幸福になりたい
そして、はっとする
幸福ってなんだ
いまは幸福じゃないのか
だれもがよく思う
そんなことを思い歩いている
夜も
涼しくはなくなった
....
ひとは切なくなりたくて
生身のひきだし持ちたくなる
それは薬にも毒にもなるけれど
愛とか恋とか呼ばれたりしている
新緑もやや落ち着いて
季節の陰を染めています
....
女のバラードを
聴きながら夜を走る
坂道をあがるOLの背中
くずれそうな光
思い出なんかつくらない
ひとはせつなくなりたくて
ひとはひとりでありたくて
ひ ....
思い出してごらん
街路樹だけがもだす
蝉のなかない通りのことを
ぼくはきみを見つけていない
きみともまだ別れてはいない
思い出してごらん
街路樹だけがもだす ....
いろんな人生のベストセレクション
そんなものを読みとばすみたいに
生きてゆけないのが感情なんだよね
化学工場の煙突からは
ちいさな火があがっていた
夜の宙空をちろちろ ....
新幹線は満員だった
連結部分に立っていた
勝手にひとりになっていた
それは俺が
うそで塗り固めた日々だから
性善説がほんとだろうな
だからうそがしんどくなるんだ
....
日曜日
午後8時42分発の
のぞみ
六月の夜をゆく
後悔は
じぶんを守る
言い訳にすりかわって
胸に貼りついた
この寂しさの正体は
なんなのだろう ....
名古屋にも
とつぜんの雨とカミナリ
神戸のあなたからの
メールから数時間後のことだ
天気は西から来るのよね、
夕焼けきれけりゃ、あしたは晴れよね、
名古屋に ....
夜が深くなると
風が太くなっていた
六月の風が
ふたりの熱もさますだろう
月が外灯よりも白い
泣きたくなるときは
ひととうまくやれない
だから過剰になるよ ....
駅をでると
ファミマ、焼きとり屋、
造りかけの学校
郊外の夜道が垂れていた
オレンジの明かり
三叉路で道が狭くなると
懐かしい風がながれた
記憶の再現が ....
行ったことはたぶんない
空のうえならあるかも知れない
かわいたゆたかな光
人間と同質な植物たちの陰
テキサス
テキサステキサス
英語にも
言霊なんてものが ....
たとえばあたしが
どれくらい忙しいかっていうと
主婦の過労死第一号になりそうくらいなの
電車に乗って
二重生活送っていると
関節と筋肉が
埃でかたくなってくる
....
ほんとうにあるのだろうか
この身ひとつでゆけるところなんて
そんなところあるのだろうか
肉や骨やで出来ているこの身ひとつだけで
おたがいの
純な気持ちの正当化が
....
こころを入れ換える、では足りなかった
こころは恩をすぐ忘れてしまうから
忘れてしまう訳ではないかも知れない
こころって
いっぱいありすぎるから問題なのだ
あのひとは
....
きょうはいつもと違う降り口だった
彼といっしょに通勤したからだ
いつもと違うラッシュアワーであったのは
会話するひとがいたからではなくて
女性専用車両じゃなかったからかも知れな ....
男が肉を求めれば
女は魂を求めるもの
肉を満たせば
魂は吐き出される
観念に帰還する
エロは金で計るもの
溶けて
なくなりそうな
至福のとき
....
なんども欠伸をしたけれど
深い海鳴りはやまなかった
孤独なのは俺が
ひとには言えないことをしてるから
そうさ、それが
知らぬが仏、ということなのだろう
なん ....
アキレス腱をきられて
殺された少女は
濃い光のなかで
音楽を探し求めていた
セットされたような
絶望の瞳孔に
探し求めていたものを
少女は映したと思いたい ....
きみのなみだは
ぼくの別れを
失礼なくらいに
かくしていた
なぜだまったままなの
高原そだちの想い出は
娯楽施設はスキー場
テニスコートとゴルフ場
スキーとテニスをしてました
ちかくに牧場があったのです
みんなで牧草にジャ〜ンピング!
牛の大 ....
たましいは裁きをうけ
その烙印は
消えることがないのか
肉たちに
耳を澄ませば
海鳴りが
聞こえている
たましいは裁きをうけ
その烙印は
....
ふるさとの夜
光り
ちりばる
輝き
時のかなたに
宝石にもみせてあげたい
星とあなたをあなたと星
ふるさとの夜
光り
ちりばる
輝き ....
あなたとの関係を大切にしたい
あなたとの時間を大切にしたい
愛って
大切なひとの時間を大切にすることだと思う
会ったこともないのに
こんなこと書くとひいちゃうかな
....
指さきふるえる
こころがふるえる
胸をこがして
中二の秋がよみがえる
さよならの分別が
臆している
とき
こころのふるえは
指さきふるえる
....
ひとり心に住むひとを
ひとり遊びに横たえて
想いのうちは哀れです
せわしく濡れて
しんと見つめる
とがるかなたに
吐息、はじける
ひとり心に住むひとを ....
おなじ星に
おなじ時を刻むのに
想いを伝えられない
もどかしさ
ひとりでせつなくなることが
あなたが悪いわけじゃない
想いの向こうがみえないから
あたしせつなくなるんです
おなじ星 ....
肉のぬくもりは
肉のぬくもりでしか
うめられないの
耳のおくに感じる海鳴り
心たちが胸をおす
ふたりのさいごの
ため息にふたりは
なにをか忍ばせる
肉のぬくもりは
肉のぬくもりで ....
きみの胸に掌をあてる
肌をあわせて
聞こえてくるもの
体温はいつも懐かしくて
ふたりはさいごの息を吐く
たましいが
どこかの宇宙の片隅で
ふれあう。
きみの胸に掌をあてる
肌 ....
シーツの香を
ひかりみたいにして
あたし朝のヨガをするの
緑の手入れや
部屋の空気を整えて
遅いランチをそれからとるわ
六月の太い風
影を濃くする
....
誰かの今を
ぼくは知らない
過去のあとだけ
ぼくは知る
そして
相対的に
懐かしくなっている
せつなくなっている
きみはミステリー
ぼくはホー ....
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