田舎はかびくさい
亡くなった人のバイクが道筋に置かれたまま
それになにも言わずに暮らし続ける
庭の木は森のよう

思い出の中にもどされ
教室の落書きみたいに
なぞられる
そんな存在にな ....
幸せの反対は
なにもない ということ

うれしいことも
くるしいことも
なにもなければ 私は
生きているのだろうか

見覚えある花が綺麗に
咲いているのに 思い出せない
名前をいい ....
ときおり四つんばいになってみる
なにか思い出すかしらんと

きしきしからだが鳴く
ないはずのしっぽがふるえる

あたしってちっぽけだにゃん
まわりがとても大きく見えて

痛んでくる腕 ....
海がわたしたちを生んだの?
わたしたちが海を生んだ気でいる
飼おうとして噛まれた手が痛む

波はなにかを
探しているから
常にかきむしって
大地をけずってゆく

砂浜が綺麗に
みえ ....
おかあさん 
というだけでせつないときがある
それほどに
おかあさん とは特別なもの

にんげんの
こいぬの
ことりの
おかあさんは
やさしくなくとも
まちがってても
おかあさん ....
ただいま
おかえり

それだけで
わかりあえてる気がします

こたえあわせをしないまま
ねむる夜でもいいじゃない

なんにもいわないをせめないで

ころんととけてるグラスの氷
 ....
一番信じられないのが自分なら
その
自分を信じてくれるあなたを
信じてみよう
そう思う朝

理由を無理に探さずに

あなたを信じる自分を
少しだけすきになろう

あがる温度に
 ....
親しい人が逝くとき
声にはなりません

時間がまきもどり
自分が小さくなります

ああすれば
こうすれば よかった
と 頭をかかえたくなります

静かな夜になると
星や月がそっと ....
きこえないとき
はい と言います
え と
ききかえしたりはしません

はい と言って
くすりと笑われたらそれは
案外どうでもいい話しです

困ったようにもう一度
言ってくれるときは ....
夏休みの宿題を
やらないまま今になっている
イキルということへの抱負

季節と同じ熱い課題に
流されてここにいる

答えなんてあるの?
それをだれにきけばいいのか

夕暮れにかくれ ....
にわとりが先か
たまごが先か

目の前に
にわとりがいる
くふぇー くふぇーと
鳴いている

足踏み鳴らして
鳴いている

その存在感は
命の叫びは

あたしが先よ
とで ....
みられたい自分と
見える自分が
違うのはよくあること

いいかっこしたいけど
どこか抜けている
誤字のような間違いをして
気付かないままでかけてしまう

そんな今日のはじまりに
あ ....
家族ってなんだろなあ

お茶碗を洗いながら考えた
薄暗い流しにむかって
人数分の食器を洗っていると
浮かんでくる想いがある

かちゃりかちゃり
ざーざー

こたえはないけど
欠け ....
自分にあいたくて
かがみをのぞいてみた
だれかの詩をよんでみた
昔の写真をひらいてみた

どんな自分ならいいんだろう

こたえがほしかった
だれかの言葉でほしかった

ほんとうはね ....
ね 
って小さくつけるのは
うん 
と言ってほしいから

たったひとことでいいから

だれでもそうだよ って
君が言うだけで心が
着地する

ひっぱってる
シャツのすそ お互い ....
もうすでに
だれかが座っている
私の今朝の椅子に

父かもしれない
母かもしれない

それが
毎日というものかもしれない

背伸びしてでも
前へとおもっていたけれど
くりかえし ....
裸足で歩こう
もともと
裸足で生まれてきたのに
飾ることを覚えたから
うまく歩けなくなったんだ

裸足で歩こう
危険だというけど
今 以上に危険なんてない

確かめればいい
傷つ ....
朝はもうすでに
生まれているのなら
明るいなんてどうでもいいこと

君は君でいればいい
私は私でいるから

だれにもはかれない価値を
おもわなくていい
そばにいて私が
全部きいてあ ....
導火線があるなら触れなければいい

そんなものがないから
踏んで踏まれて

壊れそうな心を
守るために出す棘は
互いを傷つける

抱きしめあっても
