洗面所狭くなったが歯磨きをふたり並んで出来て幸せ 土踏まずの深い足裏で
たわわに熟した葡萄を踏みつぶす
たちどころに
赤紫の液体が
{ルビ箍=たが}で締められた
大きなたらいの中でほとばしる
秋の森は
少年と少女の息遣いで色づき
どこ ....
遥かな星の光に導かれたいと思った
滴を飲み干すようにそのいのちを汲み取りたかった

それがたとえつかの間の足元を照らさなくとも
静かに己の無知をおしえてくれるなら
僕は本当の光に従いたいとお ....
いつか星のきれいな夜にきみと東のそらをながめていた
銀河のはしっこから星がもれおちてきて山の斜面に
まるでとつぜん咲いた花のように青く白くちりこぼれた

星のかけらを幾片かぼくらはポケットに ....
 オムライスの中には隠し味が入っている

 ケチャップライスに ころころチキンと 色とりどりのミックスベジタブル
 ふわふわ卵には 少しの砂糖が混ざり 真っ赤なケチャップがくねくねしている
  ....
今日もどこかで
不協和音が鳴り響く
ときに耳のすぐそばまで来ていたりもする

白い鳥と黒い猫が共存し
赤い車の排気ガスが妙に息苦しい

石油がなくなるとき
文明はなくなるという

 ....
言葉を失った星では
愛の意味は
悲しみに似てる
私はクッキーを焼きたい
できたての甘い匂い
サクサクの食感
それだけで幸せになってしまうような

自分の懐かしさを受け継がせるかのように
子供に甘いクッキーを食べさせてあげたい

それ ....
一番好きだったのは

二人のくちびるが
触れるか触れないかの瞬間

三回目に逢った時
予期せぬ打ち上げ花火に照らされて
アスファルトに映った影くっきりと

四月が来て
もう逢えない ....
棘さんのおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
洗面所狭くなったが歯磨きをふたり並んで出来て幸せ- 北大路京 ...短歌713-11-4
葡萄酒- そらの珊 ...自由詩20*13-11-1
断章- 梅昆布茶自由詩2013-10-23
星をひろう- 梅昆布茶自由詩17*13-9-24
オムライスの中には隠し味が入っている- 志賀羽音自由詩209-7-27
世界を踊る- さとう  ...自由詩409-3-12
言葉を失った星では- ________自由詩2*09-1-8
私はクッキーを焼きたい- さとう  ...自由詩10*08-8-19
九まで数える- 大覚アキ ...自由詩705-1-22

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