日曜日 桜ははけて 古城を囲うお堀の濁水が媚びさえ売らずぬるく照り返す水面の気がよく晴れた正午すぎ
ごくごくささやかに 家庭的なもののなぐさめを求めてスーパーマーケットへペダルを漕いで行く

わ ....
          1.c4

跳ね上がり

          1...e5

勇み立つ

戦場を舞う兵士たちのうた

          2.g3 d6 3.Bg2 g6 4. ....
ぼくがくだらない詩のはなしをしているとき
となりで聞くふりをしながら爪を噛んでいる
意地きたないからやめなさい とはいわない
ぼく自身はなしのくだらなさを知ってはいるので
沈黙を作らないための ....
使うあてのないまま
手ごろな箱がたまっていく
何かを入れるのによさそうなので
いつも捨てずにとっておくのだが
その何かは見つからず
いつか箱のこと自体忘れてしまう

それでも実体あるもの ....
嵐の夜である 怒号のごとき轟音をおかし、風神が迫ってくる
木々はざわめき 雨粒が塵界を激しく撃つ
石が転がる トタンが舞う 風見鶏が忙しくはばたく
血気はだえに迫るいきおい

カンカンカンカ ....
今夜もまた 不意になった想いがひとつ
出店の焼きとうもろこしと一緒に胃の中に消えた
溶けたでんぷんは腸を渡り吸収され
明日を生きる活力となって
新たな恋に動かせてくれるだろうか
みんなで始め ....
処女の下着を脱がすみたいに
やさしく一枚一枚皮膚を剥いでいっては
シミの痕 ホクロの母斑
何も残らない生鮮な肉体を
あなたの前にさらけださせて
あふれだす粘液
真っ赤な舌でコロコロと舐めま ....
赤色のじゅうたんのうえを靴音をしのばせながら歩く。

五歳のポールは早くも昨日の夜からカルナヴァルの予感を感じていて、鏡の前で衣装あわせ。
おしゃまな彼は、オペラ座の舞台で道化を演じる花形ダンサ ....
声 その声を聞きたくて
今教わったばかりの番号をダイヤルする

そして 櫛を入れた洗い髪のように
柔らかな声がぼくの元に届いた

話すべき言葉なんて
用意していなかったので

ぼくは ....
彼女のすすめに従って
スライサーで挽いたにんじんを
生地にこっそり加えてみた

これを食べたあかつきには
中身をあかし
達成の喜びをともに味わおう

アイ アム ア ネゴシエーター
 ....
たとえば暗い場所から明るいところへ出たときに
必ずくしゃみが出てしまうように
薄着をした他のおんなのこに眼がいくのは
生理現象の一種にすぎないんだ

雄性ホルモンというのはさ
家賃滞納の貧 ....
寒の戻りの晩春の
西高東低の風は
足元に散るクワの枯れ葉を
へその高さに舞い上げて
ローン・ウルフを気取るぼくの
たるんだ下腹さえも
その隔てのない包容力で
寒気のまにまに漂わせた

 ....
沖ノ島二百海里沖での戦闘は熾烈を極めた
連合側が新たに派兵した三人のくじら星人は
わが軍の誇る無敵母船
第七日新丸の砲弾を受けてさえ
倒れることを知らず
さらにはわれらの冷凍工船五隻と
運 ....
メチターチェリ(43)
タイトル カテゴリ Point 日付
マーケットプライスレス自由詩7*10/5/2 21:10
Chess Game自由詩5*10/4/22 6:46
くだらない詩のはなし自由詩4*10/4/20 3:07
携帯写真+ ...6*10/4/14 21:32
罪にもいたらず自由詩8*10/4/10 6:06
今夜もまた不意になった想いがひとつ自由詩2*10/4/6 6:55
渇き自由詩3*10/4/4 22:23
ピエロに扮するポール携帯写真+ ...3*10/3/27 3:36
電話口自由詩4*10/3/17 11:17
交渉人の朝自由詩6*10/3/15 12:05
焼き餅焼くとて手を焼くな自由詩2*10/3/11 9:28
風が止まなくて自由詩2*10/3/8 14:51
くじら星人の逆襲自由詩4*10/3/5 8:29

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