また
つばめの子はかわいくて
カラスは憎むだと
勝手なもんだね

よっぱらいじいさんは
くわれたトマトを捨てながら

泣きそうに
怒ってる
森の中にはたいてい
熊さんはいないけど
ほとんどの確率で自分がいます
出会ってしまいます

山はきらい
田舎はきらい

なのに
木にはひかれる
みどりにひきこまれる
川から
離 ....
たとえば

有効期限は三日間

それをあなたに伝えなかった
戻らないのはそのせいか

あがる温度と
冷える心

自由にも責任ってあるでしょ
八つ当たりしようにも
太陽には届か ....
洗濯機が壊れそうです
ガタガタ大きな音をだします
横揺れがはげしいのです
つめこみすぎかもしれません

綺麗に洗いたいのです
今日の汚れなど
あなたの匂いなんて
影ほども残さないで
 ....
朝起きて
目の前にあるものを
前へ前へ移動させます
意味は
押しながら考えています

そのうちに
坂になり
うんうんうなりながら押して
真っ白になって

気づけば夜です

生 ....
チョウチョになろう
身軽に飛べるから

お花畑も
争いの大地も
知っておきたい

小さい人においかけられたり
熟した肩をそっと押したり
くるくる瞳にうつったり

そして夜には
 ....
せかされている
背中に目をおいて
前などよく 見もせずに走っている

だからだれかを
なにかを 思いやることなどできずに

立ち止まるには勇気がいる

もの言わぬイキモノに
救いを ....
ここでは朱
こっちでは薄緑

紫陽花って
ほんとうはどれなんだろうね

ぜんぶだよ
雫がおちる雨上がり

ひとつにしたい私の心
見透かされて
じりじり太陽が照らす
いろんな色の ....
小さな男の子と
女の子だった私たちは
なかみだけそのままで
古びてしまった

雨にふるえている
きのえだをみても
語り合ったりしないで
すれ違うばかりです

探し物はたがいの
胸 ....
眠りたくない
明日がこわい

どうして人は
今日を越えないといけないの?

ずっとひとりぼっちで
眠ってきたけど
慣れないの あの頃から

言い争う声も
物音もきこえないのに
 ....
あなたのことを
知らないけれど 知っている
部分のあなたを知っている
その一部が私の大事

どうせだれもが
いちぶしかみせていないものね

一番知りたいのは自分自身なのは
お互い様で ....
朧月(1707)
タイトル カテゴリ Point 日付
帰省中自由詩712/8/13 7:20
あるという幸せ自由詩312/8/12 7:56
どうぶつになる自由詩412/8/10 6:59
海のさがしもの自由詩612/8/7 8:34
母の背中自由詩412/8/5 22:12
晩酌のひと自由詩212/8/4 23:12
しぜんたい自由詩412/7/31 8:24
さようならの夜自由詩512/7/28 23:35
耳よりな話自由詩412/7/27 8:13
いきている影自由詩312/7/25 8:14
にわとりが先自由詩512/7/24 16:37
誤字自由詩612/7/24 8:29
お茶碗家族自由詩412/7/23 21:56
星からはじまる自由詩412/7/22 22:43
自由詩412/7/22 12:52
今朝の椅子自由詩212/7/21 8:19
素足自由詩612/7/20 21:48
そばにいるよ自由詩212/7/18 23:55
棘花火自由詩312/7/18 10:37
きらいな鳥自由詩212/7/17 7:42
自分に出会った自由詩212/7/16 21:49
たとえば太陽自由詩712/7/16 8:15
洗濯機より自由詩312/7/15 22:24
生きています自由詩312/7/15 9:15
今日のページ自由詩512/7/14 22:06
強くなる自由詩512/7/14 8:32
晴れた午後自由詩512/7/13 22:56
こどもはしっている自由詩912/7/12 16:46
あおいつきがみてる自由詩612/7/11 23:19
とりかえっ子自由詩212/7/10 21:22

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