自分も被災したのに
なぜ人にやさしくできるのだろう

お風呂屋さんは
入湯料を半額にしている
夕べは無料になっていた
だれかが十万円を寄付したからといっていた
なぜ被災者が被災者にやさし ....
屋内退避地区とは
外でなるべく活動せず
屋内にいることを勧めますということ
だれも訪れずひっそりと
家の一部となり過ごすこと

それでもマンションの家賃は請求され
社員の給料も支払わなけ ....
呼びとめてほしいと思った
知らぬまま行こうとする私を
踏んでしまったものからの声で
呼びとめてほしいと思った

抑えることが美と思うのかと
桜はおもいおもいに散る
だれも連れず
自分の ....
あなたは壊れた街に泣くけど
あたしはあなたが壊れそうで
それがこわい

あなたは壊れたものたちの中で
よみがえらせる仕事についてる
あなたのことを支えているのは

生きてしまったって気 ....
やっぱり静かな夜だけど
うんであげなかった言葉
ころりころり並べる

平凡すぎるとか
当たり前だとか
貼ったレッテルを息ふきかけてはがす

想いがあふれだし
この部屋をうめる
流れ ....
たしなめるように
胸に手を当てる
自分の手のひらを感じる

まだ大丈夫です
あなたへそっとつぶやく

だれかががんばるから私もって
それが機動力にならない
そんなお昼前の私はまた
 ....
だれの心にもあるの?不安が

外ではきらきらと太陽が輝いてる

一瞬忘れたい

なんて思うそれはいけないこと?

桜がまた咲いたよ

花びらは同じじゃないけど

あなたの悲しみ ....
ありがとうと
いう気持ちになって
流れる涙は自分の
汚れをとる
空気に蒸発して
生命をけずる
それが宿命ならかまわない
どんなことをいったって
突然わかるの
ありがとうといいたくなる ....
うちの近所に
知的障害者の施設ができるときいて
みんな反対した
知的障害の姉をもつ私は怒った

うちの近所に
性犯罪の過去をもつ人がもどってくるときいて
私はいやだとおもった

抱き ....
優しくなんかしないよ
それは罪だから

桜は
背中を伸ばして咲くの

ふわりと
散るときも
涙なんか流さない

胸にいっぱいの
悲しみを秘めて
くるりくるり舞う
蝶々みたいに ....
なぜか目が離せなくて
胸が刺されたみたいに痛くて
お腹と胸の間の部分の
違和感が続いてゆく
喉から手を突っ込んで

とれない
とれない
ジタバタする

もっとあたしならとかいったり ....
この桜は
雨に濡れているだけ
はるかの地で
咲かなかった仲間を
忍んではいない
感じてはいない

そうだよね と
目で触れる私に
ふぁさりと首を振る
風がこたえたのか
雫は球にな ....
ヘッドホンの向こうで
うわわわわと言ったきり君の声が途絶えた
それっきり君は闇へ運ばれていった
復旧作業という任務を負って

心の中がぎしぎし音をたてる
まだか
まだ足りないのか

 ....
なんでこどもってさ
まっすぐみるんだろうね
黒目が大きいんだろうね

ぜんぶみてしまっても
笑えるんだね
いやなら
泣くんだね

その顔が
笑ってるほうがよくて
そのためにあたし ....
安全な野菜だと伝えられても
安心な社会にとうたわれても

私のなにも変われずに
そのことがつらくなる

君がみた光景が
君の知る昨日と
違うと泣いた

それでも互いに
よしとして ....
桜が咲いて欲しい
咲いてもかまわないよね
そんなことを考えてしまう

人はおろかなんて 今?
遅すぎる春に似てる

どこもかもが痛む季節には
心だけ解放する術はない

あなたのこと ....
避難区域からわずか数歩の場所で
自営業を営む友人
屋内退避してちゃ飯が食えないといい
従業員を避難させてひとり仕事する
だれもなにも運んでこず
うちに蓄えたなにもかもが底をついて
とうとう ....
つばめはこんなに
力強く鳴くんだっけか
君はこれはきこえるのかと問う
返事もせずにいた私

