一定の間隔で
聞こえてくるこれは 悲鳴ではなく
うち上げ花火の音らしい

夜は
みえないものへの思いが強くなっていく

布団の体温がまたわたしを憎んでいる
だえきの甘いにおいが地続きに ....
日曜日の学校は
とてもおおきな浮力を持って
ひとりきりのっかった私を

寂しい匂いのする空へ


浮上をはじめた
水色の影を落とす
電信柱の
間を縫って
歩く
一歩前進ニ歩後退



赤く染まった
電信柱の
影を拾っては
投げ
歩く
一歩前進一歩後退



白く輝く
一番星の
 ....
みずきは葉ばかりになり

新書は緑の香を帯びて

檸檬は哀色に光る

昼の通りは錯覚を落とし続ける



櫻の下から 流れるとも浮き出るともつかない声が

絶えず星に向かってい ....
私以外、誰も言う事ができないのは
知っています。

そして私には言う事ができないのも
知っています。

紫煙が渦巻く中
ゴウンゴウンと 飛行船が響く
電球の焼ける匂いと
重たい静けさ ....
このごろ良く見る
葬式の列

正しく列んだ

黒白黒白黒




手向けの 花
死化粧の唇


唇の 狭間

風にたなびく

黒白黒白赤



赤白赤白赤 ....
しゃぼんだまふくおだやかな日
ベランダへと長い優しい風
息を 吹きこむ私、から私 を

駐車場一つ向こうの昼寝してるおじいさんにも
広場で太極拳してる団地のおばさんにも
公園で笑う子達にも ....
こすりすぎた眼球みたいに
途切れない経血みたいに
トロトロと 生熱く

あ"ぁ

路地裏の男風呂の脱衣所の煙草の匂いは
嫌いなのに良い香で
畳みたいに爽やかで
思いきり吸い ....
君の部屋には雨が降っている

僕の部屋には芝生が生えている

君が僕の部屋に来てくれたなら

その雨は決して無駄になんかしない

それと、

時々でいいから太陽も見せてくれれば
 ....
いつもはあんなにも強い空が

今日はまったく私の視界を占めはしないのです

いつもなら決して

松やクレーンやその他のビルなどに  負けやしないのに


いつもなら

松の針の細 ....
雨上がりの冷たさと

黒い空 わずかな西日

重い影と 歩く私

誰かが肩を叩く 振り返ると

虹が笑った
月が銀色になったトコなんて見た事ないけど

表皮を一枚ひっぺがして

星を折ったら

部屋の中も少しは明るくなるかしら

光り輝く事には

とかく疎いようですが

それでも少し ....
一本足の公衆電話が

自分の前にだけ光をおとして泣いていた

近頃は誰も僕を相手にしてくれない って

もし急ぎの用がなかったら

一晩ぐらいはいてやっても良かったのにな
ゴトン ゴトン

たまに地面がゆれるのは
足の下に地下鉄が通っているからだと
彼女は知っています

しかしまた
月も響いている事を
彼女は知っています

ごーん ごととん

ス ....
雨の日

木の下に日溜まりができているのを見た

嫌に眩しくて甘ったるい香りだった

帰り道

日溜まりは渦を巻いて

雨とともに下水へ旅立って行くのを見た

雨の日と金木犀
ほら、小型偵察隊が来た

黒い6本足と大きなアゴ 列をなしてやってくるよ

大変、飛行部隊もやって来た

すごいうなり声上げて私達の上を飛び回ってる

紫外線のせいか、冷たい風のせいか ....
中を舞うのはホコリと視線だけ

蛍光灯から落ち来る緑の羽虫達は部屋に降り積もって

ドアのむこうは知らない

ただ窓から見えるのは空ばかり

外に出ようとする事だけが気流もつくらず降り ....
イヤホンひとつで
あっちに飛びこっちに飛び
背骨をすっ飛ばされて
さすがに爽快感はおこらなくて
のどの奥でカカカと笑う
否、空気を取り入れる
エコーのせいで
空間は広く思われ
さみしい ....
洗濯したてのジーンズのポケットから

