すべてのおすすめ
時折
窓の外にやってくる
小さな鳥
カーテンごしのシルエット
じっと佇んでいる

窓を開け放って
歌っていると
鳴き声が聞こえる
歌うのをやめると
静かになる
再び歌うと囀りはじ ....
四月に種を撒いたヒマワリは
梅雨のさなかに大輪の花を咲かせ
真夏の太陽を待たずに萎れ始めた

虫食いの穴だらけの大きな葉には
小さな小さな{ルビ精霊蝗=ショウリョウバッタ}が二匹
同じ方を ....
― あのぅ すみません
  コトバに効く薬ありませんか ―
     コトバに効く薬ですか
     はぁ そういったものは
     当店では取り扱っておりませんねぇ
     外用薬 ....
夕暮れ
道を失った
木々の間を歩く
コンパスは狂い
足はもつれ
命の行方も危うい

計画も装備もなく
闇雲に動いて
葉先で皮膚を切り
悲鳴をあげる

闇が迫り
足音だけが響く ....
これ、タイトルだけで引かれるうただよね。
そして内容も、引かれるうただよね。
─────────────────────────────────

 「蛇の詩」

吐き棄てたくて
 ....
大きく膨らんだ乳房と
細く括れた腰と、
窪んで華奢な股間がある
女の人っていいな、素敵だな

髭も剃らなくていいし、
空しい自慰の後の罪悪感もない
夜な夜なエロ動画を観たり、
裸体を崇 ....
ながい黒髪が、
夏の風にさらされて、
ときおり、
ひとつの風鈴となっている、
海の深さが分からなくても
君のことは知りたいだなんて
胸の中は騒めいてる癖に
何も聞けないし
誰も消えないし
僕の代わりに沈黙が鳴いた

いつもは不快なはずの空白が
今日は心地よく開い ....
素粒子はひとつの宇宙
この宇宙もひとつの素粒子
ぼくらはその集合体で
数えきれない宇宙をもっている

生死を無限に繰り返し
{ルビ縁=えにし}あるものと再び出逢う

生まれたものには必 ....
水の上に花が咲いている
花の姿が水にゆらめいている

それをながめながら
   幾重にも愛を囁きながら
   幾重にも別れにふるえているような
   このひとときに

   いちばん告 ....
あのとき僕は
自分だけの惑星を手にした
空間は膨張しつづけ収縮せず
無限の意味は言葉通りだった

あのとき僕は
友と遊び 多くを語った
未来や夢 他には パネルラ テケリリ……
覚えな ....
明後日の予定をずっと気にしていたんだね。
だから、馬鹿だったんだよ。
今はとおくもちかくもない死を見つめながら、
そんな死にからかう。

ああ、こんな運命の思いやり。
眠れない夜の慰めに、
温かなハーブティーを飲んだ。
夜はまだまだ続く。
老いた父は眠っている。
目が、覚めるようなシャワーを浴びる。
マスキングされたサンセットにフルイドアートを零す。
ジュークボックスの、後ろ髪を、きいたのか そうか

  罪深し水の色 ふかき 山間にて
    手のひらの奥に滴る 血潮の音は、

 ど ....
冬の明け方は
張りつめた
無数のピアノ線が
地面と空を繋いでおり
知らずに触れてしまうと
冬の心音を奏でてしまう
透明な波のように
冬の涯てには
凍りついた楽章が打ち寄せる
夜が明け ....
あゝあおぞら

ひろがったね
またあえたね

途 行けば

ひらり花びら、
赤々と地に舞い落ちる

わたし ハッと

立ち止まり、

掴まえる この一瞬

あゝあおぞら ....
「だれか、」――前置きして。

残したスタート地点だったのかもしれないけれど。と、
オモチャのピストルは万国旗と情死し、ワームホールを創りました

幕引きにつまづいたその栞の住処は
恋文で ....
ほんとうに、
たいせつなものは、
かたちを、
とらない、
いつも、
うしなって、から、
はじめて、
たとえば、
じぶんの健康のかけがえのなさ、
のように、
まるで病室の白いカーテン ....
  
         
叔母さんのお葬式の日
その娘であるいとこが言った
お棺の中に手紙を入れてもいいんだって
良かったら 手紙を書いてくれない?

