◆side B @ 少年。



背伸びをして、やっと見えた窓の向こう。
あまりにも素敵だったから、真似をしてみたんだ。
見つかったらママに怒られるかもしれない後ろめたさと ....
 
 
 
風に吹かれて揺れるように、
見えない未来を照らす空は、
無責任だから優しくて、
無責任だから憎めない。
だからわたしは、この空を嫌いにはなれない。

終わりを知ってしまう ....
 
 
 
(それこそ馬鹿みたいに祈るのです)



湿った身体は暗闇。
凍えてしまいそうな疲れた心が、馬鹿みたいに祈るのです。
誰のせいでもないから、もうすこしだけ誰かのせいにし ....
 
 
力無く流れてゆく血液を、子猫が舐めてくれていた。
はっきりと見えた筈の血液の流れを、とっても綺麗に消 してくれたの。
音も無く脈々と。
静かに。
とっても。

留まる視線の、そ ....
 


眠れない夜が
朝に変わった日曜日
青空の下で僕は目を閉じた
風に吹かれて
浮かんだ記憶
色褪せてなくって
よかったね

言葉にできなくて
つまらない事
考えていた
 ....
 
 
 
消えないように、
残しておきたいの。

消えないように、
伝えさせてよ。

消えないように、
ちゃんと憶えていて。

「アナタに会って伝えたい」

それだけのコ ....
 
 
 
湿った身体。
やまない雨。
傘を持つ手が落ちそうで、痛いほど。
探し続ける視線の先に、なにが見えるの。

歪んだ心。
冷たいつま先。
滲んだ血は傷を覆い隠して、痛いほど ....
 
 
 
震える夜の終わり。
凍えるガラスに浮かぶ水滴を、指先でなぞった跡。
(それは秘密)
静寂が止まったまま、もうすぐ夜の終わり。
灯った【願い】は、どんなにちっぽけでも、こんな夜 ....
 
 
 
 (とうとう目が覚めた)

力無く涙がながれていた。
汗ばんだ頬に髪が纏わりついていた。
カーテンの隙間からオリオン座の左下で一際輝く星。見えて。

「だれもわるくないん ....
 
 
 
夜明けまで待ち続けた。

音も無く流れてゆく涙のように、
「静かすぎるよ」
と、君は言った。
壊れてしまいそうなくらいに、寂しく。


あたしがまだ幼なかった頃、
 ....
 
 
 
ふらつきながら繰り返した。
あなたの、その仕草だけが残ってる。
新しい季節は、私だけを置いてゆくけれど、終わらない季節の始まりは、いつだって私に優しいの。

 遠い、遠い ....
 
 
 
窓枠で切り取られた星空を、さかさまに見る。
諦めたその瞬間から、雲の速度がおそくなる。
此処からじゃ、地平線は見えっこない。
限られた世界の端っこで、広がる星空に託す願いは、き ....
 
 
 
新しい朝まで、きっと、あと、もう、すこし。

(やっぱり海はみえないや)

後ろの奥から呼吸のように繰り返す波の音は、まだ、ただ、暗闇の奥。

「ここなら海からの風も怖く ....
 
 
 
突然君は振り返り、すぐ後ろにいた僕と目が合った。
欅の木に椋鳥たちが帰ってくる少し前で、街灯に灯りが灯った直後で、足許まで夜がやってきていた。ちっとも優しくない優しい風が、君の髪を ....
 
 
 
照らす灯りがぼんやりと淡く

明るくはない だって空は雨で、今日は火曜日で、今は十月で、夜が始まる少し前
僕は帰り道の途中で迷子
今日のような風景にはモノ悲しい風景がお似合い ....
 
 
 
(残り時間はどれくらい残っているの)

そんな風に焦ってしまう私の中の不安定な【部分】が、いつだって私にはお似合いなの
壊れかけた砂山へとポツポツと降り出した雨は、いつだって優 ....
(分かって欲しい)

そう思う気持ちが無駄に言葉を作り出す。
その数だけじゃ、ココロが通い合うコトもないのかもしれない。
そして、

(分かってる)

という気持ちは、何時だって届 ....
終わりそうにもない言葉達は、あなたの優しさだと分かっているの。
けれど私は、あなたの言葉達が途切れてしまうその瞬間を考えると、怖くて堪らないの。
的外れでもいいから終わらせないでいて。
あな ....
白。
真っ白。
とっても綺麗な、白。
でも、すぐに汚れてしまう、白。

あなたの真っ白なシャツ、吹きそよぐ優しい風にも、ちっとも揺らめいたりしないのね。

(なんで?)

た ....
hope(19)
タイトル カテゴリ Point 日付
窓。自由詩109/12/23 21:41
無題。自由詩309/3/3 19:57
暗闇。自由詩008/3/29 0:55
こねこ自由詩108/2/2 3:40
日曜日自由詩208/1/30 22:14
Not Found.自由詩208/1/20 0:17
at Pool Side自由詩208/1/19 15:02
願い自由詩208/1/5 1:57
きれいなもの自由詩107/12/23 16:35
さいごの坂道。自由詩007/12/15 0:14
やさしいおもいで自由詩107/12/7 23:57
どうでもいい話、の続き。の、続き。自由詩007/11/6 22:37
ひりひりバス停散文(批評 ...107/11/3 22:26
欅通り自由詩107/10/29 20:41
ドア自由詩107/10/21 16:46
それ、自由詩107/10/16 0:22
自由詩207/7/30 13:12
待ち時間自由詩107/7/12 15:42
洗濯物散文(批評 ...307/7/12 0:04

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