おいおい
そんなに大きな図体では
寒くて堪らんやろ

 標高千八百メートルに
 生きるコメツツジが
 そう言った

ここにはここの生き方が
あるんだからさ
まず風から身を屈めて
 ....
ありゃあ 

ぜったい略奪婚の
名残りだぜ

衆人環視の中で
父親が娘を連れて
バージンロードを歩み
花婿に手渡す
なんてさ

敗れた族長が
征服者に
降伏の証として
自族 ....
賛美歌の流れる中
娘の手をとりて
神の御前に歩み出ん

バージンロード

長き人生の
時の流れのように
一歩いっぽと歩まん

希望と不安を胸に

娘は 我腕に縋りて
神父と若 ....
末の息子が帰った後は
母さん 堪えるらしい
寂しいらしい
悲しいらしい
飯も作らにゃあ
起きても来ない


 そんなに辛かりゃあ

 キャッキャ キャッキャと
 喜ばなあ いいの ....
ピカピカに磨き上げられた車に
妻(きみ)の笑顔がステキ
春三月の
青空の下


 こんなに喜んでくれるなんて


思えば
妻のささやかな願いや喜びを
奪うばかりで
苦労ばかりか ....
木蓮の花の咲く頃

春は野に満ち
その香り穏やかなり


 木蓮の深紫な色は 生命の鼓動

 木蓮の白き色は 明日への希望


木蓮の花が咲く頃

雨もやさしく
そぼ降り煙 ....
 あなた以上の あなたではなく

 あなた以下の あなたでもなく


あるがままの

あなたが素晴らしい



 あせらずに  ガ ン バ レ
幸せって 

ひょっとすると
自分が幸せになることでなく
他人(ひと)が幸せになるのを
見ることかもしれない

自分が幸せになっても
余り実感って湧かないもの


でもね

 ....
 いつかこんな日が
 来ればいいと思っていた

 待っていたよ
 二人が結婚したいと
 言ってくれる日を


随分とお転婆で
跳ねっ返りの娘が
いつしかおしとやかになり
君を連れ ....
御諏訪(おすわ)の桜 背に受けて
吉野の流れ 眺むれば
古来幾多の 栄えあり
ここに学びて 志
高く掲げて 進み行く
池田中学 我が母校


四国まほろば ここに立ち
阿讃の山を 従 ....
陽光に余寒あり
沃野の黒土 遠望の白嶺
寒風に身を引き締めながらも
梅花の報に心おどりぬ


時流曲折し
大望得がたくは世の常なれど
黙して時代(とき)に耐えるも
豈(あに)長からじ ....
憎みさえすれば
憎しみさえ持てば

人はいくらでも
冷酷になれる
限りなく暗黒の世界へ
闇へと 沈み行く


人として
姿形を保っていても
冷酷さと 残虐性は
増すばかり
人 ....
祖谷は山里 遠国(おんごく)なれば
都恋しと 思いがつのる
星がざわめき 眠れぬ夜が
幾夜続くか 鉾(ほこ)杉よ


祖谷の男子(おのこ)は 豪気な者よ
破れ衣を 身にまとえども
山に ....
山に行きたし
機会なく
雪が山に積むごとく

想いの程は
積みゆきて
腹が立つなり腹が立ち

せめて淡雪
消えるなと
祈るばかりか年の瀬に
幼き者 か弱き者たちよ
休む前に ここに集まり
静かに頭をたれ 心の重荷を降ろしなさい
今日一日 多くの出来事にあい
喜びや悲しみ 希望や不安に
心おののいたことでしょう