控え室に便せんとペンが用意されてい ....
防災倉庫が物憂げに佇んでいる
足元には雑草、お前はだれだ
晴れやかな青空が枠にちいさく

囚われた

お前はだれだ、苔むした
ブロック屏は四面四角だ
囚われた、とり忘れた箱

囚わ ....
孤独である
諦めている、静かに
幸せとか不幸せとか

ただ驚くのだ、
世界に自分に詩に一日に

オドロキは転がっているから
至るところに

オノレが在る、セカイが在る
光の一閃、 ....
夜風がすぅすぅ網戸から
入って来ては肌を撫でる
その微妙な心地よさに
うっとりしている午前三時、
電車は大通りを走り雪山へ
凍り付くよな身震いを
誘いぐんぐん進んで行く

鈍色空を背景 ....
14歳の頃 心から信じていた先生が言った
「今の君には無限の可能性がある」
「でも君がそのうちの1パーセントの可能性を選択した瞬間に、残りの99パーセントを失うことになるのだ」と
それは冷酷な  ....
+

肉を食べたい
死にたくなるぐらいまで食べたい

食べて
食べて
吐き気を通り越して食べて

命に感謝なんてせずに
ただひたすらに
胃袋を肉で満たしたい


+
 ....
死ぬ理由は分かるのに
産まれた理由は分からないなんて
なんだか不思議だね
今生きている理由はなんだい?
例えば夏の夕暮れに
線香花火を眺める若い男女は
それだけで美しいので
そのままで固まっていて欲しい
一歩もその枠組みからはみ出すことも
言葉を交わすこともなく
ずっとそのままでいて欲しい
 ....
手を繋いだ女の子は3歳
後ろ姿のママは西風に帽子を抑えてる。
もたれ合い
ふたり
コトコトと列車に揺られ
ねむりこけ。

行先・ 「未来」

きれいな海岸に着く。
5歳になったその ....
繭を羊毛を麻を綿花を紡ぐよに
するすると解けてきたのならいいのにね

糸巻き巻きを歌いながら

とんとん しゃー
とんとん しゃー

ひと目ひと目
一段一段
頭に図柄を描き
まだ ....
とても大きな都会の、初めて歩いた街の通りで背後から呼び止められた
立ち止まって振り返ると誰もいない
そのかわりに前方は遥か彼方迄海になっていた
波の音が繰り返されてた

彼にとってそれはけし ....
ネジをうまく回せたり
紐を間違えずに結べたり
ファイルにプリントをちゃんと綴じられたり
そんなことができたら
他にはなにもいらない
書くことも捨てていい
ぼくはまともに就職できるんだろうか ....
三月雨さんの自由詩おすすめリスト(82)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鳥と歌う- 自由詩524-7-16
ヒマワリ- ヒロセマ ...自由詩16*24-7-16
処方箋- 涙(ルイ ...自由詩224-7-15
BASE- 自由詩424-7-15
蛇の詩- 秋葉竹自由詩124-7-15
女の人っていいな- atsuchan69自由詩9+*24-7-14
夏鈴- 本田憲嵩自由詩1424-7-10
シフクノオト- ミナト ...自由詩424-6-11
インスピレーション- レタス自由詩4*24-6-10
水_鏡- 塔野夏子自由詩9*24-6-9
少年の惑星- オロチね ...自由詩824-6-8
死にからかう- 朧月夜自由詩9*24-5-16
夜の薬箱- 朧月夜自由詩7*24-5-16
息災- あらい自由詩123-1-21
Winter_Dawn- ちぇりこ ...自由詩1223-1-18
あおぞら- ひだかた ...自由詩623-1-18
ただひとつの止まり木より- あらい自由詩223-1-1
病室の星より- 本田憲嵩自由詩7*22-12-31
手紙_________─_人を悼む_─__- Lucy自由詩7*21-6-14
踏みぬけない青- 帆場蔵人自由詩321-6-13
光の一閃、突き抜ける青- ひだかた ...自由詩721-6-13
夢と夜風と雪山と- ひだかた ...自由詩15*21-5-17
空の扉- Lucy自由詩12*21-5-11
肉を食べたい- 自由詩320-12-16
今はまだ- リィ自由詩1*20-12-15
人間は美しい- 花形新次自由詩620-12-14
列車に乗って- 道草次郎自由詩3*20-12-14
悠久錦- 鵜飼千代 ...自由詩15+*20-12-14
あり得ない現象の中に- こたきひ ...自由詩620-12-13
ネジをうまく- 道草次郎自由詩8*20-12-7

Home 次へ
1 2 3