カラスが秋をたべていた
山のぶどうをたべていた
私をみても驚かず
驚く私をみつめてた

秋風つめたく
カラスの背を撫でて

なぜか私が
身震いをする

ぶどう色した
秋をやきつ ....
彼岸花が
目から胸へと突き刺さり
赤い秋が
まっすぐにある

背中にある罪悪感は
この風には重いのだろう

まだとべないこの身の
清め先を
また探す道
信じるということは黙っていること
だからかな
月はいつも無口だ

ひたひたと夜に歩いていると
しらずしらずに素直になる

だれもがなにも言わないで
暗い夜に白くなり
明日がこっそり訪 ....
田んぼと田んぼにはさまれた道
農機具の後ろを走る高校生

同じはやさのふたり
会話などしていないだろうに

なぜか親子にも
祖父と孫にもみえてくる
並んで走る自転車の君は
どんな夢を ....
いるものと
いらないものにわけなさい

その基準がおかしいのではないか
なんて言いたくなるおかたずけの時間

いつもそうだ
決められない
いつも

古い家の古い小屋には
古いもの ....
いつでも心配があるから
私の背中は少し重い

そういえばランドセルは重かった
ぜんぜん魅力的じゃなかった
どうして背負わなきゃいけないのかと
毎日おもっていた

それをあけたりしめたり ....
あたたかい飲み物が
親切に感じる朝

みえない壁をよじのぼり
今日をこえる自分を想う

いくしかないよ
今朝咲いた花が羽のようにみえる
目でよむ気持ち
あたりはずれが激しくて
確かめようと
もがくのは心

頭冷やしなさいって
夜にさとされて眠る

あしたのかぜを
おいかけて
ひとみをとじる
心はとじるのかな
風 ....
私よりも正直な
私のからだを
知らないままに
歩いていた

不調をうったえられて
むきあえば
ひとりでないような
気がする今さらに

天井だけが
見慣れた空のよう

どこにい ....
おかあさんと
呼んでみたくなるとき
自分でも気づかぬぐらい
わずかに
はっきり
さみしい夜

月がでていないからと
言ってみようかな
文字はこっそり小さめで

黙っていても
伝 ....
雑草にみえるやまから
綺麗な花をみつけるひとは
私のきらいなひと

きらいという
気持ちに負けてなんとなく
花から目をそらす
かえりみち
太陽が横顔をみせると
秋だねといわれるのです

すきまのできた心に
すずしい風がしみたりするのです

少し
うしろめたいことが脳裏をかすめ
もうしわけ程度に反省したりもするのです
そ ....
逃げてはいけないらしい
自分から
世界から

逃げたくなるらしい
だれでも
いつかは

ぐるっとみまわしても
手ごたえがなくて
ふっと上をむいたら
いつでも空

足の裏が地球 ....
心って
どんどん折れ曲がると
だんだんまんまるになっていくんだって

だからだいじょうぶなんだよ
きっと
だいじょうぶなんだよ

くやしい涙ごしにみた空にも
綺麗な星がたくさんあった
心の中に闇があり
心の中に太陽もある

あなたのことを想う時
少しあったかくなるのは
太陽が加速したから


私が歩けば
心もころがって
ほんのすこしずつ丸くなると信じたい

 ....
私の耳の穴をさわっても
なにもでてこないんだ
脳内を今日のかけらが
さらりとながれる

君の耳のかたちの
しまをめぐれば
世界ににたけしきが
耳からきざまれる

あしたへゆこう
 ....
いい人になんか
ならない方がいいとおもう

どこにでもいそうで
あんまりいないといういい人を
どうしてか目指しているあなたは
ほらさみしそう

無理しないでって
言っている私だってほ ....
海から遠い場所で
服についた砂をはらう
風にのってかえる砂は海へ

夏の夕方は
暑さの残り香がぺらりとおちて
いっぽ いっぽ秋にむかう

後ろ姿のこどもは
あなたかもしれない

 ....
ひとはどうしてさみしくなるのだろう
だれかといても
ひとりでいても
どうしようもなくさみしくなる

君がこの手に触れてくれたら
さみしさが消えるだろうか

私のこの手は
だれかのさみ ....
