なんにもしらない。
天の原振りさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも、のほかに、
天の原振りさけ見れば、で始まる和歌があるなんて、
誰も知らない。
ただ数え歌のように啼くようぐいす平安京、と ....
爪を押し上げ肉に潜り、
毛穴を探って血脈にただ一筋たらしこむ。
静脈弁にせきとめられぬよう青黒い血に混じりつ、
手相をなぞる舌先にしたがい、
体の内から君の命数をはかる僕の唾は、
キスミント ....
 バイトの帰りによったラーメン屋で店員の話を盗み聞きしていた。いつも北京語で話している彼らが、その日に限っては日本語で話していたのだ。二人いるヒラの一人と、店長らしき中年の男、オーナーと呼ばれる男の三 .... 商店街の中に響く歌は歌詞の抜け落ちたサイン波ばかり、
バスの中で聞くイヤホンの音漏れからはバスドラの四つ打ちだけがこぼれおちる。

テレビをつけると、ガキの言葉がテロップに載って繰り返され、
 ....
キミの瞳の中をのぞいて
その中に僕が入っていないとき
僕は
すごく僕は淋しくなる
僕だけを
だから僕だけを見て欲しいのに
どうしても僕は
キミのコーヒーカップからでる
湯気という名のカ ....
拝啓 個人の集合として社会を見るのではなく、
社会の一つとして個人を見てしまうあなたへ

お元気でしょうか。
衣食足りて礼節を知る、という言葉の通り、毎日、新聞の一面を見ては
「長島さんが脳 ....
例え辞めろと言われても僕はあなたの葬式を泣きたいのだ
自分が死んだとき世界中の人に祝って欲しいと謡った詩の通りに
臭い水に潜って焼かれるあなたは
肉の焼ける生臭い蒸気で汽笛を鳴らしながら
ひら ....
?


一発やり終えて俺の上で抱きついたまま、お前は

ある歌を歌いだしたんだ

俺も知っている歌だったから適当にハモっていると

俺があまりにも音痴だったせいか、急に歌を止めて
 ....
I.Yamaguchi(8)
タイトル カテゴリ Point 日付
啼くよウグイス自由詩304/5/7 20:46
ある昼のバグダッドの町家にて自由詩104/5/6 5:23
ある電話散文(批評 ...2+04/5/3 22:23
最後の一億総詩人化計画自由詩0+04/5/1 16:34
カーテン自由詩104/3/14 12:53
社会の一つとして個人を見てしまうあなたへの手紙自由詩304/3/13 20:01
詩人の追悼自由詩504/3/13 12:19
独占欲リズム自由詩204/3/13 1:54

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