この文章は、1月の後半に書いたもので、原口さんの一連の抗議文を読んだことによる反応です。私自身は1月の半ば、一連の抗議が始まる前に既に退会していたので、個人のブログに書いておきました。もう3ヶ月も前の事件について今更感もあるのかもしれませんが、申し訳ない、再入会にあたって、投稿させてください。



私の立場は跳梁氏(ぽげ氏)に近い場所にいて見ていた傍観者である、と同時に白井氏のマイミクで ....
漸く手にした教科書は
弟よりも重たかった


最初の挫折は三歳になる前で
最初の絶望は五歳の頃で
最初の贖罪は十二歳の秋だった

繰り返し踏みつけた水溜まりは
次第に黒くうねる海へと成長していたし
繰り返し睨み付けた青い空とは
気味が悪いくらい距離が保たれていたし


漸く手にした教科書は
弟よりも重たかった

重たかったのだ


掌に食い込んだ紙袋の紐は
気がつけば雨の中に取り残されていて
掌に ....
十字架のネックレスをした女は 
今日も「通りゃんせ」の鳴る交差点を 
紅いハイヒールで夜へと歩く 

人知れぬ部屋で 
男に{ルビ接吻=くちづけ}られる 
濡れた首すじに 
垂らした十字架 

( そこには 
( 独りの痩せた男の姿が彫られ 
( 両腕を広げうなだれたまま 
( 力無くはりつけられていた  

翌朝 
男の姿が消えた部屋で 
目を覚ました女 
服を ....
聞き捨てならんな
お前はあれを首と呼ぶのか
2メートル以上はあるあれが首か
そりゃキリンにだって首は要るだろうよ
持ってたいだろうよ なくしたか無いだろうよ
頭と胴体のあいだにキュッと一本ほしいだろうよ
しかしあれはやり過ぎだろ
あれはもう首じゃないだろう
あれが首か どこが首だ
あんなに長い首があってたまるかと言うのだ
あれは首じゃないもう全く別のものだ
頭でも胴でも肩でも ....
粗雑に書いてみようと思う。何も調べずに、なるべく何も考えずに。こんなことをするのは、もしかしたら私はものを粗雑に書けないのではないかと不安になったからだ。現実の私はかなりデタラメでいい加減だが、文章上の私は(チャットでの言動を含め)自分で嫌になるほど厳密で融通がきかない。

エッセイを書くときも詩を書くときも、私は常になんらかのスタイルを貫く。大げさに言えば私の文章はすべてが定型だ。たとえばこ ....
薄ぺらな詩ばかり飯がまずくなる



だいじょうぶ毎日うんこ出てるから



「痛風だ」「酒を飲むな」と母の声



{ルビ腐=ふ}の足に手を{ルビ接=つ}ぎ足して歩く道



夜になり塗り薬だけが踊りだし



だいじょうぶだいじょうぶだよ以下同文



てっぺんにじわり滲み出てさらばかな
女は金を持ち
有力な血縁を持ち
権力を持ち
奴隷を連れては
男を自由に取り替えていた

女はボロボロの服を纏い
両親は何一つ残さず死に
奴隷のような毎日を送った
彼女に思いを寄せる様な男は誰もいない

二人の女は
お互いを知らない
永遠に
知ることもない
平行する人生
交わることはない

女は
数ある男の中から
金も地位も名 ....
僕が大病して自宅療養してる頃(体重、最低で50キロまで落ちた!)、無理して出かけた帰りの電車、
ちょっと混んでたけれど、もう体力の限界が来てて、どうしようもなく空いてる席に座ったんだ。
そしたら徐々に人が乗って来て、いつのまにか満員。で、僕の前には初老のご婦人。
揺れる。倒れかかる。
座っている中ではどうやら僕がいちばん若いらしい。だって、「おまえ、席代われよ」という無言の圧力。
代 ....
正しいことを言うよりも
正しいことをすることの方が
ずっと正しい

立派なことを言うよりも
立派なことをすることの方が
ずっと立派だ

正しいことをする人は
正しいことを口にしない
立派なことをする人は
立派なことを口にしない

自分が正しいと思う信念を
自分が立派だと信じることを
ただひたすらに
黙ったまま目標に向かって
前に進んでいるだけ

正しいことだけ ....
雨の糸の隙間に
夜は満ちて
ストーブの熱が
そこだけ幸福とでも言いたげに
ほんのり春を創っている

きみと並んで傘をたためば
二人の水滴は
余分な約束事のように散らばって
冷えた手のひらさえもが
春を創るように
しゃらん、と一瞬
声を上げる

雨の舗道を掻き分けた靴は
まだしばらく乾かないだろう
傘は二本並んで
しっとりと時間を分け合っている


  日 ....
冬めきてラディゲ読む夜の重さかな

幻滅と悔い残してや恋の冬

この星に我ひとりなり冬の雨

黙々と落ち葉掻きやる白痴かな

吸ひ殻と誇り捨てたり枯れむぐら

老媼の叫び響くや空ッ風

しぐるるや看護婦走る日曜日

自殺せし子らの涙や冬いちご

亡き子らに救ひはありやクリスマス

生きよ生きよ枯野を駈ける子猫ども


http://www.h4.dion. ....
今日もまた
灰色の空から一日が始まる
青い空は心の中に閉じたまま
銀色の光が大地を支配し
赤い光は記憶の中に収められる

今日もまた
紐でかたく結ばれた一日が始まる
網の中に入れられたまま
糸の結晶が包み込み
布で覆い隠される

熱は大地に伝わらず
温かみは地面から吸い取られ
湿った空をつなげたまま
寒さが果てしなく続いてゆく

感情は空から押さえつけられ
気持 ....
悲しみの向うには喜びが待っている

苦しみの向うには楽しみが待っている

嘆きの向うには笑いが待っている



転んだ先には支えがある

傷ついた先には癒しがある

辛さの先には快楽がある



怒りの次は許しがある

涙の次は笑顔がある



まるで今日の次には明日があるように
 この町が余りに寂しそうなので
 一人遊びする 例えば


跳ね橋の上でドリアンが食べたい

皆に嫌われているので
誰も居ない明け方食べたい

橋のあっち側に好きな人がいるから
反対側で食べたい

橋のこっち側に意地悪な人がいるから
こっち側で食べる

フランスの橋の上で
ド・リアン伯爵が
アメリカの橋の上で
ドリー・アンという少女が
こっそりとドリアンを ....
理科教室のカーテンの陰
ビーカーに入れられた
子供の悪戯とクロッカスの球根
こっそりと 育つ日々



昼の太陽 夜の月
揺れる隙間から漏れる
光りの栄養を貪りながら
薄情な薄明かりの中で
美しい水を 夢に見る



マグネシウムを燃やしたら
綺麗な花が咲きました。

アンモニウムを煽ったら 
全ての花(鼻)が死にました。

そして 誰も居ないくなった・・ ....
  峠には若い糸杉の木が一本生えている
  すっくと立ち、
  天を指差して
  糸杉の木が、生えている


  峠の糸杉から少し離れたところに、
  朽ちかけた切り株がある
  それもまたかつては一本の糸杉であった
  天を指差す糸杉の木であった


  秋の夕暮れ
  若い糸杉の影が伸びる
  音もなく、峠の道を伝って
  そっとそっと、切り株へと影を伸ばす
 ....
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