桜が咲くいつもの夢桜の散るいつもの夢
がさがさに乾いた唇が不意に赤く染まる頃

額縁輝く絵の女の食べる生魚になりたい
君の好きな何かに混ぜ込む

午後 自分でいれた紅茶
夜 友人と飲 ....
居座るダニの塊は血の詰まった蝉のぬけがら
工場に響く怒声が間接的に私の脳を焼く
二階の出窓は写真一枚置かれず一人
埃は初雪のように優しく彼らを包む
午過ぎて、出前ラーメンの隠し味わからず
屋 ....
窓ガラス葡萄一房啄む鳥の風切り羽根がいやに華奢 八月の青草ひきずって 今宵も天使の寝小便ぽつり

坂道を避けて歩いた火曜昼 知らずにかいた汗拭われる

あの風に少し乾いた道をゆく 街眺る山の一つ目目指し
山羊のように思い出の写真熱にして歩けないから壁に踊らす 黴のしみたコンクリートに
一匹の幼虫があるいている
まっくろい珈琲をのみながら
ばら色に窪む皮膚を懐かしみ
ツバメ飛交う中学校の白壁に
うすっぺらい昆虫図鑑のいち頁を
こっそりそっとしみ付 ....
しょんぼりとした小さなおまるに
可愛いらしい赤裸の小鳥
小さな口ばしふにゃりと動かす
椿がひとつボタリと落ちる
気まぐれに捨て台詞ひとひり
天窓から、かしこの家に忍び込み
清いもうふに包ま ....
にこごりにりにり
にこごりにりにり
にこごりにりにり
包丁にりにり

にこごりにりにり
にこごりにりにり
前歯ににりにり
歯茎ににりにり

おいしいね
にこごりにりにり
生 ....
ともだちの女の子
泥んこのなわに吸われた

ともだちの男の子
美術室のしろかべに吸われた

ともだちのお姉さん
公園に棲むおとこに吸われた

ともだちの変な子
夜景に沈むゆうや ....
山桃(9)
タイトル カテゴリ Point 日付
今日 この午後に自由詩008/2/15 14:44
パンパンに詰まっている自由詩007/12/24 4:43
三時の短歌107/9/21 16:18
季節を知る短歌007/9/12 1:04
_短歌1*07/8/21 3:59
図鑑自由詩407/6/13 14:13
鳥による景色自由詩207/6/11 0:46
にこごり自由詩2*07/5/30 3:03
面影自由詩107/5/28 23:54

Home
0.05sec.