ぼんやり開いた窓から
生活の群体が 声とも
匂いともつかない無数の触手を忍び込ませ
夕べを小さく折りたたんで往く
界隈のステテコ爺のように
この胸を徘徊する諦めの ブラシのような足音
持ち ....
便りにて
風が冷たくなりました
彼の人思う
夕暮れの日々


瞬くは
空一杯の一瞬と
よだかも光る
永久なる棺


良い人は
嘘をつかない母親の
声は遠くに
詩集を閉じる ....
そういえば、
と千津子は言った。
貴方何時までここにいるんだい。
天気は晴れかそれとも雨か。
飴でも降ってくれねえかねえ、
そんな事を思いながらお前に飽きる迄だよ等と、
笑いながら答えると ....
盲導犬オスカー
オスカーにとって優先すべきことはパートナーを送り届けることだったから
フォークの様な物で刺されても声を上げなかった

こんなこと 息が詰まる
こんなこと 許せない

 ....
ケンタウルスに跨り流鏑馬 Jazzだ
地べたにブルーノートが散らばっている

フェロモンでマークした道から外れる蟻
ほとんどの蟻はフェロモンの道から外れないけど
中には道を外れるフェロモンに鈍感な奴もいる
ウロウロ ....
泣いた夜の
径に現われる白い珠
先をゆく 先をゆく
色のない足跡


片方の動きから生まれくる
羽のかたまりのいのちたち
夜の熱をつかまえたまま
夜の辺を昇りゆく
 ....
いくつかの
起承転結が
たとえば
レース編みの
小さな花模様のように
点在しているような
ひざかけを
(今朝、突然に秋が来たので、
 それが不意打ちであったため
 タオルケットだけの ....
          140829
バケツをガンガン打ち鳴らし
村中の家から家へ
いよいよ明日から学校だ!
昼間は勉強が出来るんだ!
祭り囃子より素早く届けられ
どんがんどんがんやか ....
ふたをする
という感覚

耳を塞ぐ
という感覚

たましいが
堆積して
そこにあって
そこにない

ぽっかりと草原に
ひざをかかえる
ような感覚

ちくちくと
腕に手の ....
{ルビ海神=わだつみ}やネオンテトラの群れの中 はるか一等星に
わたしは及ぶべくもない

けれどもそれは
かの一等星とて同じこと

わたしには
わたしだけにしか放てぬ光と影がある

かの一等星にはない
幸いと慎ましさがあ ....
頭のなかで
ひっそり ねむっていた蝉が
摘出された冬
生まれかわったあなたがいた
ころがっているだけの生をえて

ゴロゴロ ゴロゴロ ゴロゴロゴロゴロ
交換される下半身
望みもし ....
誰も知らない何かが
このなかに住んでいて
すやすやとチューブから
トマトを吸い込んでいる。

無性 ....
矛は真理を貫き、楯は真理を守る
真理は沈黙にのみ宿り、文字は幻想をさまよう

我々は真実(言葉)を置いてはいけない

真実(言葉)が我々を書かせるのだ 。






 ....
砂漠でプールのチケットを買うような日々
ラクダにのったダフ屋が 指を三本立てる
市営プールじゃあるまいし
いまどきたったの三百円だなんて
ダフ屋は首をふって
金ならいらない これが欲しいんだ ....
台北の街はビルの壁がどれも汚い

台湾と日本の違いは

右側通行とか原チャの多さではなくて

台北の街のビルの壁がどれも汚いことだった

日本はビルの壁を国債を発行することで

綺 ....
サカテカスの路地を
さちはトボトボと歩いていた
やっと思いで辿りついた
この町の丘の上にある宿の
スプリングの弾けたベットに 彼女はグッタリと横になり
スーツケースとパンプス ....
曇の裏側 霧の糸
半分の眠り 半分の過去
器からあふれる
布地の光