強いひとを知っている
強いひとはやさしい
ふかいふかいところでやさしい

わたしはやさしくないから
よわいままなんだ
よわいままだからおれまがる
はやく強くなりたい

ねむっているお ....
ほんものがほしい
出来れば触れられるもの
出来ればあたたかいもの

ほんものがほしい
あなたもそうだとおもう

ほんものですよ
そう言って触れてあげたい
なのに自信がない
ほんもの ....
夢の中に死んだあのひとがでてきました
鮮明に

あの笑顔でよびかけました
友人のために一肌脱ごうよと
そうだった

あなたのまわりにいつもみんないました
楽しかった
叱られたことさえ ....
とんぼはまっすぐ飛ばなくて
上へ下へ
ゆるいカーブをえがきつつ
さがしてるのかな
自分の道を

空は高いばかりじゃないけど
人と同じ場所に
なぜいるのとんぼ

地面にくっついてる
 ....
隣同士でゆれる花のように
なにも言わずに
なにもきかずにゆれていたい

わけはあるのだろう
君のしぐさに
添えたい手とことばを
空にあずけて
少し早く起きると
白い時間ができている
まだなぞっていない時間

自由なようでいて
もうすでに枠ができているから
はみでることは許されない

希望がある気がした
今日のこれからに
 ....
ひとというものは
通り過ぎるものだとおもう

そんなわけで父もまた
私を通り過ぎたのだとおもう

私もまた
だれかを通り過ぎるのだろう
忘れられてもかまわないけれど
できるなら
私 ....
なぜ夜があるのでしょう
それは星をみるため

星ってなんなのですか
それはいのちです

それが証拠に
こんなにも胸がゆれて
いつのまにかこたえが届いている

かみしめることで
あ ....
おんがくをきくのにあきたから
文字の海でおよいでみる
文字は静かな刺激がここちいい

肌にあわないときもあるし
おなかにあわないときもある
だけどどれもしずかでしみいる
そんな文字はわた ....
後悔してる?
してない
なら仕方ない

自分で自分にきく
だれもいない海の波のように
うなぎはぐねぐね
おやじもぐねぐね

むすめはげんきだよ
わすれてるんだろ

いつのまにかいないことが
あたりまえになったけど
おやこだよ

わすれるな
わすれてくれるな
ぐね ....
朧月(1707)
タイトル カテゴリ Point 日付
山ぶとうとカラス自由詩513/9/26 16:16
赤い道自由詩813/9/25 9:44
無口な月自由詩413/9/23 21:59
田んぼ道自由詩313/9/11 17:23
引っ越し自由詩213/9/8 18:26
校庭の影たち自由詩313/9/6 21:21
羽のある花自由詩713/9/5 8:30
風の夜自由詩213/9/3 23:47
青空ベッド自由詩513/9/2 8:52
さみしげな星自由詩213/9/1 23:46
あかいはな自由詩313/9/1 15:54
太陽の横顔自由詩413/8/29 22:06
足の裏の地球自由詩413/8/28 20:27
まんまるな空自由詩513/8/24 23:06
ハートの太陽自由詩213/8/22 21:46
耳のかたちのしま自由詩613/8/18 23:50
いい人の影自由詩313/8/16 23:24
砂絵自由詩613/8/16 18:05
月影自由詩313/8/14 22:29
あしたの太陽自由詩213/8/12 21:58
真実の手自由詩513/8/11 20:26
おかえりなさい自由詩313/8/10 20:54
とんぼをのせた花自由詩313/8/9 10:30
花のように自由詩413/8/7 7:16
白線の内側自由詩413/8/6 8:27
ひとつの別れ自由詩313/7/30 22:29
夜がある理由自由詩413/7/29 22:16
おつかれ自由詩513/7/28 21:22
自由詩313/7/28 10:25
うなぎおやじ自由詩313/7/22 8:30

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