ここには光があって
いろんな種類の光があって
そういう瞬間のなかを
ぼくらはまるで生きている
言い換えると
ここは
闇のなかと
なんら変わりないということだ
....
地下をめぐる清流
宇宙から撃たれた
偽りのテーブル
その支配を暴く
我々を去来する
天命が凍りつく
地下をめぐる清流
宇宙から撃たれた
草野心平の詩が好きだ
尾崎喜八の詩が好きだ
井上靖の詩が好きだ
黒田三郎の詩が好きだ
昭和の詩人たちの詩が好きだ
この地上に暗い轍をのこして
あかるい陽射しに出会いにゆく
雨の日のグレーな景色に
甘くて重い日常が
扉をひらいて現れている
繰り返し見てきた
それは冷たい湯のよ ....
コンビニで子供たちが
小島よしおの話をしていた
小島よしおが好きだと
言いあって外に出ていった
それがなんともかわいらしかった
べつになんにも変わりやしない
一 ....
という音は
もう
名前じゃない
でも
実体じゃない
呪文のようなものだ
という音は
ぼくらを
切なくする、熱くする
とい ....
幸福は
刹那なそれを
集めることで訪れるだろう
そろそろ気付いてくれよ
孤独
刹那
幸福
幸福は
刹那なそれを
集めることで訪れるだろう
....
雪が舞っていた
ひとびとが祈りはじめる
それは聞こえない
しかし、祈るのが分かるのだ
舞いおちる
スピードに
その遅さに
呆然とする
雪が舞って ....
不具合をおこしてるマシンの立ち合いで
午後10時、ふたたび工場にはいる
デザインセンタービルの上には
煌々とした満月がぐるぐるとしている
墨いろのなかには白く
大型クレー ....
あなたのこかんを
あなたがゆめにでてきた
あなたとくらしてゆくんだろうな
そしてなんどか
あなたをうらぎるんだろうな
午前のグレー
生ギター濡れて
雨の日にはギター
野蛮に一日を剥いでゆく
弾き語りは
聴き語り
のらない日も
のってる日も
晴々する
満ちてくる ....
目をとじても痛みがとれなくて
歩くのもしらふじゃふらついて
疲れているからだ
どうしたらいいのか分からなくて
あいつも
あいつも
あいつも
....
オレは
男のレズ
突然そう思った
十五の夜
塾の帰り道
ライトのなかに電信柱
鼻と唇のあいだから
教室のすっぱい匂いが甦る
ガムのような匂いも
....
粗雑な日々に車をとめて
徒でもない日々を運ばれているのです
春の風を待つようにして
暫くハザードを点滅させているのです
5分で断念する禁煙みたい
セックス依存症のふた ....
女は生きるのが恐いと言った
俺はこんど裏切ったら殺すと言った
女はふるえながら俺のしたで泣いた
俺には女がイクのが分かった
愛しているよ、
あたしのなにを?
離 ....
めぐる
メリーゴーランド
そばにいて
夕日も見えない
孤独は動詞のようで
めぐる
メリーゴーランド
少し痛みに
さよならをして
天国は動詞のようで
ふざけんな
アスファルトに
....
郵便ポスト、その赤
狭い歩道、低い街路樹
助手席から、眺めている
くんっ
はっ!?
くんっくんっくんっ
鴬じゃねえかっ!
郵便ポスト、その赤
狭 ....
おんなから
そんなこと言われりゃ
逆ギレするしかないわけで
逆ギレしたところで
それはふたりの
延命装置でしかないわけで
寒が山を薄くしている
アイドリン ....
一月の東京に
ひともまばらな
青のイルミネーション
風がふくらんだ
夜が白くひかる
一月の東京に
においのしない
青のイルミネーション
風が ....
東京から新神戸まで
出張帰りの夜をゆく
夜と平地と町あかりをすぎてゆく
じぶんに話しかける
夢や願望をたしかめる
こんなスピードで向かっている、
訳ないか・・やっぱ ....
使いきったボールペンを
ごみ箱に捨てる、別れ、
ありがとうが自然とでる
人生は収集の場ではない
使いきったボールペンを
ごみ箱に捨てる、別れ、
ありがとうが ....
千トン用ターニングローラーの不具合で
お客様の工場での徹夜作業がつづいている
ギアが破損しているのだけれど
それを取り出そうとしても蓋があかない
バーナーでなんどもあぶってみる ....
ここは多分とても寒い所だ
お金で寒いのかも知れない
人間関係なのかも知れない
ちいさな挫折かも知れない
根源的なことかも知れない
きみの人生において
きみが主役 ....
影よ
遠い影よ
宇宙は雨のあと
虹を渡らせた
いのちは
悲しみの代わりに
消えるよ
影よ
遠い影よ
宇宙は雨のあと
虹を渡らせた
華やかなのは
時代ではなくて
なあ、おまえ
今どうしている
青い影を歩くのか
友よ
夏の日の葉裏よ
秋の日のコンビニよ
冬よ
春の夜のセックス ....
真理はひとつしか
ないのかも知れないけれど
考えているだけじゃ
知らないのとおんなじだろう?
呼吸のメカニズムを説明できなくても
ほら、こんなに息をしているんだ!
....
冬の雨は
フロントガラス曇らせて
季節はくりかえし
ふたりになにを言い聞かせていた
/
あれは冬の白いひかりだ
鳥たちの一斉のカーテン ....
革靴をひやす
ふとい雨よ
正月をすぎてふる雨よ
冬よ、
抱きしめなくても、
おまえは、
革靴をひやす
ふとい雨よ
正月をすぎてふる雨よ
朝日はしんせんな夕日だ
地上がぐるんとまわる
そのパトライト、警告灯
煙りをあげる化学工場のうえに
クレーンが首をもたげる造船所のうえに
オレンジがかっと屹立している
朝日はしんせんな ....
おろかな影を
踏みながら
物質化てまえで
うろついて
ずいぶん広い部屋で
テレビをつける
気力すら失っている
まー、手をかえ品をかえ
会社経営は飽きない ....
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