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 見たくもないものが
 見えてしまう時
 人は、目を閉ざす

 そうして
 彼等は裸となり
 波打ち際に寝転がり
 片耳を、砂に押し付けて

 波の轟きに
 聞き入っている

 ....
雨が降っていたので そのように感じました
空と自然の営みの 湿と陰と灰の しぶみ
晴れは いつもいつも 迎えに来る 至福を吹く 生きの道

全うを急がない 備えの遺書の目次の下書きの浮き絵
 ....
レイラ、振り向いてくれ
朝の光のなかで鳥達は飛び交ってる

待てど暮らせどやってこない福音を捨てて
死が迎えにくる前にこっちへ来いよ
レイラ、振り向いて
最高の晩餐と最高の時間を
お前の ....
前のワゴン車が35回目のブレーキを踏んだ
そのうちの24回は自分を守るために踏んで
残りは、修理費と野良犬のために踏んだ
「ア・イ・シ・テ・ル」のサインなら7回分だ
愛するよりも死んだり殺した ....
冬は重なり
遠のいていった
蒼は銀になり白になり
やがて見えなくなり
聴こえなくなり
さらに見えなくなった


映った力が生きていて
刷毛のように支配した
塗り ....
タラレバがやって来るときは憂鬱だ
タラレバには輝く空がない
これを言うとみんなに叱られるから
タラレバはいつもひっそりと隠れている

タラレバは食い物じゃない
タラレバは歩くのが遅 ....
 豊かさで生を飾りたて
 その終わりまで、しがみ付く
 爪を現世に突き立てて

 煌めく衣装を脱ぎ捨てれば
 露わになるのは、荒れ果てた魂

 電池のように使い切ったら
 死出の寝床に ....
店先でいきなりりんご齧ってやろうか
店番は慌てるだろうな
噛んだら血を吹きそうな赤いりんご
いきなり齧って
お金も払わずに逃げてやろうか
みんな唖然とするだろうな
舟に乗って逃げてやろうか ....
おれの明日は
今日ではないか、と
もちろん分かってはいるのだけれど
今日が
それはおかしいではないか、と
異論をはさむので
悩んでしまうのだ

今日が
おれのどこに異論をはさむのか
 ....
 言葉は釣針
 この胸の泉から
 秘めた思いを、釣り上げる

 言葉は銃弾
 憎しみを込めて撃ち
 いつか、その報いを受ける

 言葉はスパンコール
 貧しい心を飾りたて
 目抜き ....
ある日
道の真ん中で
ヒョイ、と逆立ちしたら

世界も一緒に
ひっくりかえり
地面が上、空が下、
積み上げた一切合財が
元の木阿弥、振出しに戻った

海から魚が落っこちて
滝のよ ....
ぼくたちの見たこともない色って想像できる?  
雨は平等に降りしきる

あなたにも、わたしにも、

だけど、わたしには傘がない



 
かぶと虫になったわたしが
瓷に頭をつっこんで蜜を吸っている
西日も射さない土間の隅で
瓷の縁に手をついて蜜を吸っている
本当はこんなこと許されていなくて
惨めでたまらないのだけど
もうかぶ ....
目を閉じて見る
夢は
蓮の花のよう
正直だけれど
謎めいたまま
枯れずに沈む
深い淵へと
黄金の斧か
銀の鯰か


目を開けて見る
夢は
小さな鉢植えだ
虚飾に揺れ ....
夕立は突然やってきて
落雷で鉄道の
運行が遅れている
雨宿りをしながら
駅の改札口で彼女と
待ち合わせをしていて

たくさんの
雨粒のなかには
彼女の残像を映す
きっとひと粒の
 ....
解夏


他力本願で
影響
与えられるままに
受け取るだけの姿勢が
わたしの不安を煽ると気付く
ぽっかり空いているのが
パートナーへの気遣いや
その他の行為
すべてだとして
わ ....
きっと思い浮かぶ光景も景色も 今は繰り返すだけで
背景はいつも同じ中に 似たりよったり 歌っている

今は緩めの目尻を撫でながら また繰り返しを刻む いつもの事

お水にカボスを絞って透明同 ....
ぼくの暮らす大阪には以下の口承噺があります

北の雄二
ミナミのまこと
東西南北藤山寛美










※作者より
もちろん
雄二は南都雄二氏
まことは藤田ま ....
――おや
結婚飛行に乗り遅れたのかい
風に煽られ一人きりで
なんとかしがみついたものの
車のフロントガラスじゃ洒落にもならないよ
こんな剣呑な崖を登り切ってみたところで
そこには余計強 ....
ゼラチンをふやかしとろかし
またかためてとろかした指ごと
腐るだろう
ほら、がんばりなさい