紙くずが出て来た

しわくちゃだけどそれはレシートで

おとといスーパーで夕飯の買い物をした時のだった

そこに名前を列ねる食品達は今はもうただの ....
切り離したとたん

絡み付いた長い髪

くっついてた時よりはいくらか弱々しくなったね

腕に足に頭に巻き付いて

あたしの生活を止めようとする

明日を見ない生活っていうのも悪くな ....
狭い店内は布の匂いで音がしません

最初に来たのは男の子

扉を開けるなり中身のある帽子下さい

って言った

なのでニット帽の中に 余ってた黄色のフェルトを詰めてあげた

次に来 ....
雨が降る雨が降る

みんなびしょぬれ猫灰だらけ

あたしは傘の下から上目づかい

雨は戯れみんなも戯れ

傘をたためば良いものを

強風であたしはヒトリ舞い上がる 
座った席があまりにタバコ臭くて

出てきたばっかりのお冷やに鼻をつっこむ

けどコップ内の空気は次第に減って

隣の母の煙が氷に足をのばそうとしている

あぁ、クラゲみたいね。

 ....
夜どこからともなく迷いこんできた蛾

あまりの大きさにパニックになる家

例の太い触覚も持ち合わせているようで

必死になって網をふる

捕まえた蛾

バタバタと羽をふる

水 ....
チリンチリン

朝起きて、家を出て、帰ってみると

1・2・3・ 

1・・2・・3・・

いないいない毛玉がひとつない。

チリンチリン

散歩かしら、散歩よね

お母さ ....
ひんやりという言葉が良く似合う

水色のタイルの壁

トタンでカクハンされた日はぼやけて

浴槽は静かにはかないと感じる

蛇口も必死に静寂を願ったけれど

それは夢に終わってしま ....
夜の商店街走る走る自分の後ろ漂うドップラー効果

追いかける裏返った足音その他

鉄である壁のシャッター光はくれない口も開けない

前にあるのは後ろと変わらぬ黒

トタン屋根でも世界は ....
ピンクのカエルを

メロンのゼリー液に泳がせてみた

この気候だから、まだ当分は泳ぎ続けるだろうね

月と自尊心は似た形をしてるけど

こいつらがいれば

冷蔵庫は当分用なしかな
 ....
青いお空の下

足早な雲のように

彼女の中身は乱気流

夕立ちは近いだろうね

そして雨蛙は泣くよ

あぜ道の靴跡の下で
彼は行ってしまったね。

フォークシンガーになるとか言ってさ。

クラシックギター担いで、

あたしはどうも理屈が好きみたい

彼は燃えてるんだから、

スチールとナイロンの差なん ....
びわ(39)
タイトル カテゴリ Point 日付
不眠夜自由詩208/7/24 23:46
がっこうらぴゅた未詩・独白105/6/5 18:25
明日への道を自由詩5*05/5/3 19:04
オケラ哀歌自由詩1*05/4/24 17:15
灰皿は自分で洗って自由詩005/3/27 23:44
自由詩1*05/3/25 23:52
しゃぼんだまわたし自由詩205/2/13 13:23
自由詩205/2/9 22:53
プロポーズ自由詩004/12/9 18:57
血のない痛み自由詩1*04/12/1 15:34
_自由詩204/11/27 0:23
自由詩104/11/25 22:16
寒い夜自由詩3*04/11/25 21:57
鼓動自由詩2*04/11/23 13:19
_自由詩104/10/20 17:45
インベーダー自由詩304/10/1 16:53
成長自由詩104/10/1 0:11
_自由詩104/9/18 23:24
自由詩304/9/7 20:03
ろんぐ自由詩004/9/4 19:54
_自由詩204/8/31 22:14
自由詩304/8/28 0:20
_自由詩504/8/22 22:08
自由詩204/8/22 0:04
毛玉自由詩204/8/18 11:59
_自由詩204/8/15 14:08
自由詩3*04/8/12 22:08
_自由詩204/8/11 21:55
自由詩504/8/6 22:52
自由詩304/8/5 22:31

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