抱きあっていない二人の肉体

おなじ空間に入れてしまうと

勝手に服を脱ぎだしてしまう


女がいきなりくわえてくる

ひざまづいて

目をみひらいて

手を俺の腹につけて
 ....
ぼくを好きでいることをやめた

きみを許す

旅びとだから

きみを許す

たましいは一人でしか抱けない

ぼくを許す

旅びとだから

ぼくを許す

唇できみのからだ ....
その色を灰にもさせて

白くも汚して

さくらが蒼ざめていた

それが散っている

空の蒼はふとその刹那

宇宙の闇にも見えた

それは地上の海だった


きょうは清明だ ....
さくらが夜に潜んでいた

ぼくが夜に潜んでいた

さくらがこの世に潜んでいた

ぼくがこの世に潜んでいた


さくらがぼくを映すのか

ぼくがさくらを映すのか


さくらが ....
夜風がゆるく吹いていた

さくらが銀河のようだった

カップルが一組

川向こうのベンチに座っていた

僕たちはすこし道に迷ったようだ

たまに肘があたる

あてどない人生が
 ....
テレビを見ながら

リモコンをカチャカチャやってたら

消音を押してしまった

それでなんとはなく

映像と文字だけを見つめていた

テレビから

映像や文字がなくなれば

 ....
きみと別れて

ぼくは季節を見失う

桜を、

夜を、

匂いを、

化粧を、

花火を、

肌を、

濡れた、

性器を、

きみと別れて

ぼくは季節を ....
世の中に

たくさんのスナックがあるのには

理由があるんです

おんなじ店で

なんども哀しみ見せられないでしょう

今夜も女は男に狙われ

身体を手で○○てゆくようです
 ....
きみのつくってくれた

カレーうどんが

得意料理になっています

息子ふたりの

大好きな食べものになっています


公園のさくらは満開で

雲のなかにいるようでした

 ....
女とセックスしたあと

街道をぶっ飛ばす

なぜなんだろう

月だけが騒がしいのは


低いビルのすき間から

はんぶんの月が見え隠れしている

虚無ってこんな感じか

 ....
木蓮はほどけて

黄いろい死斑を散らせていた

桜の木々は赤く汚れて

ところどころに

灰いろのピンクを零していた


季節はひとつを終わらせ

ひとつを始めてゆくというの ....
口ぶえは

水色の日だまり

悲しみは

春の日差し


君のリップで

白く光るから


僕は待てない

待ちたくない


カラスたちが

シャボンだま
 ....
低いビルのレモン色の入口に

革ジャンにジーンズの女がたっている

マッサージどですか、

日本人ではないイントネーション

暗いオレンジ色の部屋で

中華系のバラードを聴きながら ....
まわりに感謝しろとか言うけれど

まわりをリスペクトしろのほうがいい

そのほうが

まわりに感謝できそうな気がするから


うかつに感謝しようとすると

してもらったこと探しに ....
彼女は診察を受けにいった

ひさしぶりで居心地がわるかった

昼食べてるとき、わーってなった

おかあさんも先生と話をした

電話の相手はだれ?