闇を描き足す指の痛み
静かに眩む暮れのまばたき
ふいに近づき 消える影
遠のくことさえ知らぬ影 ....
明晰な過去の雫

その「本体」の姿

夜の帳 風の声

コンプ済みのカードデッキと君の笑顔

歌われる事のない歌とはためく事のない旗

そして、愛する事のない人類と愛される事を知ら ....
鳩を鴉に差し出して
また一日を生き延びた
誰も居ない橋の下に
ただ雨だけがやって来た


苦労知らずの三十路の子供が
にこやかに自身のことばかり言いつづける
聞いている ....
うつくしくないからという理由でもうすべてやめられる
どの縄で死のうかなと考えることとか
いっそギャルになるかという妄想
薬飲むとか
夜遊びするとか
憂さ晴らしにもいろいろ選択肢があるけれど
 ....
「少年」という 秘密の錠剤を飲む 琥珀色した アクリルキューブ

玄界灘の 波濤を受けて 最果てをひとつ知るひと ふたつ知るひと

拒んだら もう無い様な気がしている 恋の赤道をまたぐ 子 ....
リモコンで冷房を止めると
舞はサングラスを外し
主食のサプリメントを口に入れる

白いタンクトップの下の
ブラを外すと僕は
乳房をつかみ
強くキスをする

そのまま二人はベッ ....
ブラウスのボタンをはめながら
舞ちゃんはいった「コンドーム付けてなかったでしょ」

とてもわかりやすく僕はうろたえた
さっきまでの幸福感は
まるでモネの静物画のように 静止している
 ....
古い家が連なる道を駆け抜ける
手に虫取り網 腰には虫かご
ひまわりのワンピースを着て
麦わら帽をかぶり
柔らかなサンダルで
兄の後ろぴったりに 駆け抜ける

スサノヲを祀ることなど
知 ....
美恵子は
夜になると
渚と言う名の
蝶になる
所謂ナギサマンだ
ナギサマンになる前の
美恵子
昼間の美恵子は
利雄の妻
つまりヒトヅマンだ
詳しく表すと
美恵子=ヒトヅマン→(変 ....
玄関の網戸
寝たきりの犬
みんな跨いで通る
風とおしのいい
ぴくりともしない
玄関の網戸
寝たきりの犬

















 ....
アトピーを掻きむしることのほかに
何ができるわけでもない夜
手の甲をがりがりと掻けば
私がこぼれる

私であったものが
はらはらと床に落ちて蓄積する

少し血の滲んだ指に絆創膏を貼って ....
私の人生が終わっていく時

私は私が得る事のできなかった様々の事を思い出すだろう

それはあるいは夏の微風や、春の穏やかな午後

精悍な顔した少女の後ろ髪や冬の枯葉の匂いや

病床 ....
すずき のりこさんのおすすめリスト(32)
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千津子- 田園散文(批評 ...414-8-31
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地べたのブルーノート- ichirou自由詩16*14-8-29
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たくさんのおはよう、いってらっしゃい、ありがとうが行き交う交 ...- そらの珊 ...自由詩23*14-8-29
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逃げ切れない、だけど私は生きるしかない- umineko自由詩18*14-8-29
海神やネオンテトラの群れの中- 北大路京 ...俳句414-8-29
はるか一等星- 千波 一 ...自由詩5+14-8-28
極夜- 草野大悟 ...自由詩7*14-8-28
吐瀉物- あおい満 ...自由詩514-8-27
詩の言葉- アラガイ ...自由詩19*14-8-27
プールのルール- りす自由詩6*14-8-27
台北の街- 吉岡ペペ ...自由詩414-8-27
サカテカスの殺し屋- オダ カ ...自由詩3*14-8-26
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B.C.6954年- yamadahifumi自由詩214-8-23
ノート(金網)- 木立 悟自由詩514-8-22
しあわせ- ユッカ自由詩3*14-8-21
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寝顔- オダ カ ...自由詩2*14-8-21
♂ゴール記念日- オダ カ ...自由詩3*14-8-21
かげふみ- 自由詩9*14-8-21
ヒトヅマン- 花形新次自由詩514-8-20
ノート(51Y.8・17)- 木立 悟自由詩214-8-19
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