ほかほかの焼きイモを
2つに割って
片方を誰にあげる訳でもなく
なんとなく寂しい感じがして
片手に持ったそれを
焼きイモ売りのおっさんに渡して
一人の道を
ポケットに左手を突っ込んで
 ....
毛糸を見つけたネコは
その大きな丸い塊を
小さな手でじゃれた

ころころと転がり出す
毛糸
ネコは何が面白いのか
それを追いかけまわす

いっこうに捕まる様子のない
毛糸
ネコは ....
今年の年明けすぐのこと
愛犬が死を迎えた

老死

人間の年で言えば
100歳近くにもなる
彼は
僕のほとんどの記憶に
存在している

最期を迎える彼は
見るにも耐え難く
あ ....
宇宙から見れば
きっと
この{ルビ地球=ほし}も
僕らが見上げる全ての星も
あの太陽でさえ
埃みたいに小さくて
ちっぽけで

その地球に住む
僕らは
もっとちっぽけでちいさくて
 ....
神戸についたその夜に
変な老婆に捕まった
彼女は白骨化した頭蓋骨のような顔をしていた
まるで髑髏だ

月から垂れた灯りは
鬱蒼とした大地に降り注いでいる

老婆は僕の行く手を塞いだ
 ....
放課後になって気づいた
今日は掃除 豆板醤!

えっ?なになに、○×クイズ
ってそれって XO醤!

よ〜し掃除に行くぞ
音楽室は コッチュジャン!

ごめんネタ切れ
ジャンジャジ ....
マンドラゴラマンドラゴラ
君はまたそうやって
マンドラゴラマンドラゴラ
僕の血を吸うんだね

滴る血
空を見る眼
曼陀羅 曼陀羅
曼陀羅華

マンドラゴラマンドラゴラ
首を刈り
 ....
彼の特技はマジックである
それもただのマジックではない
彼の言ったことが全て本当になってしまう
という超能力じみたマジックなのだ
しかも彼の特技はそれだけではない
彼はダジャレという特技もあ ....
川原を散歩していると見たこともない不思議な形をしたものを見つけた。
石とは少し違う。言葉で言い表すには難しい。
なんというか見えるのだけどよく見えなくて
捉えどころのない形。
そんな感じだ。
 ....
昨日の夕食はなんだったか?って
急に聞かれたってすぐには答えられない
誰だってそうだよな?

暗闇に2人の吐息だけが木霊していた
静寂 あまりにも静寂
緊張 手の平に汗が滲む

昨日の ....
久しぶりにカルピスを買ってきた。
5倍に薄めて……
と書いてあったので正確に計って作ってみた。
僕にとっては少し濃かった。
そこで6倍、7倍、8倍と作ってみて
1番いい稀釈を調べることにした ....
車。
子供。
ボール。
飛び出し。
急停止。

間。

衝突。
吹っ飛び。
走馬灯。
弧。
落。
着地。
決めポーズ。



10点。
明けない夜がないという事は……

暮れない朝もないという事だ。
俺は殺してない!!

探偵ぶりやがってふざけてるよな。
あそこは密室だったんだろ?なら自殺で決まりじゃないか……。
トリックだって?ふっ…バカらしい、小説の中じゃあるまいし……そんなこと……。 ....
黒い大地を突き破り
長い年月をかけ再び明かりを取り戻した

少ない養分
足りない水
それでも
彼らは強く根を張り生きていた

ひび割れた大地にふりそぞぐ日差し
それを浴び彼らはまた強 ....
{ルビ金野成貴=かねのなるき}は金のなる木を育てていた
金のなる木は金野成貴に育てられていた
金野成貴は金のなる木に毎日毎日水を遣っていた
金のなる木は金野成貴に毎日毎日水をもらっていた
金野 ....
『永遠』
という言葉を僕は辞書で調べてみた。
時間が限りなく長いこと。とこしえ。

とこしえ。の意味を知りたくなった僕は辞書で調べてみた。
『とこしえ』
いつまでも変わらないこと。永久。
 ....
誰も入らないような山奥に長年ほったらかしにされていたであろう廃虚があった。
その中で私は横一列に綺麗に並べられた3体の死体を見た。
そのどれもが異様な死体で、これこそがまさに猟奇的だというのだろう ....
階段を一段あがる
雨が上がる

