薄青色の空に
白い飛行機が飛んでいた
空にはめ込まれたように
それは刻まれていた

息苦しいほどに
きっちりはめ込まれたので
こほり とせきをしたら
点線が入って欠けた

白い飛行 ....
みんな誰かに救われたいんだろう
無垢でほんとはいたかったんだろう
汚れた部分を洗い流して
綺麗になれればいいのにね

だけど汚れてしまったおかげで
君の悲しみがわかるなら
君の痛みがわか ....
離れたくないから
ぎゅっと結びたかった
なのに 切れて しまった

あなたは遠くなる

急がなくちゃ
ばらけた糸を紡ぎなおして
あなたに追いついて
結んでこないと

待って
待 ....
言葉で抱きしめあっても
足りないって思いますか
言葉だけじゃ
ないのも同じですか
悲しみ消えませんか
私がいつまでも
悲しみから離れられないのは
言葉にしか頼ろうとしないからですか
私 ....
大きなお月様が浮かんでる
私の悲しみ食べてください

どうして私はいるのでしょう
きいてみるのに微笑むばかり

涙で霞んでいるのか
お月様の周りに
優しい影がかかってる

淡い光り ....
雨がやまないから寒くなって
あなたの隣にもぐりこんでみた
いつもなら触れられない部分にそっと
触れて温度を確かめてみた

あなたが生きている
そう思うだけで
私も生きていようと思う

 ....
つばめは
どしゃぶりの中を飛んでいった
ヒナにエサを与えた後で飛んでいった

雨の中でもとりが飛ぶことを
知った ぼんやりした頭で

ひっそりしている巣の中に
命があることを想う

 ....
あなたが私にくれた
最初のプレゼントは命
あなたが先につくっていてくれた
私の住む地球

世界は広いだろう
この目で見えないだろう
まだ知らぬ空間をもっているだろう

 ....
なにかが襲ってくるような
想いにとらわれるとき
僕の心の中にある悲しみが
また成長する気配がする

敏感な部分に
触れると知りつつ
それがヒトのものなら
僕らは割と平気だよね

指 ....
私は私の言葉を
細く細く出し続ける
水の中で吐く呼吸のように
みえない泡になってゆく

はじけたとき
はじけぬまま
あなたはなにかを感じるでしょう

たとえ
目をそらされたとしても ....
私が心配だったのは
あなたが私に
泣くなよ 
そういうのかも知れない
と思ったからです

あなたが私の
笑顔だけがすきなのなら
私は今朝の花みたいな
微笑を枯らせない

ゆうらと ....
つかみそこねた指先が
泣いているような
夕暮れ
また
ひとりぼっちの私の
すぐそばを
通りすぎる風
私を遠くへ運んでおくれ

飛び出しそうな心臓の
音にも似ている鳥の
声をきいて ....
小さい頃に
知的障害者の姉に
あほ って言えた自分がすきだ
叩きあいのけんかをした時の
自分の涙がすきだ

背負っている気がした
重かった
それは違うと諭されて
歩いていた道が消えた ....
低迷線をたどっていきつく先は壁
そうしたら垂直に昇ってゆこう
横のままなら低迷でないから
いつのまにかの上昇線

また壁

真逆の心理の状態は
笑えるものだと思うのです

頭から垂 ....
どれだけたくさんもらっても

さみしいの

言葉は魔法じゃないのね

って

思うけどいっちゃだめ

カタチにこだわるけれど

どうなったとしても

消えるはず無い不安があ ....
僕 真似るのがすきだけど
君の真似だけは 絶対しない
だって君がすきだから
僕は君になりたくない

君は自由な顔をして
だれにも真似なんてさせないで

僕はきっとだれにでもなれる
だ ....
君のその手は君のものだけど
今だけ少し僕のものなんだと
そういうことにしてくれたなら
話は早いと思うんだ
そしたら僕は君の手を
僕の意志で動かせる