小さな小さなからだのつばめ
遠い場所からきたつばめ
おまえに今がわかるのか
もっと小声で鳴け ....
スイッチをカチカチさせても
だれも気づかないそんなこと知ってる
タスケテなんて意味ない
笑ってる
それが悲しみでも
助けるなんてだれもできないから
ゆるい結び目は簡単にほどけて ....
俺はもうずっと飯を食ってなくて
やっと開店した店のカウンターで
三十分以内でくうはずの飯を食ってた
現場では山のような仕事がまだ
俺を待っていた
地中に埋まった管の端っこは
壊れた家にあっ ....
ふいに車庫にさえずり響く
つばめかえって春の訪れ

よくかえってきてくれたと
冬の家族の顔がほころび

ふいに気まずくなってそらした
言い争った口と口

希望の羽ばたきは力強く
古 ....
花に言葉をあてはめて
託すその指を
可憐というのでしょうか

遠くをみつめる少女の
瞳がなにを映してるかを
案じた老女はひそかに
流した 海へ涙を

魚になって
泡になって
泣い ....
四角い部屋に集って
さようならの会をした

丸く集まってた殻の中から
去ってく人を見送る

もたれたりもたれられたり
重く長い日々の
太陽や雨や風の
話を延々繰り返した

おじさ ....
泣けてくるんだよ 嬉しくて

唐揚げがでたのだという
薄い色の牛丼や非常食のような食事ではなく
唐揚げがあたたかく運ばれたと

デザートとしてイチゴがあったんだよ
食えなかったよ
こん ....
ガスがががが、出た

君の文字が切り立って飛び込んできた

十八日ぶりに風呂に入る
と踊っていた

君は風呂場でどれほどのものを
洗い流すのだろう

毎日言っていた
三時間ほど入 ....
目をつぶればきっと
涙がでるとおもうのです
泣かずに
眠るにはどうしたらいいですか

思い出される昨日のうたに
抱かれたまま眠りたい
目覚めないよに

君は泣くこともこらえて
前を ....
ころんとひとつ

生まれたときも

生きてるときも

ころんとひとつ

ほっといてくれ

なんていうなよ

ころんとひとつ

あつまれひとつ

みんなはひとつ
優しくなんかはないけれど
こんな雪の朝は寒かろう
あなたの心も寒かろう
そう想うからこの心も
なんだかきゅうっとなるのです

優しくなんかはないけれど
私の指の動きでも
あなたの支えに ....
今日私は
とんでもなく失敗作で
切ない詩をかこうと
切ない詩をよみました

切ない詩は
とんでもなく切なくて
(切なすぎて)
私の瞳を覆ってしまったので
私はなにもかくことができませ ....
大事なひとの笑顔のためなら

なんでもしたい

みんな想うのに

通りすがりの空き缶ころころ

風に震えてても触れないね

おかえり

ただいま

星はみえない夜だけど
朧月(1707)
タイトル カテゴリ Point 日付
ほのおを消して自由詩211/4/18 9:25
震える家自由詩211/4/16 12:44
私を呼んでほしい自由詩311/4/14 22:07
砂浜になった街自由詩211/4/13 23:31
言葉のたまご自由詩411/4/12 20:42
低空より自由詩411/4/11 11:17
あいたい自由詩311/4/11 11:02
素直になれるとき自由詩311/4/10 10:26
抱き続けるということ自由詩211/4/10 8:48
背伸び桜自由詩211/4/9 12:49
あたしのうたの原動力は自由詩111/4/9 8:11
桜の雫自由詩511/4/8 12:47
余震自由詩311/4/8 8:35
ちいさなひと自由詩111/4/7 21:57
ふりかけごはん自由詩111/4/7 11:41
春 みつめる自由詩211/4/5 16:41
いかないで自由詩211/4/5 7:45
つばめ自由詩311/4/3 11:15
シグナル自由詩111/4/2 21:57
それでも俺は自由詩111/4/2 20:18
おかえり つばめ自由詩211/4/1 9:11
花言葉自由詩311/4/1 8:32
送別の会自由詩211/3/30 23:39
黄金の唐揚げ自由詩311/3/30 11:11
自由詩211/3/28 20:12
とまどい自由詩411/3/27 11:56
ひとつ自由詩111/3/26 15:40
優しさのアンテナ自由詩211/3/26 8:35
ツン自由詩211/3/25 21:19
雨の夜自由詩111/3/25 11:16

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