今日も君は
大型の想いを飲み込みながら歩いてゆく
そんなには無理ではないかと
私の心配に気付かず通り過ぎる

ホームにつくと開いたドアの中に
ぎっしりヒトがつまっていたから
後ずさりした ....
あの日母が
私を見つめていた瞳が
なにを想っていたかが
ふいに想像できた

歪んだ方向しか
見ようとしなかったあの頃の私には
真意なんてどうでもよかった

気をつけていきや
そう言 ....
雨が降る日は星は
空の裏側にある
薄い膜をのぞくとちゃんと
いつもの場所にある

ヒトはみえないとき
うしなったと思い込んで
明日の自分さえ
もう届かないと暗くなる

大丈夫だよの ....
ああどうしよう
うちの母さんの
消したい過去が父さんのこと

ああどうしよう
うちの父さんの
消したい過去が母さんのこと

恋愛に 生活に 
人生につまずいたって
そう言わないで
 ....
駅で歌をうたってる
人の声を私は知らないよ
そこだけ光っているような
空気のざわめきを
横目でいつも通ってる

今日も確かに
帰ってきたの合図にしてる

ギターと共に
揺れる君の肩 ....
心の病に泣く君の
病とはなにで
どんなことで取り除けるの

震える肩を
前にしてなす術のない
自分が小さくて

生まれる前の
私たちにならきっと
この朝は素敵だろう

それほど ....
さようならは
あまりにもありふれて
どこそこにも行われております

今の時にも
今の風にも
一瞬の星の光りも変われば

さようなら
特別な想いも
流れるような君への想いもまた

 ....
ありがとうございます
いともたやすく言う
ことに慣れていない月曜
またリセットされたのでしょう

はじめから
そうはじめからはじめる

真っ白な画面
夕べはない今日
それが月曜
 ....
空中で爆発したように雨が急に降る
まるで捕らえられたように射抜かれる
それは突然の電話のように
それは生まれる運命のように
私であって私でない私に訪れるもの

受け入れがたい事象 ....
墓へ続く小道を
厳かな気持ちで進めば
先にいったひとたちの
足跡が静まる

あいだあいだに咲いてる
花は美しすぎて
手折ることはできない
みなの胸に刻まれる

永遠を夢みる
大木 ....
いやなの
不安な雨
戻れない時間
みえない明日

全部なくせば
不安はまた生まれる
別の場所から

思い通り
ならないのは生まれたときから
ヒトの意思なんて
地球には関係ないか ....
泣こうとしたら雨がふった
つんとした鼻で雨をみていた
灰色の空は私を受け入れているような
拒絶しているような
知らん顔のような
私と並行なままで

このままどこまでも
いけば知らない土 ....
あなたの言葉を
きかないままにいる私
あなたと
別な世界にいるのでないと
いいきかせる

さみしいとか
そんなものではない
空気がなにも
響かせないことで
私という人間のなにも
 ....
名前もつけずに飼っている
その存在は大切すぎて
呼べないのに抱きしめている
離れるのがこわい

いつかいなくなる
短い命のあたたかさを
忘れるぐらい冷たい雨に
ずっと濡れていた

 ....
よっつ並んだヨットの四番目って
ふざけてあなたは教えたの
私たちの乗るそれは
秋の光りにぴんぴん尖がって
海からたちあがってみえました

大橋がみえる展望台へ続く山道を登る
山頂まで後1 ....
想ってるってなんだろ
あなたのためになりたい
それは空回り

待ってるってなんだろ
あなたは自由にしてて
それは嘘

叶わないってなんだろ
あなたに託した
それはあたしの勝手

 ....
夢みるキノコがはえていた
山の奥深くのじめじめ谷に
夢みるキノコはおかっぱで
ひざすりきれたジャージの娘

夢みるキノコは暗闇で
ラジオをきくのがすきでした
朝のぶさいく覚悟して
まく ....
心からこぼれでた糸の上を
綱渡りするように歩いています
悲しい時には右にふれ
うれしい時には左にふれる ゆれる

だれしももってる感情の
糸は夜風にゆれている
涙の分だけ重くなり
両の ....
知らないから呼んでみた
そっとお父さんと
声にだしてみた

お隣にも友達にもいたよお父さんが
どんな人なのかは見て知ってた

お父さんって子供を
どんな風にみるの
お父さんって子供を ....
長編の旅に出て心痛んで
引き戻す だって心細くて
夜に甘えようとしたのに
休日に慣れようとしたのに