君にはボクノテヲアゲルカラ

僕 ....
歩き疲れたから 空とんだ
外見をおいて 空とんだ

ばたばたしてるその様は
地面と変わりないみたい

じたばたしてるその羽は
落ちそうで 落ちそうで 忙しい

枝で休めていたいけど
 ....
いろんなことが 
ぐちゃぐちゃしすぎているから
もう全部 おなべに入れてシチューを作る

真っ白な クリームシチューを作る
いつもの手順で

気持ち抑えて 切るしかない野菜を
ひと呼吸 ....
私の夢が破裂して
遠い所にあるのを知った

私に黙ってわたしは
探しにゆこうとするだろう

私は私が欠けたことに気づいて
わたしに戻れと泣くだろう
早く戻れと泣くだろう

夕闇が
 ....
わたしのむねのおくをのぞいて
ひとよりすぐれているといふ
じぶんをみつけてぞっとした

つくえのひきだしがちゃがちゃで
だいじなノオトがみつからない
いいこといっぱいかいてたの
それはひ ....
私は祖父が嫌いだった
まじめで 正直で 社会のために
人のために自分を犠牲にする人だった
自分だけでなく家族もそれに従わせた

だれもしていない
そんなことは理由にならなかった
し だれ ....
私がおかあさんというとあなたのことなんだけど
あなたはいつからかおかあさんだけではなくなった
ずっとはじめのほうからあなたはおかあさんとしての
ぶぶんが少なかったようにおもう

おとうさんと ....
りんごをむいてゆくと
白のりんごになって
赤のりんごはぺらぺらの
シートにかわった

僕は白いりんごに驚いてしまって
赤のシートに名残惜しそうに
名前をかいた

りんご ....
雨は洗い流さない
雨は塗りこめてゆく
だれかの思い出に私の想いを重ねるように
ヒフから冷たい記憶がはいりこむ

なくしてゆくことが生きてゆくこと
それは間違いないことなのに
宣告されるこ ....
祖母はいつだって母の跡を消そうと
黙ったまま手縫いの布で
家のあちらこちらを拭いてゆく

母は眉間に皺をよせて何も話さない
祖父は しんでしまった祖父は
なぜ遺影になって笑ってるんだろう
 ....
あけた窓から入る風
ふわりと浮かすカーテン
いたずらなのね私の
心 少し動く

まぶしい光りすぎて
ただ見つめるだけの
夏は 私にとって少し遠い存在

歓声はいつも遠くできこえていた ....
さみしがるのをやめにする
悲しんでばかりで雨がやまないから
しとしとしとしと空が暗いから

泣いてしまうのをやめにする
このままいくと目がとけて
海に流れてしまうから

あちらのほうか ....
どこにありますかあなたの心
脈打つ流れが心です

真っ暗な空に小さな指輪
のような星がひとつ
だれかの期待みたいな
小さな星がひとつ

失敗の歩に迷い
人の目に切り裂かれながら
ふ ....
君は僕に言った
歩くことには無駄なんてないと
僕は信じた
君を信じた

僕らが歩くこの道には
明日なんて記録はまだおちてはいない

言い逃れできない事実たちが
僕らの肩にまた 手を置 ....
朧月(1707)
タイトル カテゴリ Point 日付
空中の生命体自由詩110/5/29 13:34
ことば自由詩2*10/5/28 22:54
結び目自由詩210/5/28 17:50
ネット恋自由詩210/5/27 19:14
月夜自由詩110/5/27 19:10
眠り姫自由詩110/5/24 12:51
ルームシェア自由詩110/5/24 11:47
感謝の連鎖自由詩110/5/22 13:46
柔らかな爪自由詩210/5/21 10:53
言葉で繋ぐ手自由詩210/5/20 23:00
一列になって自由詩210/5/20 20:30
後悔の夕べ自由詩110/5/19 21:19
きょうだい愛自由詩310/5/18 11:27
箱からの脱出自由詩210/5/16 8:56
自由詩110/5/15 13:25
君は僕だけの君自由詩110/5/15 8:42
ヲタガイの手自由詩110/5/14 21:20
無様な鳥自由詩110/5/14 12:36
クリームシチュー自由詩310/5/13 23:06
わたし待ち自由詩210/5/13 10:43
欠落自由詩210/5/12 22:51
祖父からの伝言自由詩210/5/11 15:39
母のいる場所自由詩610/5/9 13:33
りんご園自由詩310/5/8 22:18
あちらがわの記憶自由詩110/5/7 12:37
おんなの晩餐自由詩410/5/6 20:42
遠くの夏自由詩410/5/6 0:20
幸せの小鳥自由詩410/5/4 22:30
空の指輪自由詩510/5/2 20:12
冒険者自由詩210/5/2 0:01

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