今日一日 ....
午後三時 十字架の上にて



 イエスは大声で叫ばれた

  神よ 威光を示されないのですか



 再び イエスは大声で叫ばれた

  神よ ご威光をお示し下さい


 ....
 お休みされていたそうですが
 大丈夫ですか
 お身体 大切にしてください

ありがとう 
もう大丈夫ですよ

 体調崩されたと聞いたものですから

うーん ちょっと油断してしまいま ....
一日の勤めを終え
宿舎に帰る
窓を開け放ち
外気を誘う


青き空 山々を眺め
麦酒を飲む
微酔四肢を巡り
暫し憩わん


前山に流るる白雲
益々風情を深め
山水ここに極ま ....
時に矢筈山に登りて
熊笹の尾根を歩く
南北に展望開け
雲上を行くが如し


山頂近く岩場ありて
穿ち谷筋あり
矢筈の形に似るは
山名の由来これなり


下り来て眺むれば
十九 ....
再度 剣(つるぎ)山に登る
山容豊かにして
大樹 潅木 笹野と変わる
剣は名と違い優しき山なり


時は キレンゲショウマの頃なりて
谷間の陰に群生せる
鮮やかなる黄色 可憐な姿
仙 ....
幸運とは
偶然の産物ではない


もし アナタが
幸運に恵まれたとしたら
それは 誰かのおかげです



アナタの知らない
アナタ自身かもしれないし
周りの人かもしれない

 ....
御仏は帰りきぬ


 血を受けたる人々の中に
 その面影は宿りぬ

 三回忌 七回忌 十三回忌
 歓談し それぞれの笑顔の中に
 想いは巡りきぬ

 過日は楽しき思い出となり
  ....
あなたが生きている
この世界が
虚構であるとしたら・・・


その時 あなたの生命は終え
魂が召されるその一瞬に
あなたはあなた自身の世界を見る



  プッツンと映像が途切れ ....
病と闘いながら
貴方の描いた自画像が
私の心を離さない


貴方は 男らしい顔だった
しかし 貴方が描いた貴方の顔は
左右の顔がアンバランス


貴方が塗った背景は
燃え立つよう ....
私が

もう少し若かった時

いっぱいの幸せを

願っていました



今は

たった一つの

君の言葉で

充分です


 ありがとう
人は全てのものを独占することはできない


 我々は
 何かを得ることによって
 何かを失っている


何故なら 我々は
この2本の腕でしか 持つことが出来ないし
この1つの身体で ....
さようならの日が近づいて
悲しくて見れなくなったの
先生は いつものように
おはようって 言ってくれるけど
わかっているのに どうして
涙が出るの


 さようならの日が近づいて
  ....
陽の強さが
キラリと
冷気を突き通す頃


爽やかな緑が
恥じらいながら
黄緑色に頬を染め
やがてそれは喜びの色へと
変わるであろう
確かな思いを抱かせながら
ヒヌマは
密やか ....
久しぶりに 家に帰ったら
妻がよかったわって
顔をクシャクシャにして
迎えてくれた


末っ子が
お父ちゃん お父ちゃんと
叫んで飛び跳ねた


娘たちが
恥ずかしそうに お帰 ....
息子も中学三年生となった
進学のことで小言を言った


 もっと真剣に勉強に取り組め
 現実は厳しいものだ
 思うようにならないのが人生だ


うつむきながら息子は黙って聞いていた
 ....
青い風(51)
タイトル カテゴリ Point 日付
天狗塚山頂にて自由詩3*09/10/27 18:23
バージンロード考自由詩5*09/10/3 15:11
バージンロード自由詩2*09/9/22 12:26
母さんの嘆き自由詩5*09/9/7 20:27
妻(きみ)に自由詩7*09/3/18 21:59
木蓮の咲く頃自由詩4*09/3/1 16:50
君に贈ることば自由詩3*09/2/28 11:38
幸せ自由詩11*09/2/21 8:36
良き日自由詩13*09/2/17 13:06
上野が丘に自由詩1*09/2/11 8:52
春望自由詩3*09/2/8 23:07
叫び自由詩1*09/2/6 21:09
祖谷山小唄自由詩2*09/1/4 9:34
祖谷山賛歌  (山恋し)自由詩0*08/12/27 22:59
眠る前に自由詩9*08/12/24 11:42
ゴルゴタの丘自由詩3*08/12/21 10:47
健康管理自由詩1*08/12/16 14:37
祖谷山賛歌  (里山暮らし)自由詩2*08/12/6 14:32
祖谷山賛歌  (矢筈山)自由詩1*08/12/2 12:28
祖谷(いや)山賛歌  (剣山)自由詩0*08/11/30 11:00
幸運自由詩2*08/11/24 9:12
法事自由詩1*08/11/15 19:54
虚構の世界自由詩3*08/11/13 22:50
自画像自由詩6*08/11/9 10:17
葉書自由詩9*08/11/7 8:28
幸せ保存の法則自由詩1*08/11/3 11:39
さようならの儀式自由詩3*08/10/15 17:11
稲穂の実る頃自由詩5*08/10/8 12:49
久しぶりの帰宅 (単身赴任)自由詩2*08/10/5 20:05
息子よ自由詩5*08/10/2 22:04

Home 次へ
1 2 
0.4sec.