私は
ひとつであることを望み
ひとつしかないことを拒み
存在することを憎んだ
廃校の向こうにあった陸橋は
ところどころ 抜け落ちていた
まるで試すように
足を踏み出しては それ以上の ....
ほんとうか
どうかわからない月がある
空を見る
隣に見える星は
月にむかって首かしげてる
歩く私の
影も吸い込まれた黒の空気に
命細々
永遠を夢みていた頃の映像を
心に ....
グレープフルーツは嫌いだ
皮をむくのも 半分にして食べるのも
じょうずじゃないから
取り切れない実を見ていると
罪悪感で目が細くなる
なのに夜に飲んでいる
コップの中にジュースとして入 ....
夜の夏に迷って
昨日の夏をたどった
歩きつかれて座る
椅子は今日もある
太陽は沈んで
君を隠してしまった
星の君は優しくみえる
ほんとの君みたいに
過去にもどされてみたかった
....
感傷にひたりたい
夕日にそう言うと
大急ぎでおちてった太陽
次の場所への移動中
そんなプレートがからん
夕焼けに染まりたい
真っ赤さんにそう言うと
ふいに真っ黒になっちゃって
....
真夏の温度の中にいて
少しのけだるさを感じるのかと
おもってこわがってた今朝
無音の朝の気配には
なんの操作もなくて
自然の風にさらされる
ときが通り過ぎる
過去も今も未来も
....
君の一歩に手を貸して
花は微笑みました
温度は上がっています
風は雲を運んで
空は太陽を迎えに行って
かえりに 真夏を誇らしげに
私はみあげて
感じています 夏の日
君は旅立っ ....
たくさんの曖昧が並んでる
夏のそらの曖昧
地上のひまわりの中に
整然と並んだ種
の黒は太陽の染み
子供たちの汗の
光りに目がくらむ
私の記憶の中の私が呼ぶ声
驚愕という字の画数 ....
黒の陰から
太陽の中へ出てゆこうとするなら
透明なゲートをくぐらねばならないよ
どんな不正直者でもくぐることはできるけど
ああ
真っ白な雲の中に
一筋の黒をみつけて安心する
海のない ....
迷いの無い太陽の
熱が降り注ぐ
一身に受けたら蜂の巣になるね
残った部分で
再生するのは
多分性根ということなのでしょう
根本的な解決をみず
連鎖してゆく悲しみの道
未来も ....
白のクレヨンで
かいたような白い雲
ぐうるるぐうるる
がんばれがんばれ
って見えるよ
がんばれ
あなたにむけて
がんばれ雲の旗をふる
上へ上へ
空の上マークはどこにある
....
花ははじけて水に巻かれて
命消えたように
みえて
根っこの存在をあなた忘れていませんか
涙こぼれて水にまざって
夢消えたように
みえて
心の存在をあなた踏みつけてませんか
小さ ....
夜に歯が立たなくて
おちるまえに爪で
ひっかいた月が
やっとちょっと欠ける
いろんな想いのせいで
雨っていうのがふって
恵みだって祈りを
捧げる民族になりたい
当たり前の空気を ....
もういやだ
あなたは泣くのね
何に?
人生に
ぶつかった雨粒にも
震えてる
肩に手を置けばいいのかも
わからなくなってしまう
ごめんね
言葉がみつからない
だれ ....
そんなのはいや
だれかが言った通りに終わりが来て
そうじゃないの
だれかが言った言葉は無視されて
川は流れて
雨が川になって
それでも流れるしかない水の想いに
映してみるのは ....
げんこつみたいな心がね
ごろごろするから痛すぎる
ぎゅうっと ぐうっと握ってる
そおっと開けばいいのにね
つんつんとんがる手の平は
だれの心も指している
ふわっと さらっと流れるような ....
いらないものを
雨に流すから
雨は泣いてしまう
あなたも
私を捨てるから
私も泣いてしまう
雨に濡れて
泣いてる雨に濡れて
とうとう止んでしまう雨のほうが
勇気があるの
ひ ....
よんで こたえて
コミュニケーションと
むずかしく言わなくても
ほしいものは
みんな同じでは
ありませんか
と
目の前の
花にきく 風にきく
一人の私の
つぶる目に ....
心ってね
痛いとき
言葉 なくすの
心ってね
悲しいとき
なにも言わないの
心ってね
さみしいとき
さみしくないって言うの
それがだめでも
そう言うの
悲しいね
ギザギザしていて不透明
理想とはまるで違う
私自身のカタチ
まあるかったらよかったな
ふわふわだったらよかったな
曇り空ばかりの空模様
うっすら開きかけたって
横向いてる
....
飛べる羽など持っていません
うたう喉など持っていません
なにもない
なにもない
そう叫んでいるのは心
伸ばす手と
伸ばさない手は
どちらも私の手なのです
外側から
掴 ....
あなたにあうために
東京駅に立っていた私は
あなたをみて吹き出した
全身真っ白な私に
あいにきたあなたは
全身真っ黒で
太陽が苦手
そう言った私に
君の分まで吸収したくて
あなたは伏 ....
あなたが一個の人間だと忘れてしまっていた
あなたが 私の延長線上にいるように感じてた
母は私をいつも当たり前のように
呼べばくるものと思い込んでいた
父は私の前にずっといなくて
私 ....
正直でない人が乗るバスに
あなたと別々に乗る
みな黙って
窓の外をみている
景色は
圧倒されるほど美しくて
胸が熱くなるのに
だれも
なにも
言えないまま
バスは走ってゆく
足の裏に雨がついた
足の裏からむこうが水の世界になった
ゆうらゆうらと ひったんひったんと
足の底から水がせまる
私はいっそお願いと
沈むチャンスをうかがっている
雨は惜しみなくふ ....
学問ではなく
経験でもなく
喉の渇きをただ癒すためでもなく
僕は君の元へいそぐ
言い訳したくはなくて
君はたぶん泣いている
それはそれで困るのだけど
君が笑っていると僕 ....
綺麗と言ってしまってもいいと思うんだ
君は声をヒソメル
僕はなによりも君の
そんな声につまる 胸が
秘密
君は言う そう
唇に 指 くっつけて
ああ僕の
心の真ん中 ぎ ....
いらない紙の裏に
らくがきしたって捨てるだけ
なら
そこに私は描こう
心の模様
綺麗なんかは
めざさないけど
だれにも似ていない
私のはだかの心
捨てられたって
かまわないけど
....
泣きたいから泣く
を繰り返していた私に
届いた 一通の手紙
そう あなたからの手紙
私の細く縮んだ目は
ひらいて
手紙をみて想う
ああ やっとあなただと
あけられない とおもう ....
一話完結の夢に
あなたがでてきたから
ぎゅっと抱きついた
あなたは肩を
抱いてくれたかしら
私は眠る
あなたと夢に溶け込みながら
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