愛され上手は死んだよ

真冬のベッドを飛び越えて

楽しみにしていた夏を目前に

穏やかな顔をして死んだよ


愛され上手は死んだよ

真冬の隙間をすり抜けて

苦手だった夏 ....
身軽に空を飛び回って
ふわりふわりと暮らすこと
ずっと夢見ていたけれど
あんまり気持ちいいものじゃないな

南の島や海の底
東京タワーのツノの上
ずっと行きたかったけれど
あんまり美し ....
夏が足を踏み入れる前の雨

冷たい丘の上に一人で立つと

懐かしい甘い匂いがした


まだ子供だった頃

よく遊んでくれた皺だらけの手を

思い出して

枯れてしまった無花果 ....
血にまみれたままでは
だれも救えないと思い
顔に包帯を巻き付けてみた
そして何も見えなくなってしまいました

見えなくなればいいと望んだこと
心の奥で気付いていたのに
それからも逃げてい ....
最終の列車は人が多すぎて
私は次を待つことにした
歩き疲れた僕たちは

陽だまりのベンチに座って

辺り一面を覆った白詰草が

蜜の香る風に揺れているのを見ていた


君の目はいつの間にか四つ葉を探していて

僕はそのうちに花を ....
目の前を幾億もの水玉が通過しては跳ね返り

おろしたての長靴を汚していく

僕は無意味な傘をさしながら

カタツムリが枝を這うのを見ていた


君は雨を喜んでいるの?

どこに向 ....
投げつけあった苛立ちが
そこら中に散らばった
冷たい床の上

手足を広げ寝転んで

ベッドの下で遊んでいる綿埃が
捕まえてみろよと言っている

床の上に
張り付けのように
自分で ....
夜のうちにパンケーキの生地を作る
明日の朝焼くだけで食べられるように
小麦粉 たまご 牛乳 砂糖を掻き混ぜて

いつからパンケーキと呼ぶようになったのか
昔はホットケーキだったはずなんだけど ....
手をつないでいることも

目をみておはなしすることも

ふたりだからできること

それでもいつかひとつになりたくて

わかりあえないことが怖くて

泣いてみたり怒ってみたりする
 ....
ひとりになった四角い部屋で
ぽとりと零す細い声

捲り捲れてゆっくりと
唇から剥がれ落ちた

ワンルームの床の上には
足の踏み場もないほどに
彼女の名前が散らかっている


ひと ....
陸では息継ぎも困難になり
私は海に潜ったのです
息の詰まる人波を泳ぐには
シュノーケルでも心許なくて

長湯に逆上せないようにと
私は冬を選んだのです
ふやけた心臓は張り切って
蹴り出 ....
水たまり跳ね 三日月揺らす
汗ばむシャツと 雨上がり道

待ち人探し 浮き立つこころ
僕はふわふわ わたあめのよう

君は真っ赤な りんご飴舐め
それによく似た ほっぺで笑う

並ん ....
睫毛の触れる距離

吐息の生温さを頬で感じても

あなたの真意は解らない


愛という影を作らぬものの

答えを求めようと

弄るように寄り添おうとも



熱の篭った毛 ....
信号の点滅に呼ばれて
急いではいないのに駆け足になる
有り余る時間よ早く進めと
走る 走る 白と黒

手を繋いできた暗い道を
引き返す時は街灯が冷たい

ほんの数時間離れることが
温 ....
中村 くらげ(75)
タイトル カテゴリ Point 日付
愛され上手は死んだよ自由詩413/6/15 17:59
ずっと夢見ていたけれど自由詩213/6/11 14:40
無花果自由詩0*13/6/7 13:38
哀想笑い〜三月の晴れた日〜自由詩1*13/6/1 2:25
最終の列車は人が多すぎて短歌1*13/5/31 12:04
白詰草自由詩1*13/5/29 18:30
雨の日自由詩013/5/25 18:36
磔の床自由詩3*13/4/14 3:13
明日のためのパンケーキ自由詩5*13/4/12 13:56
ふたりぼっちでひとりごっこ自由詩1*13/4/8 18:35
ひとりぼっちのふたりごっこ自由詩1*13/4/8 18:33
おさかな おいしい自由詩2*13/4/7 22:54
あめとまつり自由詩7*13/4/4 12:23
睫毛自由詩1+*13/4/3 3:49
見送った帰り道自由詩4*13/4/1 12:45

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