混雑する帰路みたいに
押したり並んだり
そんな行間がこわい

必要にせまられたの ....
大嫌いな夜を抜けて
やっと出会えた朝
ひんやり冷たいだなんて
優しくないね
と思ったら
雨上がりが届けた甘い香り
ありがとう
金木犀が私を包む
優しく
知らぬ間に
今日と明日の境目の
白線を越えていた

部屋にメイプルの香り
焼きたてのパンを置いて

朝にこそふさわしいと
あなたは横向くけど
このままいればもう
朝なのですよ

 ....
けばけばしい色いろを携えて
雨が降ってきた
潤んだ瞳に入り込んで
世界は泡になる

足元に忍び寄る水面に
闇を感じるのはなぜ
濡れた靴先にさえ
嫌悪するのはなぜ

車が通って水しぶ ....
1 光りは遠くにあって手にはとれないもの
  互いの体温通りに
  祈りは空まで伸びて発光体となる

2 夢は狂おしいぐらいに膨らんでゆくもの
  明日も昨日もあやしくなるほど
 ....
橋の所に咲く花は
来る川の水を見ていたし
ゆく川の水も見てた

橋の所に咲く花は
泣く私も見ていたし
笑う私も見てた

秋の風は香りを運びますねと
語りかけても
ひとりたつだけ
 ....
だれも間違わずにたどりつけない
夜の道は過去への分岐点
雲に記したキゴウ頼りに
進みたかったのに闇でみえない

幹にくくったはずの覚悟たちは
夕焼けがみな焼いてしまった
地面に埋めたのは ....
太陽からこぼれる光りを
端から拾った/両手で
まぶしい気持ちになりたかった

車が並ぶ駐車場
主のいない胴体は
ぴかりぴかり光っていた

夏ではない
冬でもない
今の季節の憂い
 ....
悲しい詩が
目の淵を叩くから
悲しみたくないのに
泣いてばかり

悲しい出来事が
心をぶつから
泣きたくないのに
泣いてばかり

そうして今日も夜がふけて
お前 ....
植木鉢が並べられていた
山もみじとかかれていた
老人はそこに山をみていた

枯れ葉が舞う小道は
細い光りが差し込んで
枝に小さな動物を遊ばせて自然は呼吸する

はせる想いで薄くなる瞳で ....
雨の粒を追っている

あなたになりはしないかと
雨のレンズを通して
あなたをみてみたい

水にたまった
雨の粒たちは
違う世界なんてみせなくて
ただ小さな円をつくっている

雨の ....
朧月(1707)
タイトル カテゴリ Point 日付
♯2番線列車自由詩410/10/30 9:46
省みて自由詩210/10/29 21:34
あるよ自由詩210/10/28 23:00
創造自由詩310/10/27 9:01
ふんふんふーん自由詩310/10/27 8:39
もう泣かないでほしいから自由詩210/10/26 10:33
さようなら自由詩110/10/25 22:42
月曜の宿命自由詩110/10/25 9:47
いきてる自由詩410/10/24 12:59
参列自由詩310/10/23 23:07
前進自由詩210/10/22 10:01
涙雨自由詩110/10/21 9:16
音の無き道自由詩210/10/20 17:33
生命自由詩210/10/17 9:40
海物語自由詩210/10/16 23:38
うそほんと自由詩110/10/15 12:52
夢みるキノコ(非食用)自由詩510/10/13 15:17
綱渡り自由詩310/10/12 21:55
お父さん自由詩810/10/12 9:59
秋の夜長自由詩310/10/11 22:16
金木犀自由詩510/10/10 11:40
夜の茶会自由詩210/10/9 21:54
多色の雨自由詩210/10/9 14:22
ステップ自由詩210/10/8 23:30
橋のところに咲く花自由詩510/10/8 13:11
すすめ自由詩310/10/7 21:21
工場の昼休み自由詩310/10/7 12:36
悲しみ連鎖自由詩110/10/6 22:19
庭の山々自由詩6+10/10/6 17:06
雨粒自由詩310/10/4 12:44

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