペンを買おうと思って
売り場に行ったら、1本もなかった。
MITSUBISHI UM-151 黒のゲルインク
ぼくの大好きなボールペ ....
古い家だった
古くて大きな家だった
子どもの目には
それはとても怖いものだった

しかし、大人になったぼくの目には
それは、それほど大きくはなくって
子どもの頃に描か ....
きみに死んだ弟をあげるよ。
もうじき死ぬんだ。

そしたら{ルビ暴=ほたえ}たりしないからね。
もう駄々をこねたりなんかしないからね。

手間のかかんない
とってもいい子になるんだ。
 ....
ウププププ。
「あなた、サツマイモのにおいがするわ。
 それも生のね。
 けっして焼きイモじゃないわ。」
恋人のドリーム・スネークが
どもりながら反論する。
「き、きみだって。」
「 ....
 コリコリの農家の子として生まれたカタコランは、
九才の時に神の声を耳にし、全知全能の神カタコリの
前ではみな平等であると説いた。布教は、カタコラン
の生誕地コリコリではじめられ、農家で働く ....
(内臓はからっぽ)死んだ馬の胸の中に、
{ルビ紙縒=こより}で拵えた聖家族が暮らしている。
1:12 a.m. 雨が降りはじめた。
聖家族の家は茸のように雨に濡れる。
小鳥は頭蓋骨に雨を入 ....
桃の実の、そのなめらかな白い{ルビ果皮=はだ}は
――{ルビ赤児=あかご}の{ルビ頬辺=ほつぺた}さながら、すべすべした肌触り、

桃の実の、その果面の毛羽立ちは
――{ルビ嬰児=みどりご ....
 あれは五年前、ぼくがまだ大学院の二年生のときのことでした。実験室で、クロレート電解のサンプリングをしていたときのことでした。共同実験者と二人で、三十時間の追跡実験をしておりました。途中一度でも .... ズズズズズズドンッと
とつぜん、学校が
手足をのばして
立ち上がる

で、ドドドドドッスン
ドスンと、しこを踏むと
走り出した

窓から、扉から
子供たちがこぼ ....
登場人物  夫──壮年のサラリーマン。
      妻──夫より三歳下。専業主婦。
      娘──短大出たてのOL。

舞台    東京都世田谷区の一戸建て住宅。


(平成二年、八 ....
ぼくが帰るとき
いつも停留所ひとつ抜かして
送ってくれたね。
バスがくるまで
ずっとベンチに腰かけて
ぼくたち、ふたりでいたね。
ぼくの手のなかの
きみの手のぬくもりを
いまでも
ぼ ....
レタスさんの田中宏輔さんおすすめリスト(252)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Cut_The_Cake。- 田中宏輔自由詩6*24-6-16
●●●●●- 田中宏輔自由詩5*24-6-12
●●●●◯●●●- 田中宏輔自由詩5*24-6-11
Sat_In_Your_Lap。序文- 田中宏輔自由詩6*24-6-8
Sat_In_Your_Lap。II- 田中宏輔自由詩6*24-6-8
Sat_In_Your_Lap。I- 田中宏輔自由詩5*24-6-8
もうすぐ百の猿になる。- 田中宏輔自由詩7*24-6-3
Spinal_Cord_/_Nappy_Sphere_Edi ...- 田中宏輔自由詩9*24-5-27
引用の詩学。- 田中宏輔自由詩7*24-5-20
ごめんね。ハイル・ヒットラー!- 田中宏輔自由詩7*24-5-13
ヨナ、の手、首、- 田中宏輔自由詩9*24-5-6
Your_Song。- 田中宏輔自由詩9*24-4-29
読点。- 田中宏輔自由詩11*24-4-19
語の受容と解釈の性差について──ディキンスンとホイットマン- 田中宏輔自由詩8*24-4-15
蛙男。- 田中宏輔自由詩10*24-4-8
水没都市。- 田中宏輔自由詩9*24-4-1
回す!- 田中宏輔自由詩9*24-3-25
鳥籠。- 田中宏輔自由詩16*24-3-17
鳥籠。- 田中宏輔自由詩13*24-3-9
Ticket_To_Ride。- 田中宏輔自由詩15*24-3-2
- 田中宏輔自由詩14*24-2-25
絵日記。- 田中宏輔自由詩14*24-2-18
小さなエイ、ポーラが笑う。- 田中宏輔自由詩9*24-2-12
カタコラン教の発生とその発展- 田中宏輔自由詩13*24-2-5
聖家族。- 田中宏輔自由詩13*24-1-29
桃。- 田中宏輔自由詩11*24-1-22
火だるまパンツ事件。- 田中宏輔自由詩9*24-1-15
走る!_- 田中宏輔自由詩15*24-1-8
燃える!- 田中宏輔自由詩12*24-1-1
糺の森。- 田中宏輔自由詩17*23-12-25

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