階段を一段上がる
成績が上がる

階段を一段上がる
人気が上がる

階段を一段上がる
お小遣いが上がる

階段を一段上がる
地位が上がる

 ....
今日も朝から夫婦喧嘩が始まった。
たしかに私も悪かったかもしれない。
でもあそこまで怒る必要は無いと思う。
キッカケはコーヒーだった。

私達夫婦は毎朝コーヒーを飲むのが日課だ。
甘党の夫 ....
初めはそりゃ嬉しかった。
本当に透明になることができるなんて夢にも思わなかった。
なにをやってもばれない、悪戯のしほうだいだった。

女湯を覗く事も簡単だった。
小学校の頃僕をいじめてた奴に ....
月曜日はね寛貴くんとデートの日なの…
寛貴くんはぁ顔はいまいちだけど、なんか男らしいのよね。引っ張ってくれるって言うか……それに優しいし、へへへ、いいでしょ?

火曜日は剛。アイツはねはっきり言 ....
あぁ今日のデザートはなにかな?

ケーキかな?

それともクッキーかな?

はたまたメロンかな?

あぁ待ちどうしい

はやくご飯の時間がすぎてほしい

みんなが食べ終わらない ....
突然目の前にいかにも怪しげなおっさんが現れて言ったんだ
『恋人と親友、どっちを取る?』
そんなこと聞いてくるから
「両方だよ」
って言ってやったのさ……そしたらどうだい
『欲張りな奴だな、1 ....
夜のまどろみに身を焦がし
2人混ざり合うことを誓う

寄せ合う肌 息遣い 鼓動
2人の時間を仄かな明かりが包む

楽園なんて美しいものではなく
言うならば2人だけの荒野

全てを脱ぎ ....
突き刺すような熱射がアスファルトを焦がし
夏の臭いとなって漂う

幻覚か
真っ赤だった とにかく真っ赤だった
右手にはナイフを持っていた
真っ赤だった
目の前に人が倒れていた
真っ赤 ....
言葉だけが愛を語るんじゃない
仕草や瞳 表情 息遣い
2人でいる時間 全てが愛を語ってる
時には喧嘩したり涙を流したり…
それでも2人笑いあえる日々が
愛の日常

「愛してるよ」それもた ....
「責任」なんて言葉投げつけて僕にあたる君
溢れる涙を止められないで 明けない闇の空を眺めた

認めない 認めたくない 認められない
そのどれもが当てはまらなくて
「卑怯」と言う言葉に僕は泣く ....
桜 葉一(208)
タイトル カテゴリ Point 日付
焼きイモ自由詩203/10/3 17:09
例えば大人になるということ自由詩103/9/30 23:27
安楽死自由詩103/9/28 3:06
自由詩003/9/27 14:48
髑髏をドクロと読まないで自由詩303/9/25 0:40
ジャンジャンジャジャン 豆板醤自由詩1*03/9/21 0:27
マンドラゴラ自由詩003/9/19 1:50
ダジャレシャン自由詩103/9/17 16:50
それが愛だと人は言う自由詩203/9/15 16:15
静寂と沈黙と銃声と…自由詩003/9/15 16:15
5倍に薄めてお飲みください自由詩003/9/14 23:30
結局は、詩も小説も記号の羅列なんだから……自由詩003/9/12 23:44
紅朝自由詩003/9/12 23:39
1つだけの方法自由詩103/9/11 23:35
アスファルトの花自由詩003/9/10 14:23
金のなる木自由詩103/9/10 14:21
永遠は永遠に終わらない自由詩103/9/8 21:48
3体の死体自由詩003/9/8 21:47
階段賛歌[group]自由詩003/9/7 21:00
冷めたコーヒー自由詩103/9/7 20:59
透明人間[group]自由詩003/9/6 20:37
嫌な女自由詩003/9/5 15:50
食後のデザート自由詩003/9/4 22:59
恋人か、親友か、…自由詩403/9/3 17:00
MAZARI自由詩003/9/2 17:45
題名のない詩自由詩003/9/1 15:17
KATARI自由詩003/9/1 0:55
題名のない詩自由詩003/8/31 23:52

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