母は強い人だ
私は母から生まれたのに
なぜ強くないんだろう
なぜ母がすきになれないんだろう
母は私がすきなのかな
母は私を愛してるのだろう
いつか帰った部屋に母がいたことはなかった
....
なんで泣いてんの
と 姉がきく
ずけずけと 真っ直ぐに見つめて
あのときもそうだった
私をみて 手をふった姉がいた
特殊クラスって言葉の意味が
わかりはじめた頃の
私には はずかし ....
ささった棘が痛いから
もう歩かないよ
だれもかれも追い越してけばいい
くじいた足が痛いから
もう動かないよ
だれもかれも見下ろしてけばいい
人に価値があって
人にえらいとか 強い ....
あなたはしっかりしているはずで
私は頼りないはずで
そんな二人ならうまくいくはずなんです
なのにあなたは なぜかタバコをやめられないのを
私のせいにするんです
そんなあなたの後姿になにか投げ ....
いやいやを するように振った首筋に
雪が 降りました
降っています この街に この道に
あなたの足跡が 残っていればいいのにと
探しそうになりました
行ってしまった
あなたはもう見えな ....
あなたの命はあとどれぐらいなのか
私にわかればいいのに
最後まで離れないのに
あなたの胸の上下する動きが愛しくて
目が離せない
生きるということ しぬということ
あなたをみてると ....
頼みごとをする前に
ちゃかすのはやめてよ
頼みごとをした後に
抱くのはやめて
どうせいなくなるんでしょ
どうせ出て行くんでしょ
止めようなんて思わないから
黙って出て行って
最 ....
なんで愛されないといけないの?
そうきいた少年は歩きながら振り向いた
なんでなんだろうね
おとうさんはよそ見しながらこたえた
なんで愛さないといけないの?
そうきいた少女は走っていってし ....
顔色ばっかり伺って生きていたとき
顔色のさえないあいつに出合った
余命半年のあいつは
生きることにあがいていた
生きてたっていいことなんかないと思って
人と視線を合わせずにいた
人の視 ....
このクズって自分をののしって
人に言われる前にダメージ受ける
そんなんで防御になってないよ
あやふやすぎて
みっともないよ
バカじゃねって
つぶやいて自分をなじる
だれにも言われたく ....
なんにもこわくないなんて
僕は嘘をついた
こわいものだらけなんだよ
だれかたすけて
なんにもいらないなんて
僕は嘘をついた
なんにももっていないんだよ
とってもさむいよ
どこか ....
お葬式の列は黒の人の群れ
目の淵を赤くした人の群れ
カラスが電柱にとまってみていた
身づくろいしてみていた
喪主のあいさつは涙まじりで
関係の薄い人も泣いた
いったいなににおが ....
サンタクロースは信じない
信じないといった君を信じたいから
君の唇が信じるってかたちに動くものが僕の全てに
なればいい なってほしいんだ
クリスマスなんてしない
そんなことどうでもいいと ....
人がしぬってどういうことだろう
どこへゆくのだろう
明日にせまらない恐怖に
なぜ震えるのだろう
風の音にさえもびくりとぎこちなく
動くこのカラダを
君に支えてほしいよ
足波をそろ ....
何が正しいかを
証明する旅を終えて
残るものは自分の
欲しかったものだろうか
今を生きることは
だれかを利用することで
それを人々は
支え合うと綺麗にうたう
私の手はだれかの
....
またそうしてあなたは背を向けた
私は一人で残される
片道2キロの距離を自転車で走ったあの頃のように
坂道をたちこぎで上がりきることを
使命のように思ってた
向かい風に負けるなんてありえな ....
月に一回の
言えないゴミの日に
たまったゴミを捨てている
心の隅の折り返しの
袋をひらいて捨てている
言えないゴミをだしたとき
決まって雨が降ってくる
想いが空に逃げるから
雨にな ....
僕の心にハサミを入れて
切り売りしてみたんだ
全部並べてさ
いい心と悪い心と
どっちが売れるか試してみたんだ
よく晴れた朝に
車はない道路に
脇には見たことの無い
花が咲いていた
....
なにも見えなかった時を経て
今は少し見えるようになったのかな
あけたドアから入った空気は
痛いぐらいに透き通っていた
なりたかったものになれなくなって
できなかったことができるようになっ ....
少しだけあいてる窓から風が入る
それが今日の風なんだ
今 生きてる私の肌に
感じる今日の風だ
しなくちゃならないことにだけ
目標をあわせていればいいけど
少し上を見てみよう
真っ青な ....
うちの洗面所の鏡には
未来なんか映せない
せいぜい疲れた顔をした
人間ぐらいしか映さない
水道の蛇口をひねったら
赤い色した血液が流れ出た
あわてて手で押さえたら
私の手の平が赤で染 ....
あんたには悪いが出て行ってくれと
言った叔父が先に死に
出て行きますと言った私はまだここにいる
冬の朝は毎年寒い
なのに今年は寒いねって言う
今年こそって願う始まりは
いつから感じなく ....
私は私にあって
昨日と変わらない私に出会い
いくつもに分れそして融合する
認めない私もよい私も
私に溶け合って全てを赦し
私というひとつの一人になる
私の窓に
新しい言葉 新しい命
....
こわいといって泣く君を
僕はただ見ていた
まるで君が泣いているのが
わかってたように感じていた
僕らはいつも怯えていた
終る世界を見届けようと
ずっと目をこらしていたんだ
かずむ目は ....
母に似てきたと言われることに
違和感はないけど否定的ではある
母はどうおもっているのか
聞いたことがないからわからない
父を知る人がいない場所で
育ったから似てるかどうか問われたことは無 ....
生きるということをうたうことは
今の私にはむずかしい
でも
生きているということは
当たり前のようにここにある
私がそれを阻まない限り
なにかがそれを阻まない限り
その
な ....
反発だけして時が過ぎ
なにか変わってしまったのかと
確かめたくて戻ってみた
私が出て行きたかった場所へ
母は老いて変わらず
村は古びて変わらず
人の目が変わらなく見えるのは
私が変わ ....
雨が降る
泣いてないかと君が言う
泣きそうなのはあなたの影で
雨が降る
寒くはないかと君が言う
震えているのはあなたの肩で
しとしとと
雨が降ってる 二人の前に
雨 ....
大事なものには形が無い
無いものを確かめようともがく
心はあるか?
心は見えない
心はさわれない
心が無いと思う人はいない
大事なものには形が無い
無いものをほしがって今日も泣く ....
愛しているよと囁いて
愛していないと言われたの
不思議な気分になったけど
同じ夜には泣けないわ
尖った月に照らされた
私の気持ちは隠された
待っていたのとつぶやいて
あいたくない ....
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