はじめて泣いたのは
誰ですか
僕ですか
あなたですか
宇宙ではじめての涙を
空間の住人たちが
移り変わるのを見たひとよ
ねぇ、シャンプーってどれ
ぼ ....
ぼくら凡人は
すぐあやまちを犯す
ぼくら凡人は
すぐあやまちに酔う
そして
別のあやまちを重ねる
もう二度としないと誓う
姉を抱いた
姉に抱かれた
....
出張先で接待をすませ
ホテルで仮眠をとると
もう5時のアラームだ
シャワーを浴び
チェックアウト
3時間飛ばして会社にもどる
冬のそんな時間帯が好きです
放射冷却で
町の底には白が溜 ....
知っているひとが死んだ
白血病で死んだ
ともだちは罰が当たったんだと言った
そんなんじゃないのにね
早く死ぬと
なに言われるかわからないね
会社をクビになった時点で ....
やっと三万円分の注文を貰う
十万未満は現金支払いになるから、あと七万、なんかつくっとくよ、
ふたりでバンに乗り込むと
部下はタバコに火をつけた
あの雲、虹に見えへんか、
....
この世界は
よくある話ばかりだけれど
その魔法がかかれば
ミステリアスなものになっちまう
勝手なもんだよな、こころって
胸のあたりを腫らして
この世界にあふれた ....
四国の夜
ひっそりとしています
ひっそりとしているのは
夜ではなくて
わたしなのですが
宇宙のどこか小部屋から
その魔法なら知ってます
四国の夜
....
クライヨル
あやまりたい
星空も曇る
抱きしめられる
ダカレテイル
きみの影
ほぼ最悪の未来のように
きみの頬
ただ最愛の肉片のように
ク ....
きみはくれたね
かすれた透明な声
リズムとはちがう音楽
出会った日には
震えたふりをした
こころとはちがう不倫
雨のつぶが
満天の星のよう
なにか始 ....
よくある話が
嫌いだ
そんなものに
感情ごと取り込まれてるのは
嫌なんだ
曇りの日
フロントガラスには
雨のつぶが
抱きたい
女からのメッセー ....
山寺にゆく
山形にある有名なお寺だ
千段以上ある階段を上り
奥の院を目指す
連れの中国人が根をあげる
おまえが言い出したんだろ、と励ましてやる
芭蕉はこの山寺であの句を得たという
その碑 ....
あんな色の宝石を買ってやったよ、
連れの中国人は奥さんと違う名前を言った
おまえも買ってやれよ、
そんな金も暇もないよ、とは言わなかった
それは本心ではないと思ったからだ
蔵王山頂からカル ....
中国からの客人が
仙台に連れてゆけと言いだした
松島を訪ねたら
日本三景を制覇することになるのだそうだ
伊丹空港から仙台に飛ぶ
田里津庵で食事をしたあと
待たせたタクシーで松島に向かう
....
秋から冬へのかわり目だった
昔やった結核のあとも痛んだ
今週はお葬式がふたつあった
まだ午前11時だというのに
夕方の重さを含んだ光だった
曇り空はいい方かも知れない ....
見知らぬ町で
仕事を終えて
ホテルにはまだ
戻らずに喫茶店
ひとり珈琲を
冷ましている
ひとからは
見えない世界が
誰もぼくを
探してはいない ....
あ、あー
本日は晴天なり
未来を励ます晴天なり
朝から鱗雲が光ってら
天高く馬肥ゆる秋
わが家に男子生まれる
あ、あー
本日は晴天なり
未来を励 ....
疲れたときには
なにをしたらよいのでしょう
だれに聞いても
オレは素直になれないだろう
生きてゆくことの意味を
あたまの中でくるくると考えています
小さな願いご ....
上海を歩く
歩く、というより
車を見つめている
どこに帰るんだろう
いい暮らししているのかな
現地の商社マンと
下世話なカラオケにゆく
成立した女の子の家 ....
永遠に
きみの唇は光って
そこにいる
恋をしている
ぼくは親切になる
首をまっすぐに
遠いしたを見つめて
肩も足も
ひとりじゃ動かない
に ....
土曜日
ひとを傷つけて
あのひとは
日曜の
きみは朝を迎える
昼をすぎ
ぼくらは夜を駆け抜ける
この道を
通ることができるだろう
さよなら
....
風と共に去りぬ
タラのテーマが聞こえる
月が照っている
灰色の雲が割れている
この世には
きみが住んでいる
ぼくらには
伝えたい事がある
風と共 ....
あなたは知ってくれている
白のささやき
誰も知らない波打ちぎわの
誰も知らない
そいつは反語だ
出張先の
暮らしを過ぎてゆく
あなたは知ってくれている
白のささやき
誰も知らない ....
夕食は小料理屋ですませ
芋焼酎ですこし速くなった息を
ぶらぶらと冷やしながら歩いた
知らない町が夜の顔をしている
電光の看板が寂しい
そこに紛れ込んだ影ひとつが俺
夕食は小料理屋ですま ....
似合わないことやってやろう
心にもないこと言ってやろう
本当のじぶん、なんか存在しない
生きてゆくこの宇宙の法則に
どおんと我が身を任せてしまおう
似合わないこと ....
いま御坊町の料亭で
部下とお客様を待っている
精一杯くつろいでもらおう
部下にもお客様にも
接待がよくない事のように言われている
それはあまりに表面的な物言いだ
....
日曜の朝はふしぎです
朝のかたまりを感じます
昼には暮れる
朝のかたまり
生きていること以外
自由にあふれたかたまりです
駅からの人の群れ
なにかの試験 ....
もうあれから恋もしていない
ただあれから逃げるようにして
地球といっしょに回っている
うろこ雲の大群が
冷たく白く
宇宙の底に広がっている
それは地球の
丸みのようにも見える
もう ....
知らない町の
うろこ雲
宇宙の丸みが
地球かな
知らない町の
きみ、轍
漂うかおりが
風ひやす
さりとて僕は思うのです
ときどき天気は東から
....
出張先でゴルフをした
あれが雲仙普賢岳だと
キャディが教えてくれた
あそこで火砕流があったのか
いや、あの裏側であったのだという
あの裏側で40何名かが亡くなったのか
....
小学生たちは背が高く
女子高生たちはスカートが短かった
昼をつかって観光地を案内してもらう
商用と夜の食事をすませてホテルにつく
湾と夜景をすこし見つめて
パソコンのチェ ....
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