「膝に生えたきのこを毟って食べたら
おとこおんなになったよ」
と、手紙に書いた

あらゆ ....
星になりたい



うつくしき者たちの裏側に
みにくき私のような者たちが存在する

みにくき私は「うつくしいもの」を渇望する
池に写るみにくき己の姿を見つめ
ただ「うつくし ....
星降る夜に
ノクターンを
あなたと並んで
聴いている

深い漆黒の風
灯りは湖の漣だけの
ショパンが
似合いすぎる時間

千回目のメールの後に
やっと会えた二人
だから ....
山の入り口からただ一つの一軒家を過ごして笹の攻める狭い道をゆく
獣でさえ通いそうなこの道で行く末を想う

知り合いはいない ただ一人 風はやや強いがしのげるほどだ

もう末もない人間が何を想 ....
走りながら汗をかく電車の車窓から
おれは膨らみきった雲と真向いになる

なんでそんなに大きいんだ
思いを小便のようにためこんで 
我慢しているのか
まわりの雲は白いのに
おまえだけ灰色で ....
 なにかになる

 と願いながら、
 まな板の上に

 かみねんどが
 しろく しろく
 うずくまっていて。

 なに者にも
 なれないままに
 ただ 干乾びていく。
 ....
夢にやぶれて
行き場を なくした
俺は自分を 見失ってた
そんなとき
おまえが
俺のために
流した 大粒の涙
無駄にはしないって
心に誓った
阿奈留
おまえは か ....
お湯に四回

悲しくてふらついて

水風呂に三回

風呂上がりも

いっちょ前に悲しくて

たぷたぷたぷたぷ

呼び止めて

はしごはずされて

またおかしくなってしま ....
彼女の歌は歌ではなく
叫びだった
彼の歌は歌ではなく
囁きだった

彼女は27歳で
薬物中毒で逝った
夭折だ

彼は82歳で
心臓発作で逝った
天命だ

でもぼくらは録音で
 ....
いち 1はカカシの数
一本足で風に震える
縫い付けられた微笑みの数
細すぎる腕を広げて
波打つ小麦畑を守る

に 2はつがいの数
人々を見降ろす街灯の上
互いにキスを振舞う二羽の鳩
 ....
陽向さんの自由詩おすすめリスト(581)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
灰の雨- まーつん自由詩8*13-10-26
雨が降っていたので_そのように感じました- 朝焼彩茜 ...自由詩17*13-10-23
レイラ- 杉原詠二 ...自由詩5*13-10-16
断片的帰路- ストーリ ...自由詩213-10-12
ひとつ_翠光- 木立 悟自由詩513-10-3
タラレバ- アラガイ ...自由詩12+*13-10-2
美しい死- まーつん自由詩10*13-10-1
りんご- 春日線香自由詩313-9-30
かもしれない- 草野大悟 ...自由詩2*13-9-29
言葉にまみれて- まーつん自由詩8*13-9-29
逆立ちで、歩こう- まーつん自由詩313-9-26
みらい- 吉岡ペペ ...自由詩413-9-16
- 殿上 童自由詩33*13-9-16
かぶと虫になる- 春日線香自由詩4*13-9-10
ゆめよあけよ- ただのみ ...自由詩17*13-8-29
一瞬と永遠はとても似ている- りゅうの ...自由詩8*13-8-21
解夏- はなもと ...自由詩613-8-19
朝焼の窓の休館日- 朝焼彩茜 ...自由詩713-8-17
大阪口承噺- HAL自由詩2*13-8-12
羽蟻- ただのみ ...自由詩13*13-8-2
空気- 平井容子自由詩713-8-2
星になりたい- 田園自由詩213-7-25
星ノソネット- 乱太郎自由詩1913-7-22
峠を超える- 梅昆布茶自由詩1413-7-14
雲よなぜ- 殿岡秀秋自由詩713-7-1
やわらかく- まーつん自由詩21*13-6-14
阿奈留- 花形新次自由詩213-5-28
- 吉岡ペペ ...自由詩213-5-14
叫びと囁き- HAL自由詩2*13-5-11
いち、にい、さん、し- まーつん自由詩6*13-5-9

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