先生は応援してくれると言った
 ....
海のおもてはエメラルドグリーンで

絶えまなく変化する指紋のように見えた

そこには

際限のない虚無や希望の陰があった

際限のない快楽や絶望の放光があった


届くことのない ....
ピアノ伴奏のある

昔の洋楽を聴きながら

朝の街道をドライブする

ニッポンのビジネスマン

街路樹の子宮のなかをゆく


きょうもハードな商談がいくつかある

じぶんたち ....
今期も残すところ実働六日です

計画達成まであともうひと踏ん張りです

強く持続した思いは、必ず物質化する、なんて

偉そうなこと言ってるもんだから

僕は間違いなく追いつめられていま ....
霞みのとれた空のブルー

宇宙が透けている

白がこぼれる

木に花の咲くふしぎ

少女の純潔を黄色でよごした


僕たちはあれからどうした

宇宙が透けている

軒先で ....
抱き寄せて、

そうやって愛されたいの、

めちゃくちゃにして、しばって、

そうやって愛されたいの、あなたに、


人は信念とともに若く疑惑とともに老ゆる
すぐれた創造力たくまし ....
破壊の途上の

解体現場が

夜を迎えている

声のない断末魔

それは空虚な惨劇だ


肉体も精神も

過去も未来も

そんなの関係ねえ

物質化された

いま ....
月が好きなふたりだった

いくつもの月がふたりを照らした

あのころの轍に

いさぎよくSAYONARAしよう


春なのに月は

霞みが微塵もなかった

真昼のしろさだった ....
青灰いろの街が夕暮れ

赤がひときわ輝きだすころ

東の低きにそれは座っていた

なんびゃく万マイルその先の


     ○


ラブホイヤーに会いに行こう!

リオデジ ....
なにかに似ている

ハメ撮りは

なにかに似ている

充足と妥協の性的なスリル

ネット社会の救いようのない結末

なにかに似ている

ハメ撮りは

なにかに似ている

 ....
海からの放射線を

ぼくらはまるで海だと感じている

そのアリアは音楽の極北だ


無限とは広がる変数のことだ

この星に浮かぶすべての重力

海のうえには空しかなかった

 ....
平日の午前

雨の日のファミレス

食器の音

まばらな客

障らない音楽

外のひかり

外は雨だ

灰いろの風だ

うんこしたくなるような

落ち着きに満たされ ....
女は裸で待っていた

男からの電話を

女は裸で待っていた

男の「絶対」に

女は慣らされようと

そのさきっぽに

なにかある気がして


女は乳首を勃てていた

 ....
まだ木蓮の蕾はろうそくのようだ

満員電車をおりて駅からでると汗は

まだ浅い闇の風に体臭をうすく匂わせた

いとなみはやわらかに撫でられている


爽やかな夜に

春の夜に
 ....
やけどしな



春あわだつ



白いひかり



営めば営み



腐るものも



育むものも



営めば営み



白いひかり

 ....
宇宙が

言い聞かせに来る

すでに来ている

宇宙が

月のまわりに輪をかいた


東京の夜にも

坂出の夜にも

はんぶんの月

そのぐるりに

神戸の夜にも ....
吉岡ペペロ(4238)
タイトル カテゴリ Point 日付
自由詩208/4/6 15:54
旅びとだからきみを許す自由詩1608/4/6 3:00
清明自由詩108/4/5 23:51
さくらと潜む携帯写真+ ...208/4/4 2:16
銀河自由詩2208/4/3 14:26
本質自由詩308/4/2 2:15
きみと別れて自由詩708/3/31 23:23
性の哀しみ自由詩608/3/30 19:47
さくらの雲のなか自由詩908/3/30 13:56
月騒小夜曲自由詩208/3/30 11:19
春の切実自由詩1108/3/29 1:23
春の日差し自由詩108/3/28 13:37
風俗小説自由詩108/3/28 13:28
リスペクト自由詩208/3/28 0:30
ヒーロー自由詩308/3/27 0:55
蒼天と断崖自由詩508/3/26 22:03
ニッポンのビジネスマン自由詩708/3/25 21:46
祈り自由詩508/3/24 21:24
秘密自由詩208/3/24 12:16
性の履歴書自由詩308/3/23 21:08
解体自由詩408/3/23 21:04
SAYONARA自由詩508/3/22 17:51
天体の誘惑自由詩608/3/21 21:44
なにかに似ている自由詩308/3/21 14:58
海のアリア自由詩508/3/21 14:55
雨の日のファミレス自由詩608/3/19 20:36
よく映る目を自由詩108/3/19 10:07
春の夜に自由詩608/3/18 22:39
春あわだつ自由詩608/3/18 9:19
宇宙自由詩308/3/17 23:21

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