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葉擦れの赤錆は
はじめは
軽い混入だった


冷たい赤い陰影を増してゆくのは
葉擦れの色として微かに現れた感情の
冷たいことを、赤いことを
葉が何度も抱擁するからだ


それでも ....
花火だとか祭りだとかその類の
絵柄を下にして
団扇を伏せるという其の場凌ぎの隠滅法は
やけた畳の匂いがします
だから
私の脈拍が夏風邪に飛び降ります


溶け果てた氷枕の代 ....
薄曇りから
薄く、射す、朝
射す、薄く、朝
灰汁のような、擦り硝子
カーテンの、微細なファイバーの乱反射も、吃り
秩序が溜まってゆく食卓は
ピルケースのように正しく
グラニ ....
砂塵に覆われたコンクリート
目を凝らせば
ほつれ落ちた枯れ枝、その向こう
目を凝らせば
灰皿代わりだった冷たい赤い一斗缶、その向こう
公園を閉じ込め続ける鉄条網、その向こう
澄 ....
人の指と
繋がり忘れた指に
連なる透明巾着の紐は食い込まず
わたし
一寸金魚の軽さを恨んだ
水の純でわたしを責めた


駆け出すしかなかった、ある夏の夜
透明巾着の、同じ ....
夏の玉蜀黍畑が夏に朽ち
私は鼓動を探ってうずくまった
途方も無い大気の、余りの光、余りの熱
玉蜀黍の呼吸には錆びて乾いた砂が混じり始め
焦がれるように焦げながら体躯は空に触れた
 ....
王さんのA道化さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
手首への冬- A道化自由詩1105-10-16
夏籠- A道化自由詩1005-7-24
保存上の不注意- A道化自由詩505-2-1
その吐息のほどき方- A道化自由詩1004-11-25
金魚薄弱- A道化自由詩504-8-26
玉蜀黍砂漠- A道化自由詩504-8-20

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