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六月の森に泣く
道化師の
ガラスの涙
こぼれる
すべての助詞
〈をとととがとで とのとへと…〉
遠心力のない世界が
一回転すると
不意に頬よせる
少女の
杏子のく ....
昏がり
伸ばされた少女の白い腕
僕の地平線のすべて
そうよ
私がいなくなれば
永遠に陽はのぼらないわ
僕は鳥
魂は地平線の彼方---
不意に少女が腕を下ろす
僕は
....
鍵盤の上をいつもおくれてくる指のように
わたしはすでに取り残されてひとりで立っている
ビー玉を空に撒いたような
ボールパークの歓声に耳をふさいで
美しい惰眠をむさぼる緑色の猫の舌が
....
水に浮かべた言葉がね
ゆらゆら揺れて 透けてゆく
にじんだ意味が 虹色に
かさなりあって消えてった